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「生活クラブ風の村保育園佐倉東」が開園 子どもたちを丸ごと受け止め、10年、20年先を見据えた保育をめざしています

この4月、千葉県佐倉市内で「生活クラブ風の村保育園佐倉東」が新たに開園しました。生活クラブ生協・千葉の活動が母体となって設立された「社会福祉法人生活クラブ風の村」が運営する3つ目の保育園です。佐倉市では初の民間委託保育園で、0歳児から5歳児まで97人が通っています(定員120人)。園長はじめすべてのスタッフが力を合わせ、子どもたち一人ひとりの個性と尊厳を尊重する質の高い保育の場をめざしています。

国産材を使ったぬくもりのある園舎

昨年12月に完成した木の香りが清々しい園舎は、床材に国産の無垢の杉、柱に檜を使い、壁紙は和紙、床のワックスには安心な荏胡麻油を使ったストレスフリーな建て物です。思わずワーッと駆け出したくなるような広いホールには、大きな二本の大黒柱が天井まで伸び、天窓からやさしい光が差し込みます。どの部屋にも畳のスペースがあり、子どもたちが過ごす空間は自然にくつろげる「おうちのような」設えになっています。

また、石けんを備えた手洗いスペースや、小さい子どもたちにも目の行き届く配膳室など、子どもの年齢に合わせた生活ができるよう、各所に細かい心配りがされています。3歳から5歳児の部屋は、年のちがう子どもたちが自然と交流できるようにつながったスペースで、必要に応じて戸で仕切ることもできます。子どもたちが使うテーブルや椅子は、漆器や木製品の生活クラブ提携生産者・株式会社酒井産業さんへのオーダー品です。さわって心地よく想像力が広がる木のおもちゃなどもそろえました。

食べることが楽しみになっていく

調理室は園舎の中央に配置され、床の高さを一段下げて設計されています。いつでも、子どたちの目の高さで調理風景が見られるようにしているのです。給食には生活クラブの消費材や地元産の食材を使い、安全でおいしい手作りの食事を提供しています。

調理室にかけよる子どもたちからは「今日のおやつは何?」といった声が聞こえてきます。子どもたちも食べることも大好きなメンバーがそろった調理スタッフのみなさんですから、笑顔で受け答えする中から、子どもたちにとっては食べることが楽しいことだという意識が自然に育てられることでしょう。園長の井口さんは「幼い頃に食べた味は舌が覚えています。子どもたちが将来どんな食生活を選ぶかも楽しみです」と語ります。

小さい子から順にお昼ごはんが始まります。3歳児以上は自分たちで準備をします。食事を運んだり、テラスに机を並べたりして、配膳が済んだ子から食べ始めます。今日のメニューは、野菜たっぷりのカレーライスと生活クラブのプレーンヨーグルトを使ったフルーツヨーグルトです。

おやつも手作りのおにぎりやホットケーキなどで、保護者からも「こういうおやつを望んでいました」と好評だということです。また、週に一度は生活クラブのクッキーやラムネなどのお菓子の日もあり、子どもたちのお楽しみになっています。

じっくり、ゆっくり 見守り、寄り添う

5歳児は、紙飛行機を飛ばす子、積み木遊びをする子、生活クラブのカタログを使ってレストランメニューを作る子などなど、それぞれが好きな遊びをしています。保育士はどこにいるのだろうと思うほどに、子どもたちの中にとけこんでいます。大きな声で指示することもなく、声を掛けるときは子どものそばで優しい声で話します。もちろん子どもどうしのいさかいがおきることもありますが、一方的に叱るのではなく、どうしたらいいのかを一緒に考えます。

保育士はエプロンを着けないようにしています(食事の準備の時は着用)。「エプロンをすることで指導するという“保育士”のスイッチが入り、子どもを注意しなくてはいけないという気持ちになりがちなんです」と、井口園長は言います。大人も自分らしい着心地のよい服装をすることで、楽な気持ちで子どもに接することができます。また、職員どうしお互いを「先生」と呼ばず、子どもたちも名前で呼びます。そうすることで、大人対子どもの構図ではない関係性を築いていくようにしています。

そのような見守り、寄り添う保育は、直ぐに結果は出ませんし、時間もかかります。大人の思いやりで子どもの失敗も成長も丸ごと受け止め、その子の学びにしていくことで、子どもの10年、20年先の姿を見据える保育をめざし、子どもと向き合う毎日がゆっくり流れています。

地域子育て支援センター「子育て愛(あい)らんど」

園舎の2階には、地域の赤ちゃんや子どもとその保護者が利用できるスペース「子育て愛(あい)らんど」があります。気軽に親子で遊んだり、友だちを作ったり、ホッとしたりできます。また、わらべうたの講座やベビーマッサージ、子育ての悩みの相談会なども開かれています。

【2016年6月20日掲載】