生活クラブ活動情報

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阻止ネット院内集会「『核燃料サイクル』の現実から『エネルギー基本計画』を検証するシンポジウム」を開催

 
 

生活クラブは阻止ネット(*)に参加し、六ヶ所再処理工場の稼働を止めるための活動を全国の団体と協力してすすめています。5月21日(水)に衆議院第一議員会館多目的ホールにて、「『核燃料サイクル』の現実から『エネルギー基本計画』を検証するシンポジウム」を開催しました。生活クラブからの参加は27名、全体で150名の参加がありました。。(2014年6月11日掲載)
(*)「六ヶ所再処理工場」に反対し放射能汚染を阻止する全国ネットワーク

破たんしている核燃料サイクル

基調講演は、お二人の講師にお願いしました。まずルポライターでノンフィクション作家の鎌田慧さんが、「六ヶ所村の記録―核燃料サイクル基地の素顔」と題し、六ヶ所村の広大な石油コンビナート用地が核燃料サイクル基地に選ばれてからの、村人たちの長い反対闘争の歴史を紹介しました。二人目の伴英幸さん(原子力資料情報室)には、エネルギー基本計画と核燃料サイクル政策の問題点について、論点を整理していただきました。続いて5月9日から11日にかけて下北半島を訪れた六ヶ所ツアーの参加者から報告を聞きました。

「破たんしていると言われている核燃料サイクルについて、鎌田慧さんや伴英幸さんからのお話を『やはりそうなのだな』と確認しながら聞いていました」と集会に生活クラブ大阪から参加した浅井由起子さんは言います。浅井さんは、六ヶ所ツアーの参加者が「福島第一原子力発電所の事故以降、六ヶ所の村民たちは生活や収入の問題が目前に付きつけられ、再処理に反対と言わなくなった」と報告するのを聞き、「福島の事故後いっそうつらい状況に置かれた菊川慶子さん(*)の『六ヶ所を忘れないでほしい』との言葉に胸の詰まる思いだった」と言います。
(*)菊川慶子さん…「花とハーブの里」主催。六ヶ所村で再処理に反対し続けている。

基調講演と六ヶ所ツアー報告につづき、資源エネルギー庁・原子力規制庁と意見交換しました。各省庁はエネルギー基本計画に核燃料サイクルの推進が書かれていることから、それをすすめる姿勢であり、六ヶ所再処理工場から恒常的に放射能を海と空に排出しつづけることについても、「基準以下だからよい」という答弁が繰り返され、会場からは多くの異議が唱えられました。生活クラブ奈良の甲斐京子さんも、「エネルギー基本計画」が福島の事故前と何ら変わらないことを知り、「状況を変えていくには、まだまだ先が長い」と感じたと言います。浅井さんも「資源エネルギー庁と原子力規制委員会の方々との質問・回答と意見交換を聞いて、彼らはただ仕事として『エネルギー基本計画』の通りに粛々とこなしているのだな、と感じました」と落胆した気持ちを語りました。

私たちにできることは世論を起こし、国の政策を変えていくこと

六ヶ所再処理工場は、今年10月から本格稼働する計画がすすめられていますが、日本が使いきれないほどのプルトニウムを抱えている現状は、国際社会からも懸念されています。また、六ヶ所再処理工場が稼働しなければ、全国にある原発は使用済み燃料を処分できなくなり、運転できなくなります。再処理・核燃料サイクルを止めることは、原発のない社会をつくるためのひとつの方策です。六ヶ所再処理工場が本格稼働して、青森県の海と空、農作物や水産物が放射能で汚染されることを、どうしても避けなければなりません。

シンポジウムを終えて甲斐さんは、「生活クラブが取り組む再生可能エネルギーで、世の中をどのように変えていくのか。具体化に向けて、私たち市民に何ができるか」と、この問題を身近な問題としてとらえることができたと、実感を語りました。シンポジウムを受けて、自分に何ができるかを考えたのは、浅井さんも同じです。「結局は国の政策の転換ができないと、何も変わらない。わたしたちにできることは世論を起こすこと、再生可能エネルギーを拡げる活動を続けること、母親としては正しい道を選択できる国民にこどもを育てることだと痛感しました。」と語りました。