生活クラブ活動情報

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もっとも簡易包装になっているデポー

買い物袋の持参は当たり前、Rびんや牛乳びん、卵パックはデポジット制で回収し、鮮魚や肉、加工食品にもできるだけトレイを使わない…。生活クラブ直営の店舗「デポー」は、ゴミを極力出さず、リサイクルやリターナブルに積極的に取り組む環境にやさしいお店。レジ袋研究の第一人者・舟木賢徳氏の著書『「レジ袋」の環境経済政策』で「最も簡易包装を実施しているお店」と評価されました。

旬の安全な食材を分け合う場

ビニールにとり分けます

「こんにちは」と、デポーに買い物に行くと、いつも元気な挨拶と笑顔に迎えられます。「この野菜は地元農家で朝採りのものですよ」「今日のおかずにこのお豆腐、しっかりとした味わいでおすすめ」。脂がのった秋鮭を指させば、エプロン姿の店舗運営スタッフがさっと-ビニールにとり分けて手渡してくれ、レシピに話が及ぶことも。

大根・キャベツ

「わたしたちは客と店員という関係ではなく、消費材を分け合う仲間同士が同じ地域に住む人同士が安全な食材や生活に必要なサービスを共有し合う場所でありたい、フランス語で倉庫、荷さばき所という意味のデポー(=Depot)は、そんな思いが込められた場所なのです。 デポーで取り組んでいる野菜は、生産者と直接契約して取り寄せているもの。鮮魚は朝仕入れた魚をその日のうちに分け、牛乳や加工食品、菓子類などは生活クラブ独自の消費材を扱っています。現在、生活クラブのデポーは神奈川に19軒、千葉に8軒、東京に4軒の計31軒。組合員数は33,600人で、約66億円の供給実績があります(2005年度実績)。1982年に神奈川で事業開始以降、自主運営と自主管理を基本に地域コミュニティの拠点として実績を伸ばしています。

生活クラブのお菓子は、「トレイあり個包装」がゼロ!

ごみ問題や資源循環型社会について研究している舟木賢徳さんは、デポーの取り組みを次のように評価します。「使い捨てを廃し、牛乳や醤油のビンや、再生紙からできた卵のケースまで再使用して使っています。お菓子を一つひとつ包む個別包装も抑制しています」と、

せんべい類もシンプルな包装

今年の7月に著した『「レジ袋」の環境政策』(リサイクル文化社)の中で、デポーの環境への取り組みについて言及しています。この本はレジ袋削減の動きやレジ袋の有料化に伴う経済効果、過剰包装の問題などについてまとめたもので、様々な店舗のレジ袋や個包装の比較分析を行っているほか、国内外の環境経済政策についても言及しています。
  舟木さんはデポーと一般のスーパーマーケット、他生協の店舗でお菓子の包装材について比較調査し、デポーが唯一「“究極の過剰包装”であるトレイありの個包装は皆無」であると紹介。個包装は衛生的であると言われる一方、いちいち外袋、内袋を開封しなければならず、ゴミの量は膨大になります。
  生活クラブの包装材は『容器包装基準』で細かく基準が定められており、無添加のPE(ポリエチレン)の袋に1重包装が基本で、キャンディーやキャラメルなど特別に決められたものだけが3重包装以下です。そのため、せんべい類でも透明の外袋に入っただけのシンプルな包装です。
  舟木さんは「我々は中身が欲しいのか、中身を食べ終わると不用となる包装が必要なのかをしっかりと吟味する必要がある」と述べています。

リサイクルより一歩進んだリユース文化

リユースできる牛乳瓶牛乳瓶のリユース

このような多重包装の抑制だけでなく、デポーでは環境に配慮したさまざまな取り組みを行っています。豚肉、牛肉のほぼすべてがトレイを使わないPPパックに切り換わり、ペットボトルは取り扱わないことにしました。レジ袋有料化、買い物袋持参はすっかり根づき、購入時に10円のデポジット代を払うびんのリユース制度(卵パックは30円)も、Rびんで75%程度、牛乳びんは95%程度と、個別配送と変わらぬ高い回収率です。店舗前にはびんの回収コンテナも配備しています。
さらにデポーではトレイを回収して、トレイのリサイクルでできた買い物かごをデポーで使用しているほか、鮮魚の解体で出る生ゴミは、肥料メーカーに引き取ってもらい、肥料にリサイクルするなどの取り組みが広がっています。また、千葉や川崎では廃食油を使った石けんづくりも推し進めています。

  「地球規模でごみ問題を考えなければならない今、生活クラブの取り組みは極めて現代的な方法と言えます。ぜひ、他の大型店舗でもこの“ごみの出ない再使用システム”を見習ってほしいものです」と、舟木さんは話します。

『レジ袋』の環境経済政策

  大量生産、大量消費のこの時代に、安全な食品を選べて環境への負担も少ない買い物ができる……そんな一歩先を行くライフスタイルを、デポーを利用して楽しんでみませんか。
参考文献:『「レジ袋」の環境経済政策』舟木賢徳・著(2400円+税 リサイクル文化社、発売=星雲社)http://www.recycle-bunkasha.com/
*『「レジ袋」の環境経済政策』は「本の花束」2月号(07年06週企画)で取り扱います。組合員価格2,268円税込(定価2,520円税込)