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オリーブオイル「イスティオン」、 最も酸化しにくい「コロネイキ種」100%

オリーブオイル「イスティオン」

日本の食卓に浸透してきたオリーブオイル。生活クラブは700~800種類あるオリーブのなかでもっとも酸化しにくい油を含む「コロネイキ」種のオリーブオイルを共同購入しています。昨年11月末から12月にかけ、生活クラブとしては初の産地視察を行い、オリーブの収穫から搾油、製品化、出荷までの全工程を確認しました。(2009年1月26日掲載)  

製品輸出の先駆けは生活クラブ

オリーブの実

オリーブオイルは果肉から製造する唯一の植物油です。製造工程に加熱する行程が無く、オリーブの実を破砕した後、遠心力で水と油に分けてろ過して製造される、「生の油」といった特徴があります。

オリーブオイルの生産地は地中海沿岸地域に集中しており、国別生産量ではスペイン、イタリア、ギリシャの3カ国で全世界の70%を占めています。このうち、ギリシャのオリーブオイル消費量は世界一で、毎日の食卓に欠かすことのできない食材の一つです。

今回の視察でまず訪れたのは、ギリシャ全土で58団体、75万人の栽培農家で組織されているエロウギキ・オリーブ生産協同組合。生活クラブが提携先の(株)ヴィボンを介して共同購入している製品の栽培管理、製造・品質管理、販売・出荷管理を行っています。バルカン半島最大のオリーブオイル生産工場をもち、衛生管理の指標とされるHACCP認証を得ています。

ニコス・バリス社長らとの面談では、搾油するのは「コロネイキ」に限定していることや、「安定的な収穫量を確保するために、オリーブの木に万遍なく日光を当てるための剪定技術の開発、過度の乾燥を防ぐための灌漑設備の普及などに組織的に取組んでいる」(ニコス社長)などの説明がありました。エロウギキが生産するオリーブオイルは国内消費向けに60%、輸出はバルクと製品が半々という割合になっています。視察した連合会開発部の舘勝敏副部長は、製品輸出の先駆けとなったのは、1986年に始まった生活クラブ向けの輸出だったとしたうえで、こう続けます。

「エロウギキは今後、バルク輸出を減らし、製品による販売強化を目指しているとのことでしたが、その先駆けとなった取組みをしてきた生活クラブを極めて重要な販売先として認識していました。これまで、提携先のヴィボンが毎年、産地を訪問して情報交換と交流を深めてきましたが、今後は、生活クラブとの間で、ギリシャからの来訪をはじめとする定期的な情報交換も求められていると思います」

今年産の品質の高さを確認

オリーブオイルの生産地

生活クラブ向けとして実際にオリーブオイルの生産を行っているのは、クレタ島のイラクリオン農業コープ連合です。エロウギキ・オリーブ生産協同組合に参加する1生産団体で創業は1927年。営農指導員が栽培技術を指導し、農法の統一、品質の向上を図ることを目指しており、2004年には直営の工場が竣工しました。現在、組合員約6000人を擁しています。栽培するオリーブは「コロネイキ」です。石灰質のギリシャの土壌と温暖な地中海気候に適し、ギリシャでは全栽培量の50%以上を占めています。含油率が高いばかりではなく、オイルにした場合のオレイン酸の含有率が70%以上あり、酸化しにくい優れたオイルをつくり出す品種として知られています。

◆搾油工程(一次処理)

オリーブの収穫時期は例年11月末から1月末にかけて。今年は夏季の降雨が少ないために果実の生育が遅れ気味ということでしたが、案内役を務めてくれたマネージャーのグリゴラキスさんの畑で実際の収穫作業を視察することができました。収穫は、果実を傷つけない、果実が土に触れると鮮度が落ちるためにネットを敷く、木が傷むので降雨の後は収穫しない―など、細心の注意が求められます。また、「収穫から搾油までは時間が短いほど高品質のオイルになるため、搾油所には速やかに運ばなければなりません」(グリゴラキスさん)

製品化までは、搾油と製造工程があります。搾油で重要なのは果実が搾油機に投入されてからオイルになる間、低酸度を保つために空気と光に触れることを極力避けること。また、酸度の上昇を防ぎポリフェノールなどの成分を破壊させないために、38℃以下の低温搾油することです。イラクリオンの搾油工場では、温度計を設置することをはじめ、品質管理には万全を期していました。最終的なオリーブオイルのサンプルは試験研究所で酸度など国際規格の全項目がチエックされます。この一次処理されたオリーブオイルは製造工場に運ばれ、ろ過工程などを経てびん詰め、出荷されます。

「製造工場では偶然、生活クラブ向けに1次貯蔵されていたタンクがあり、酸度は国際規格の0.8以下を下回る0.3。今年のオリーブオイルの品質は高いと説明を受けていましたが、それが確かめられた格好です。今回の視察では収穫から搾油、出荷工程までを確認し、その水準の高さを改めて認識しました」(舘副部長)

炒め物、揚げ物にも使いたい

オリーブオイルは品種によって品質に差が出ます。その目安とされるのが酸化度合です。1996年、スペインのアンダルシア州立研究所で、もっとも酸化しにくい油としてギリシャの「コロネイキ」種があげられました。生活クラブの「イスティオン」は、コロネイキ100%のオリーブオイルです。また、良質な果実を摘んでから二昼夜以内に搾油にかけた最高品位のオイルにしか表示が許されない「エキストラバージン」でもあります。オリーブオイルは精製していないために、酸化防止の働きがある天然のビタミンE、それにポリフェノールやβカロテンがそっくり残っています。ドレッシングだけではなく、炒め物や揚げ物にと、上手に使い回したいものです。

アテネ市内の市場でのオリーブ販売の様子