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「GM(遺伝子組み換え)ナタネ調査」を全国展開中!

 横浜みなみ生活クラブ生協では、3月27日と4月2日、組合員らが参加して横浜港に面した地域で、「菜の花ウォッチング」を行いました。今回は農民連食品分析センターの遺伝子組み換えナタネ調査隊と一緒に歩き、道路沿いや港近くに自生する菜の花を採取しGM分析を行いました。(2008年5月12日掲載)

磯子駅から国道経由・港へと採取ウォーク

西洋のナタネらしいと判断して採取

 「まず黄色い花があるかどうか。幹線道路の脇、路側帯との段差、中央分離帯、そういった場所がポイントです。高い所からよく見ておいてください」。磯子駅の改札から南側に延びる橋の上から国道357号を見下ろしながら、農民連食品分析センター(以下、農民連)の八田純人さんが参加者に呼びかけます。国道南側の歩道に下りて歩き始めてすぐ、道路脇に黄色い花が点々と目につきました。日清オイリオ磯子工場付近、トラックが荷を運び出すルートとなっているあたり。上には高速が走っています。  
  参加者が駆け寄って、黄色い花がナタネかどうかまずは見きわめ。「日本のナタネか西洋のナタネか、3年続けているとわかるようになるんです」と横浜みなみ理事長の五十嵐仁美さん。西洋のナタネらしいと判断して採取開始。ラベルに場所を詳しく記入して小さな検体ポリ袋に張り、菜の花と一緒に撮影。写真は立ち姿と上のほうの葉の2ショットです。葉を数枚摘んでポリ袋に収めます。
国道沿いで数検体を採取してから港方向に曲がり運河沿いでも採取しますが、目的の菜の花を見分けること自体が難しいのです。「これは園芸用のナバナが逃げたもののよう」、「これは菜の花ですが、GMナタネではなさそう」などと八田さん。実際、日本のカラシナとセイヨウカラシナを見分けることもナバナとの区別も容易でなく、調査回数を重ねてカンを磨くしかないとのこと。一見のどかな「菜の花ウォッチング」ですが、GMナタネ発見への道は険しそうです。

GMナタネが全国の荷揚げ港付近から内陸にも広がる兆し

 横浜みなみ生活クラブの「GMナタネ監視活動」は今年で4年目。生活クラブでは2004年からGMナタネ監視活動を開始し、翌2005年春からGMナタネ自生調査を10都県の単協が参加して行っています。2007年には全760検体のうち千葉と静岡で計9検体のGMナタネを発見しました。
市民によるGMナタネ監視活動は広がりを見せており、生活クラブのほかにグリーンコープ連合、生協連合会きらり、などの生協、市民団体が調査を展開しています。「遺伝子組み換えいらない!キャンペーン」のとりまとめによると、2007年に生協、市民団体が調べた43都道府県の1,620検体から少なくとも37検体にGM陽性反応がありました。(2007年度の調査結果についてはコチラをごらん下さい)  
  また、今回横浜みなみと共同調査を行った農民連による調査では、輸入GMナタネの自生が陸揚げ港付近や運び出し幹線道路沿いに集中的に起こっている実態が明らかになっています。
  「遺伝子組み換えいらない!キャンペーン」では、2005年から07年までの全国調査の結果から、GMナタネ自生の実態を次のように分析しています。輸入したGMセイヨウナタネ種子が運搬中にこぼれ落ち、鹿島港、千葉港および国道51号線沿い、横浜港、清水港、名古屋港、四日市港、神戸港、博多港周辺。それらに近い市街地、さらには輸入港のない長野県、大阪府、大分県、熊本県、鹿児島県などにも広がっている、としています。

簡易キットを使ってGM分析

GM判定実験

 「生活クラブ神奈川の調査ではまだGMナタネを見つけていません。横浜みなみのエリアには大手製油工場がありGMナタネのこぼれ落ちがある可能性が高いため、2006年度よりその周辺に絞って実行しています。今回、実績ある農民連の方に発見のコツを学びたいと思い、共同調査をお願いしたのです」。横浜みなみ理事長の五十嵐さんは言います。  
  3月27日の菜の花ウォッチングは午前中に野外採取を終え、昼過ぎから磯子駅近くの会場で採取した12検体のGM判定実験を参加者全員で行いました。用意されていたのは、小さな試験管、2種類の試験紙、スポイトが入った簡易検査キットと、つまようじ、精製水。精製水を入れた試験管の中に採取した葉の一片を入れて成分を溶かし出し、その液に試験紙を差し込んで色の変化で判定する分析法です。

GM判定実験中のウォッチング隊

試験紙は青と紫の2種類で、青はグリホサート(農薬名・ランドアップ)耐性の遺伝子判定用、紫はグルホシネート(農薬名・バスタ)耐性の遺伝子判定用。「しばらくして試験紙に2本のラインが出たらGMナタネです」と五十嵐さんの説明です。「これ怪しいわよ」「でもライン1本だけねえ」などと会話が飛び交う中、全検体の分析が終了。GMナタネは見つかりませんでした。「ないほうがいいのですが、出ないとウォッチング隊としてはちょっと残念ですねえ」と軽口も聞かれました。

静岡や千葉では陽性反応も

  次の4月2日の調査は、高校生4人も参加し15人で同じく横浜港に面した根岸駅から本牧にかけての地域で行いました。菜の花ウォッチング隊長の五十嵐さんは、「16検体を採取して判定試験をしましたが、この日もGMナタネは検出できませんでした。しかしGMナタネが輸入される現状がある以上、自生・交雑という恐れがあり、これからも市民による監視活動を続けていきます」と語ります。
  生活クラブでは今年も、16都道府県(東京、神奈川、埼玉、千葉、長野、静岡、茨城、愛知、栃木、岩手、青森、北海道、山形、大阪、京都、奈良)の単協が菜の花開花に合わせGMナタネ自生調査を全国展開中です。すでに静岡や千葉などから陽性反応の報が入っていますが、2008年調査の集計が出揃うのは6月ごろになる予定。報告集会が7月12日に愛知県名古屋市で開催されます。