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未来に向けての方向を確認する場に 生活クラブ庄内交流会40周年記念集会

 
 

生活クラブの交流会のなかで最大規模となる生活クラブ庄内交流会が今年、40周年をむかえました。1974年の第1回目の参加者は39人。今回はAグループ、Bグループ合わせて69人が参加し、7月22日から25日までの日程で庄内地方をはじめとする山形県内の提携産地を視察。23日には(株)平田牧場本社の会場で生活クラブ庄内交流会40周年記念集会が開かれました。(2013年8月20日掲載)

未来に向けて

連合消費委員長の藤田ほのみさん 記念集会は、前半が生活クラブの提携生産者の集まりである山形親生会の会員が「生活クラブとつくりあげてきたことと課題」について報告。後半は、山形大学農学部の小沢亙教授の「消費者と生産者の40年にわたる交流が築いたもの」をテーマに講演するとともに、生活クラブ連合会の加藤好一会長が生活クラブの歴史や現状、課題について話しました。
 最初に、生活クラブ山形親生会会長(株)平田牧場社長の新田嘉七さんの「庄内は生活クラブの食料基地。この交流会で私たちのつくる力を見たうえで素直な意見を聞かせていただき、それをもとにより良い消費材づくりにつなげていきたい」と挨拶しました。これをうけて、連合消費委員長の藤田ほのみさんは、消費材をともにつくりあげてきた歴史と生活クラブ庄内交流会の歴史が重なることを強調し、参加者にこうアピールしました。
「生産者と消費者が一緒になって共同購入運動をつくりあげてきた意味は大きい。この集会を、私たちが何をつくってきたか、そして未来に向けての方向性をお互いが確認する場にしたい」

つくりあげてきた安全、安心、そして自給力

生産者の報告や講演を熱心に聞く交流会参加者 山形親生会の報告は、JA庄内みどり、(株)平田牧場、(有)月山パイロットファーム、JAさがえ西村山など10生産者が行いました。
 生産者と生活クラブがともにつくりあげてきたこととして報告されたことは安全、安心、それに自給力の向上などでした。「添加物を排除して、原料を輸入に頼らず地元産でまかなう」(羽黒・のうきょう食品加工)、「化学調味料を抜き、原料の米は国産米」(酒田米菓)、「飼料のトウモロコシは遺伝子組み換えでないもの。飼料自給力をあげるための飼料用米の取組み」(平田牧場)などです。
 課題としていくつかの生産者が指摘したのは、消費材の取組み数量が減少傾向にあること。対策として「組合員との交流の場を増やさなければ」(JAさがえ西村山)などの意見が出されました。

生活クラブ親生会の会長でもある(株)平田牧場の新田嘉七社長 (有)月山パイロットファームの相馬大さんは、「食べ続けられる仕組みをつくるための活動を生産者と生活クラブは進めてきた」と、これまでの提携関係がつくりあげてきた実績を振り返り、「これを子や孫につなげ、どういう未来をつくっていくのかの議論も必要」と指摘しました。
 JA庄内みどり遊佐支店営農課の那須耕司さんは、今年1月、遊佐町とJA庄内みどり、生活クラブの3者が「地域農業と日本の食料を守り持続可能な社会と地域を発展させる共同宣言」を締結したことなどを紹介。また、鳥海山の山麓で続いている岩石採取反対運動の取り組みを報告しました。それによると、遊佐町民10,267筆と、生活クラブ、生活クラブ親生会の約45,000筆の反対署名を県知事に提出。さらに遊佐町が「遊佐町の水循環を保全する条例」を制定するなど、反対運動の機運が高まってきています。

生活クラブ庄内交流会は最大、最善の学びの場

生活クラブを生産者の取り組みに期待する小沢亙教授 山形大学の小沢教授は、40年間に日本で起きたことを「生産と消費の乖離(かいり)」という言葉で表しました。そのなかで、生活クラブ庄内交流会を続けてきたことについて、「継続はまさに力。生産者を知る消費者が増えたことを評価したい」と話しました。
 また、1989年に生活クラブが、もう一つのノーベル賞「ライトライブリフッド・アワード」名誉賞を受賞したことなどを紹介。「生産者とのかかわりでしっかりとした取り組みをしてきたからの受賞だと思います。これをさらにより良いものにするために、これからもさまざまな取り組みが求められているのかもしれません」と、今後の生産者との関係のさらなる進展に期待を寄せました。

生産者の元気が私たちの元気につながる、と加藤好一会長 生活クラブ連合会の加藤会長は、生活クラブの歩みを紹介し、そのなかで、「共同購入の特徴は素性の確かなものを適正価格で供給すること」、そのためには情報公開が不可欠であり、年間で約2500回にものぼる交流会や見学会がその役割を果たしていると述べ、生活クラブ庄内交流会を「組合員の最大、最良の学びの場であり、考える主体をつくってくれる」と話しました。
 加藤会長はまた、山形親生会の生産者があげた消費材の取組み数量が減少傾向にあり、「食べるチカラ」が弱まっていることについて現状と原因を説明しつつも、生活クラブが新たな中期計画づくりに着手していることを説明しました。そのうえで、提携生産者にこうエールをおくりました。
「常に挑戦者でありつづけること。これを私はいつも山形親生会をはじめとする生産者に期待しています。そして、その元気が私たちの元気になるのです」

記念集会後のレセプションで挨拶する遊佐町の時田博機町長 記念集会とその後に行われたレセプションを通して、組合員からは「この庄内交流会に参加した全員が、学んだことを他の組合員に伝えてこれからの生活クラブをつなげていきたい」などの声が聞かれました。

「ライトライブリフッド・アワード」
「現在のもっとも切羽詰まっている問題に対し、実践的、模範的な回答をした者」を表彰する。環境保護、人権問題、持続可能な開発、健康、平和などの分野で活躍した人物、団体に授与される。