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こめ育ち豚「飼料用米」の給餌「肥育後期10%」から「肥育全期間10%」へ!!

こめ育ち豚「飼料用米」の給餌「肥育後期10%」から「肥育全期間10%」へ!!

 「自給率を高めることにロマンをかけよう」と1996年からスタートし、04年に本格化した飼料用米と「こめ育ち豚」の取組み。自給率向上の具体策として国も支援策を打ち出していますが、その先陣を切った(株)平田牧場では今年8月から、肥育の全期間を通して飼料用米を10%混ぜた給餌を開始。早ければ12月下旬にも育った豚の出荷が始まります。(2010年11月26日掲載) 

「飼料用米」の作付けが拡大

米育ち豚

 04年からスタートした(株)平田牧場の豚への飼料用米給餌ですが、当初2年間はあくまでも試験としての位置づけでした。当時、飼料用米は「肥育前期」(生後日齢78日~120日)「肥育後期」(121日~200日)に分かれている肥育ステージのうち、餌に占める割合は10%でしたが、給餌は肥育後期に限られていました。試験の結果は概ね好評だったことから06年には試験供給が、翌07年から「こめ育ち豚」の供給がスタートしました。  
  ただ、この時はまだ、飼料用米の生産が山形県の遊佐町、酒田市などに限定されていたことから、給餌される豚は(株)平田牧場全体の7.5%。また、どの時期にどのくらいの飼料用米を使うかを示す給餌率も試験期間と同じ「肥育後期10%」という内容でした。このため、消費材も冷凍規格、デポーしゃぶしゃぶ用、ロース・バラなど限定的でした。08年にはこれが全品目へと広がりましたが、(株)平田牧場全体に占める割合は15.8%、給餌率も「肥育後期5%」に止まっていました。  
  この数字に大きな変化が現れたのは09年3月です。(株)平田牧場の全頭が「こめ育ち豚」になり、11月からは給餌率もそれまでの「肥育後期5%」から「肥育後期10%」へとアップしました。その背景にあるのは、飼料用米の作付け拡大。当初、山形県の庄内地方にほぼ限定されていた飼料用米の作付けが、08年には生活クラブと提携する宮城県のJA加美よつば、栃木県開拓農業協同組合連合会へと広がり、さらに09年にはJA新いわても加わり、作付け面積は04年当時の約100倍に達したのです。

肉質は保水がよく、やや締りが良好に

 「こめ育ち豚」で飼料自給率アップが確実に進むなかで、次なる課題となっていたのが、飼料用米を「肥育前期」でも給餌することでした。その試験が始まったのは、(株)平田牧場全頭で「肥育後期10%」が実現した09年11月でした。その内容は肥育の前期、後期を通じて飼料用米を10%給餌するというもので、10年1月には生活クラブ連合会消費委員会で試食が行われました。結果について、生活クラブ連合会開発部畜産課の守屋馨課長は、こう話しています。  
  「試食は、現在取組んでいる消費材と試験豚で行いました。どちらも評価は高かったのですが、特に、前期、後期を通じて飼料用米を10%給餌した試験豚はロース、バラ肉とも甘みがあり軟らかいなどと好評でした」  
  試験はまず40頭で行われましたが、連合消費委員会の試食を経て飼養試験はさらに拡大。具体的には(株)平田牧場の庄内にある直営3農場で約7400頭などを対象に給餌し、増体など飼育状況や肉質などの検証を8月の連合消費委員会で行いました。その結果、「発育、肉質ともに現行の消費材と大きな変化は見られませんでした。差が見られたのは保水性とドリップロスで、試験豚ではこれらの数値が低かったことから、保水がよく、やや締りが良好になったと考えられます」(前出・守屋課長)
  これらの結果を受け、肥育の全期で飼料用米を10%給餌することが決まりました。給餌は8月下旬からスタートし、出荷は12月下旬を予定しています。自給可能な飼料の拡大につながる飼料用米の「全頭、肥育全期間、10%給餌」。飼料用米の使用量は現行の3040tから4800tへと増加します。