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インドネシアからエコシュリンプの生産者が来日

 
 

生活クラブで、インドネシアの粗放型養殖のブラックタイガー「エコシュリンプ」の取組みを始めて昨年で20年が経過しました。他の国内の産地と同じく、定期的に組合員を含めた産地視察を行うほか、生産者と組合員が交流し、顔の見える関係を深めています。今年はインドネシアの生産者をお招きし、3ヶ所での交流を企画しました。10月16日に生活クラブ神奈川で予定されていた交流会は台風の影響で残念ながら中止となりましたが、翌17日には「デポー八王子みなみ」でエコシュリンプを使ったお総菜を販売、18日には生活クラブ千葉で学習会を開催しました。(2013年11月6日掲載)

エコシュリンプを取り巻く課題

 エコシュリンプは生産流通の仕組みが明確です。養殖池で収穫されたエビは鮮度保持されたまま工場に運ばれ、バラ凍結されて製品化。日本に輸入され組合員に届きます。今年は新工場が稼働し、より品質に自信を持つことができると考えています。
 2011年にベトナムで発生したEMS(稚エビが育つ前に死んでしまう病気)が2013年3月頃にタイにまで広がり、東南アジア全体のエビ生産量が大きく落ち込んでいます。インドネシア産のエビは、今のところEMS発生報告がなく、国際的な需要が集中し、加えて為替レートの円安傾向の影響で価格の値上がりが続いています。また、現地では集約型養殖の環境に与える影響のほか、開発のための土地造成で多くの養殖池が無くなっていること、若い世代の育成などの課題等を抱えています。

食べ比べで生産者もびっくり

 10月18日、生活クラブ千葉松戸センターには約30名の組合員が集まり、来日したエビの生産者イルルさん、ムジャヒディンさんとの交流会を行い、エコシュリンプの取組みの経緯や特徴、今後の課題などがスライドでわかりやすく説明されました。
 エコシュリンプと市販されているブラックタイガーの食べ比べも実施。一般的な輸入エビは、エビに水を含ませてかさまししているものや黒変防止剤の使用もみられます。「大きさ・におい・味」の違いに参加した組合員はもちろん、生産者も驚いていました。

◆交流会の参加者からの報告です。

 エコシュリンプ学習会を開催しました。
 インドネシアからイルルさんとムジャヒディンさんが来日されました。お二人がこの時期に来日できるのは、エビの養殖池を一年に一回、池干しをするのがちょうどこの時期だからだそうです。池干しとは、池の底に1年間たまったヘドロを掃除し、土を耕作し、池の壁を強化修復し、天日干します。エコシュリンプの育つ場所から手間がかかっていることに感動しました。また、“土地は子孫からの預かりもの”という信念のもとに養殖をされているのです。
 エコシュリンプは保水剤や、黒変防止剤は使われていません。産地でバラ凍結され、鮮度を保った状態で私たちのもとへ届きます。市販のエビではなかなかそうはいかないようです。実際に市販のエビとエコシュリンプをボイルしたものの食べ比べをしました。まず大きさが違います。これは保水剤をつかっていない為この違いがでるそうです。そしてにおいも違います。エコシュリンプは臭みがほとんどなく、プリッとしています。シンプルにゆでると違いがはっきりわかりました。
 そして環境を守っていかなくてはエコシュリンプの養殖は続けていけないということで、KOIN(インドネシア保全)というNGO団体を立ち上げたそうです。自然の水の循環を利用した生物活性水で池の水質を改善したり、また今後はATINA社が作る石けんの普及を地域で働きかけるそうです。ラインの洗浄も石けんでされているとのことでした。すばらしい!ですね。マングローブの植林活動などもされています。エコシュリンプを私達が利用することは養殖池の整備などもしっかりでき、持続可能な環境保全へもつながるのだと感じました。
 生活クラブとエコシュリンプの関係は20年かけて築きあげてきたものです。その重みのある関係性を大切にしながら、色々なサイズのエコシュリンプを食べ続けていきましょう。


 「エコシュリンプ交流会」はエコシュリンプを作っている人々と食べている人々の交流を実施することで、顔の見える関係を深め、利用の促進につなげていくことが大きな目的です。エコシュリンプに限ったことではありませんが、現地の生産者は消費する側のことを知らないまま生産を行っているのが実情です。
 産地とのつながりを強化し、世界的に広がっている集約型養殖に対して粗放型養殖が持つ環境への優位性や持続性を学び、利用の促進につなげていきます。