生活クラブ活動情報

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おいしくて新鮮で安心な私たちの牛乳を守るために

 
 

生活クラブは、酪農生産者との共同出資による自前の牛乳工場で、厳しい乳質管理のもと、高品質なパスチャライズド牛乳をつくってきました。しかし生活クラブの牛乳の利用は年々減少してきています。全国的な飼料の高騰や酪農家の高齢化もあり、近い将来、ともに作り上げてきた大切な牛乳を飲めなくなってしまうのではないかと懸念されています。

(2015年9月7日掲載)

ピンチ!日本の酪農

いま日本では、高齢化や過度な円安による飼料価格の高騰などを背景に、離農する酪農家が後を絶ちません。そのため、2014年度は深刻な生乳不足に見舞われ、バターや脱脂粉乳の緊急輸入が2度にわたって行なわれました。

さらに畜産酪農家の不安に追い打ちをかけているのがTPP交渉と、それに先行して2015年1月に発効した日豪経済連携協定(日豪EPA)です。オーストラリア産牛肉の段階的な関税引き下げにより、今後、競合する日本の雄のホルスタイン牛肉の価格の下落が予想されます。

*右グラフは農林水産省 畜産統計(2014年)より

生活クラブの牛乳が飲めなくなる!?

安心して酪農を次世代へ託していけない現実は生活クラブ指定の酪農家も例外ではありません。多くの酪農家が廃業に追い込まれ、ここ10年の間に98戸から57戸にまで減ってしまいました。

千葉、栃木、長野の57生産者は厳しい乳質管理、エサの遺伝子組み換え・ポストハーベスト農薬対策など、高品質な生乳生産に努力を重ねています。そのため、一般的な管理のものに比べてコストがかかります。しかし組合員の利用は目標値に届かず、せっかくの指定原料乳が一般的な管理のものと同様の価格で生活クラブ外に販売されるため、コストが回収できずに経営を圧迫しています。

円安に伴う飼料価格の高騰もあいまって、産地とともに作り上げてきた大切なパスチャライズド牛乳が飲めなくなってしまう、そんな深刻な状況がすぐそこまで来ています。

10月1回(10/5~10配達)から登場、パスチャライズド牛乳の仲間たち

パスチャライズド牛乳の利用減少を食い止め、一人でも多くの組合員で飲むために、10月1回配達から規格や容量のバリエーションが広がります。

量が多くて飲みきれなかった人には小容量の牛乳200ml×2を、脂肪分が気になる人には低脂肪牛乳1000mlを。その低脂肪牛乳を作るために取り除いた乳脂肪からクリーミーで風味抜群の新生酪農の生乳でつくったバターが作られます。生乳に一番近い風味を楽しめるノンホモ牛乳は、まず関西で先行取組みをして、利用数量の想定を行ない、来年度以降生活クラブ全体での取組みを予定しています。

いずれも同じ提携生産者の生乳から作ったパスチャライズド牛乳の仲間です。一人でも多くの組合員が利用することが生産の継続を支え、私たちや次世代の食の安心にもつながります。あなたの暮らしに合わせて、この機会にぜひ。

 

生乳…パスチャライズド牛乳は殺菌温度が穏やかなので、通常より厳しい乳質基準を設定しています。母牛の健康に気を配り、牛舎の衛生環境も厳しく管理されています。

パスチャライズド牛乳900ml…生活クラブの基本の牛乳。お馴染みの900mlびん入り。牛乳本来の風味やおいしさが生きています。

牛乳200ml×2…飲みきり&ちょい足しもOK!900mlは飲みきれない少人数家族も手軽に利用できる小容量タイプです。
 10月1回 (10/5~10)配達分から(北海道、関西を除く)長野は2016年4月取組み開始予定

牛乳500ml紙パック…持ち運びがラクな紙パック ※デポーのみ

低脂肪牛乳1000ml…脂肪分60%カット。価格もお得。生乳から脂肪分を取り除きました。市販では手に入りにくいパスチャライズド殺菌の低脂肪牛乳です。成分無調整牛乳でないことや、物流上の課題などにより、紙パックを選択しています。(乳脂肪分:1.4%)
 10月1回 (10/5~10)配達分から(北海道を除く)長野は2016年4月取組み開始予定

新生酪農の生乳でつくったバター…低脂肪牛乳を作るために除いた乳脂肪で自社製造。低脂肪牛乳1000mlを作る際に取り除いたクリームが原料です。従来品からの大幅値下げも実現しました。
 10月2回(10/12~17)配達分から

ノンホモ牛乳(関西)…生乳にいちばん近い風味。さっぱりとした飲み口、まろやかな口当たりが特徴です。既存品のパスチャライズド牛乳とはフタの色が異なります。
 10月1回(10/5~10)配達分から関西のみ取組。来年度以降、全体取組を予定

【解説】ノンホモ/ホモジナイズ処理

 

生乳の脂肪球には大きさにばらつきがあります。この脂肪球を小さな粒子に均質化することで脂肪が分離しないようにさせる処理を「ホモジナイズ」といい、この均質化処理をしないことをノンホモジナイズ(ノンホモ)といいます(下図参照)。

ノンホモ牛乳が作れるのは低温殺菌(63℃~65℃30分間)と72℃15秒間殺菌のパスチャライズド牛乳だけです。

【解説】遠心分離

生乳を高速回転させて加速度を加え、乳脂肪分のみを分離・除去する工程。

遠心分離機にかけることで効率的に乳脂肪分を取り出すことができます。ノンホモ牛乳からクリーム分を取り除いてできるのが低脂肪牛乳(成分調整牛乳)。取り出したクリームを使ってバターを作ることができます。

『生活クラブOPINION』 2015年9月3回(37週)