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すべての産地で減農薬が進んでいます。

 

すべての産地で減農薬が進んでいます。

1月31日、生活クラブ組合員の食卓にのぼるお米をつくる6つの産地から代表者が生活クラブ連合会に集まりました。毎年恒例の「連合米6産地協議会」。すべての産地で農薬を減らしてきていますが、来年度はさらに減農薬に向かいます。また、今後の「環境保全型農業」のやり方を研究する「農法部会(仮称)」を設置することになりました。

天候不順にも負けず減農薬で前進

 真冬とはいえ、6産地米協議会の会議室にはむんむんとした熱気がこもります。北海道、岩手、山形、栃木、千葉、長野から駆けつけた20数人、生活クラブからは消費委員を中心に10数人、オブザーバーとして全農関係者9人、そして連合会から5人、総勢50人を超える参加者が一堂に会しました。

米6産地会議協議会

  まずは産地ごとに2006年度の生産状況の報告がありました。いわゆる作況指数は、北海道で高く、東北や関東でやや低い結果でしたが、各地とも田植え後から穂が実る8月までの日照不足や高温など天候不順への対応に苦労し、収量に影響が出たことが共通していました。この冬は未曾有の雪の少なさで今から夏の天候を心配する声が聞かれ、異常気象や温暖化が米づくりに少なからぬ影響を与えていることがわかります。
  生活クラブ組合員の大きな関心事である農薬使用についてはどうでしょうか。現在、米づくりの農薬使用に関しては、その地域で一般的に行われているやり方を「慣行栽培」として各都道府県がめやすを設けています。栽培期間中に農薬中のいくつの成分を何回使ったかの延べ回数、「16成分回数」といった形で表わします。たとえば1種類で4成分入った農薬を3回散布すれば12成分回数となります。生活クラブが提携する6産地ではいずれも、慣行栽培の基準以下でつくる減農薬栽培に取り組んでいます。以下が産地・種類別の2006年度の状況です。
  「北海道江別乙米」は10成分回数以内(北海道の慣行栽培基準では22成分回数)。「岩手一関米」は8成分回数以内(岩手県の慣行栽培基準では16成分回数)。「遊YOU米」は、8割が8成分回数以内、2割が12成分回数以内、さらに無農薬栽培の実験取組みもしています(山形県の慣行栽培基準では16成分回数)。「黒磯米」は10成分回数以内(栃木県の慣行栽培基準では16成分回数)。「ちばあさひ米」は、自主開発米が7成分回数以内、準自主開発米が10成分回数以内(千葉県の慣行栽培基準では14成分回数)。「上伊那アルプス米」は9成分回数以内(長野県の慣行栽培基準では12成分回数)。また、「上伊那米」は12成分回数以内と、慣行栽培基準と同じ成分回数ですが、成分内容については生活クラブと協議しながら安全な米づくりに努めています。
  どの産地でも、種もみの消毒から除草剤、病害虫防除まで、農薬をいつどれくらい使用したかを記入する「栽培管理記録」を提出してもらいます。これが、生産履歴(トレーサビリティ)として、組合員に対する大事な情報公開のひとつとなっているのです。

環境保全型農業を学びなおす「農法部会」を

 日本の米産地は生産者の高齢化、生産調整(減反)政策、気候不順など、ますます厳しい生産条件に満ちています。しかし”逆境“の中、生活クラブ米の6産地では毎年、減農薬・減化学肥料の方向で努力を重ね、着実に成果を上げてきました。特に、主産地であり「循環型農業」に地域を上げて取り組む山形県遊佐町の元気が、他の産地に刺激を与えています。生産者と消費者の長年にわたる緊張感ある交流が、確実に実を結んできているのです。
  生活クラブ連合会としては6産地に対し、次のような2007年度の提案をしました。農法部会(仮称)の設置と自主基準の改定です。これは、生活クラブ米産地がこれまで追求してきた「環境保全型農業」をもっと深く広く捉えなおし、除草剤や肥料も含めた「農法」を研究していこうというもの。単なる減農薬栽培といった消費者向けアピールとしてでなく、生産地域の生物多様性や水の循環、生活環境、コスト削減・・・地域そのものが存続していけるような農法の模索です。
  2005年から参加している田んぼの生き物調査プロジェクトや営農技術の研修以外にも、これからは年間を通じて農法部会で集まり、将来に向けて学んでいきます。

さらに減農薬が進む07年産のお米です

 2007年度はさらに減農薬に取り組みます。まずは遊佐の「遊YOU米」。なんと全量を8成分回数以内で栽培します! 「黒磯米」でも、生産者グループの全会員が減農薬米を栽培する長期方針を立てました。
  上伊那では2006年度に9成分回数以内の減農薬米に取り組んだところ好評で、前の年より利用量がぐんと増えました。2007年度もひき続き減農薬栽培に力を入れていきます。
  減農薬と地域を元気にするお米づくり――2007年も生活クラブの産地は“進化”します。

【2007年3月1日掲載】