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生活クラブの鶏肉、国産鶏種「はりま」の新しい顔

国産鶏種「はりま」は、育種改良してできた国内唯一の国産肉用鶏種です。組合員のデザインによる、「はりま」のブランドマークが決定しました。シンプルでどこか愛嬌のあるデザインで、「はりま」の新しい顔となります。年明け早々にも、生活クラブの注文カタログ「ライブリー」や、「はりま」を使った消費材の包装材に登場します。

組合員からの公募のブランド

 焼き鳥や煮物、唐揚げや香草焼き…と、子どもからお年寄りまで幅広く愛されている鶏肉ですが、その鶏のお父さんお母さん、おじいちゃんおばあちゃんはどこ出身か考えたことはあるでしょうか?
  生活クラブの鶏肉「はりま」は、由緒正しく、日本生まれの日本育ち。兵庫県の旧播磨地方の牧場で育種され、山口県の秋川牧園と群馬県の群馬農協チキンフーズで、大切に健康的に育てられています。「はりま」の両親にあたる種鶏、祖父母にあたる原種、さらに曾祖父母にあたる原原種と、3代先まで日本育ちであることはもちろん、その飼育法や安全性まで確かめることができます。
  実は、日本で食べられている鶏肉は、原種の実に98%が海外のブロイラー企業から輸入されたものなのです。主としてイギリスの企業が中心となって輸出しているチャンキー種、アメリカの企業によるコッブ種の2種が市場を席巻しています。原種が産まれ育った環境も、どんなエサを食べているのかもわからないのが現状です。

  生活クラブが本格的に国産鶏種開発に取り組み始めたのは、1988年。1995年10月に数々の種鶏の中から「はりま2号」を選定し(その後名称を「はりま」に変更)、翌年から育種実験を開始。2001年に食卓に登場以来、「はりま」の利用は当初の40万羽から年間130万羽にまで伸びています。開発から10年を機に、「はりま」のブランドマークをつくることにしました。鶏種の開発元、鶏の生産者、販売元、消費者グループなどで構成する「国産鶏種はりま振興協議会」のマークを生活クラブの組合員から公募したところ、37名67作品が寄せられ、埼玉県の木村正子さんの作品に決定しました。
  国産鶏種はりま振興協議会の事務局を務める、全農チキンフーズの藤元宗敏さんは、「はりまの生産・消費を支えてきてくれた生活クラブの組合員の方によるブランドマークを使うことで、ますます愛着をもって利用してほしい」と話します。

日本生まれ・日本育ちは安心

 生活クラブが「はりま」に取り組むのは、飼料、飼育環境、親鶏をたどることができるのとともに、唯一の「国産鶏種」であるためです。日本で食べられている鶏肉の98%の原種が海外から来ている現状を考えると、もし何らかの事情で輸入がストップしてしまったら、日本では鶏肉を食べることはおろか、生産することすらできなくなってしまいます。今年5月にイギリスで鳥インフルエンザが発生したとき、原種の輸入停止には至りませんでしたが、国内の養鶏場や商社の多くは危機感を抱いたといいます。また、当時の農水大臣も危機感を表明し、国産鶏種開発の重要性についてコメントしています。BSEなど、いつどんなリスクが降りかかってくるかもしれない畜産物はとくに、海外からの輸入に依存しきるのではなく、国内自給率を高めていく必要があります。

唯一の国産鶏種・「はりま」

また、「はりま」は日本の気候風土に順応し、のびのびと育っています。一般のブロイラーが坪あたり60羽と、ぎゅうぎゅう詰め状態であるのに対し、生活クラブは、坪35羽(冬は40羽)までに抑え、風通しのよい明るい開放鶏舎で飼育しています。鶏肉の出荷時体重はだいたい3.0kgが目安とされていますが、一般のブロイラーが50日で3.0kgまで成長するのに対し、「はりま」は60日間飼育されます。
NON-GMO、ポストハーベストフリーの大豆粕やトウモロコシを食べてたくましく育っているので、「はりま」は身がきゅっと締まったしっかりとした肉質です。ムネ肉やモモ肉、ササミだけでなく、レバーや砂肝などの内臓まで、一羽まるごと無駄なく食べきれるのが特徴です。昨年11月からは、唐揚げや焼き鳥など生活クラブの鶏肉加工肉に「はりま」が使われるようになりました。(なお、デポー、福祉クラブ、北海道単協では「はりま」の取り組みはありません)。

宮内庁の料理人も太鼓判

 しっかりとした食べ応えながら脂っこさのない素朴な味わい。「はりま」はもともと穀物菜食を主としていた日本人の味覚と食生活にぴったりの肉質と言えるでしょう。そのため、宮内庁の大膳課(皇室の食事をつかさどる役所)の料理人に認められ、各国の要人をもてなす晩餐会や園遊会などで、「御用肉」として振る舞われています。「外国産鶏種、はりま、地鶏を食べ比べてみて、はりまがいちばん美味しかったからと聞いています。また、日本の昔からの食文化を反映している味であること、何よりも安全で、安心して食べられる鶏であるということが評価されたのではないでしょうか」と藤元さん。うまれから味わいまで、日本を代表する鶏として世界中のVIPにも食される「はりま」を、新しいブランドマークともどもご愛顧ください。

開放的な鶏舎で、のびのびと育っている(写真提供:全農チキンフーズ)