生活クラブ活動情報

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寒さに負けず出荷の努力

 
 

「野菜の高騰」が新聞やテレビで連日報道されていますが、異常ともいえる今冬の気象は全国に約50ある生活クラブのコア産地でも同様で、青果の生育に大きな影響が出ています。それでも各産地では生活クラブの組合員の申込に応えようと、できる限りの努力をしています。(2013年2月6日掲載)

凍結のため捨てるしかない野菜も

さんぶ野菜ネットワークの花見博州さん 「今期の寒さはまさに“異常寒波”そのものです」
千葉県の山武市を中心に青果を栽培する「さんぶ野菜ネットワーク」事務局の花見博州さんは、こう話し始めます。
 山武市は千葉県でも温暖で、農業がさかんな地域です。しかし、1月14日に関東を見舞った大雪など、ベテランの生産者も過去に記憶がないほどの寒波に苦しめられています。
「1月に生活クラブの組合員のみなさんに届ける予定だったほうれん草は、寒さの影響で生育が遅れ、この分だと3月に出荷できるかどうかです」と花見さんはため息をつきます。
 農産物に限らず“食べもの”をつくるには時間がかかります。さんぶ野菜ネットワークでは1月にほうれん草を納品するため、10月下旬に種をまきました。しかし、葉が大きくならず場合によっては、“とう”が立って出荷自体ができなくなる恐れもあります。
また、ほかにもブロッコリーが500円玉サイズから大きくならず、凍結して廃棄せざるを得なくなりました。
花見さんは次のように話します。
 「組合員の方々にはせっかく注文いただいた野菜をお届けできず、ご迷惑をおかけいたします。産地としても野菜に覆いをかけたり、畑の雪かきをする努力をしています。今後も寒さに負けずに春の作付・出荷ができるよう頑張ります」

大雪による思わぬ被害

沃土会の丸山幸生さん コア産地のひとつである沃土会は、埼玉県北部の深谷市を中心に農産物をつくっています。1月14日はこの地域では東京や神奈川、千葉など関東南部より雪が少なく大きな被害は出ませんでした。
 ところが、大雪による思わぬ影響があり、野菜が出荷できなかったと生産者代表丸山幸生さんは振り返ります。
 「生活クラブに届けようと各生産者は、沃土会の出荷場所まで野菜を持ち寄りました。しかし、生活クラブに野菜を納品する大型トラックが大渋滞により沃土会まで来ることができず、結局、出荷できませんでした」
 マスコミでも報道されましたが、降雪により首都高速が通行止めになるほか、一般の幹線道路が大渋滞を起こしました。その影響で生産者は出荷しようとしたのに農産物が組合員のもとに届かなかったのです。
 「雪は大したことになりませんでしたが、やはり例年と比べてもかなり低温が続いていて、生育不良で生産者は苦労しています。葉物は生育する前に畑で黄色くなり、結局、出荷でないものが多そうです。また、出荷作業が大変になっています。朝は畑が凍っているので収穫ができません。その分、出荷作業が夜遅くまでかかってしまい、凍えながら袋詰め作業などを行っています」(丸山さん)
 低温や天候不順で苦労しているのは関東だけではありません。

ながさき南部生産組合の児玉光博さん 九州にあるコア産地の「ながさき南部生産組合」の児玉光博さんは、こう話します。
 「島原半島の海沿いに広がる産地なので、例年はさほど寒くないのですが、今期は特に昨年12月にたいへん冷え込みました。この時期に出荷しているレタスや葉物は生育が遅く、なかなか大きくならないので出荷量が減っています。周辺の他の農家を見ると、小さいうちから出荷しています。どうやら品薄で値が上がっているからのようです。私たちは冬場のいちごを無加温ハウスで栽培していますが、低温でかなり生育が遅れています。せっかく組合員のみなさんが注文してくれたのに欠品になった品目もあり申し訳ありません」
 今冬は寒さのため青果が欠品になることがありますが、このような生産者の努力や実情を共有したいと思います。そして、今後も生産者とともに農薬などを減らし、持続可能な産地づくりを進めていきます。