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なたね油国産ブレンド缶値上げします

 

なたね油国産ブレンド缶値上げします。オーストラリア大干ばつと穀物価格高騰が直撃

生活クラブのなたね油国産ブレンド缶をこの3月より値上げします。角缶(1650g)が100円、丸缶(800g)が53円、それぞれ上がります。西オーストラリアからの輸入NON-GMO(非遺伝子組み換え)なたね価格の上昇、その背景にある異常気象、穀物価格の高騰といった世界情勢に大きく影響されています。この先を見据えた価格を考えていかなくてはならないようです。

オーストラリアの大干ばつでなたねも大減収

 生活クラブは、確かなNON-GMOなたねを確保するため、1998年から調達先をカナダから西オーストラリアに切り替えています。カナダ産なたねはGMとNON-GMの分別がされていないのに対して、政策的にGMなたね栽培を禁止している西オーストラリア産に全面的に頼ることとなったわけです。西オーストリア農務省と毎年、確保してもらう量を取り決め、農家に契約栽培してもらう形です。価格は収穫時期の相場で決定されます。今年も4,000トンの契約量を確保できたのは、このような関係を築いているからです。
  今や西オーストラリアは実質的に世界唯一のNON-GMOなたね輸出国ですが、今回そこで減収した一方でNON-GMOなたね需要が集中していることから、同地産のなたね価格が大幅に上昇してしまいました。それも一時的なものでなく、今後も高値が続くことが確実なため、生活クラブとしてもなたね油国産ブレンド缶を値上げせざるをえなくなったわけです。

穀物相場への投機、バイオ燃料需要も高騰の原因

 シカゴの穀物先物相場が高騰していることは、新聞記事などでご存知でしょうか。本来、万人の命を支える穀物が投機対象となることは解せないことですが、将来的にも穀物需要が増大するとの見込みのもと穀物マーケットにお金が流れ込んでいるのです。
  最大の理由は、ガソリンの代わりとしての植物燃料の利用が増えているからです。EUはすでに地球温暖化対策としてバイオディーゼルの使用促進を政策的に進めていますし、温暖化対策にきわめて消極的だった米国ブッシュ政権もここにきて、エタノール混合ガソリンの使用を義務づける法律を成立させました。また、中国の穀物輸入が激増していることもあり、とうもろこし、大豆などの穀物相場価格は、とうもろこしを中心にすでに上昇しています。
  このことは、車を走らせる燃料と人の食べ物とが奪い合いを始めたことを意味し、実際、とうもろこしを主原料とする畜産飼料が値上がりし、畜産物価格にも大きな影響が出始めました。生産する立場からすれば、品質・栽培方法などが食料より楽な燃料用にシフトする傾向が見られ、GMO作物の作付面積もどんどん広がっているのが現状です。

NON-GMOなたね確保が危機的です

生活クラブの組合員が日々食べるNON-GMOなたね油も、このような厳しい世界情勢のもとで今後どのように原料を確保していくことができるでしょうか。連合会加工食品課の守屋馨課長は、「生産者に栽培を続けていってもらうためには、次の生産コストを保障するような上乗せ価格で買い取ることが必要になるかもしれません」と言います。昨年、「なたねミッション」として西オーストラリアのなたね産地を訪れ、農務省や農家と交流した守屋課長によれば、2009年には政権交代の可能性もあり、また農家がGMOや他穀物に切り替えたい意向も見られ、NON-GMOなたねをこれまでのように安定して確保できる条件が危うくなっているとのことです。
  日本全体としても、現在1%にも満たないなたね油の自給率を増やすことは必須の課題となるでしょう。生活クラブの国産ブレンドなたね油には10%の国産なたね油が混じっていますし、100%国産なたね油もあります。国産原料も国の栽培補助金で成り立っているのが現実ですが、2年後の2009年4月からはそれも打ち切られます。そこで生活クラブは、提携生産者である北海道のJAたきかわ、青森のJA横浜町、それに全農と「生活クラブ国産なたね協議会」を結成し、昨年から調査や今後どうしていくかの検討を始めています。
私たちが安全・安心な食用油を安定した価格で日々食べ続けることそのものが、消費者だけで解決できない課題になりそうです。しかし、このような厳しい世界の食料情勢の中で、どのように食べていくのか――食べる側に現状認識と覚悟のようなものが求められるのかもしれません。