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45回目の「庄内交流会」を開催! 生活クラブの一大産地、山形県・庄内地方を組合員が訪れました

平田牧場本社ミートセンターの前で歓迎の記念撮影


生活クラブでは組合員が産地を訪問する「生産者交流会・見学会」を多数開催しています。産地で生産者と組合員の双方が直接会って交流することで、生活クラブの消費材開発や共同購入の目的・成果をあらためて学びあえる機会となっています。その中でも、参加する組合員と生産者の数が最大規模の「庄内交流会」が今年も開催されました(7月22日~25日)。

山形県庄内地方は、お米や豚肉、農産物など数多くの提携生産者が集まる生活クラブ消費材の一大産地です。1971年、当時の遊佐町ゆざまち農協(現・庄内みどり農協遊佐支店)と直接提携してはじまったお米の共同購入以来、豚肉、加工肉、農産加工品、青果・果物、酒類にいたるまで庄内地方の提携生産者が増え、現在では「地域まるごと」といわれるほど生活クラブにとっての大産地になっています。

45回目となる今回の庄内交流会。各地の生活クラブから集まった組合員総勢69名が参加し「五感で感じよう」をテーマに庄内の各提携生産者を巡りました。

 

組合員と生産者が一堂に会し、意見を交わす貴重な機会

(左)平田牧場ミートセンターを見学/(右)「遊YOU米」の生産者・尾形長輝さん
 

庄内交流会は、生活クラブがお米の共同購入をはじめた数年後、当時の組合員が遊佐町を直接訪問して生産者と交流し産地見学したことをきっかけにはじまりました。その後「ポークウインナー」の生産者・株式会社太陽食品(現在の株式会社平牧工房)の産地点検とあわせて実施されるようになり、それ以降庄内地方と近辺の提携生産者が増えるにつれて規模も拡大、今では組合員や生産者含め百人近くが参加する大交流会となっています。

今回の交流会では、JAさがえ西村山(トマト・りんごなど)、鈴木食品製造株式会社(トマトや果物のピューレ等)、羽黒・のうきょう食品加工有限会社(漬物ほか農産加工品)、合資会社杉勇蕨岡酒造場(純米酒「遊佐来」)、そして豚肉でおなじみの株式会社平田牧場と、多数の提携生産者が参加しました。

生活クラブのお米「遊YOU米」や飼料用米の田んぼを見学した際には、JA庄内みどり・遊佐町共同開発米部会長の尾形長輝さんは「少しでも安心でおいしいものを食べてほしいとの一心で作っています」と語りました。組合員からは「日本全体でお米の消費量が減っているが、食を見直しもっとお米を食べようと改めて思いました」、「遊YOU米の良さを多くの人に伝えていきたい」という声がありました。

庄内地域で資源を循環させ環境を守る生産

(左)JAさがえ西村山のりんご畑で/(右)JA庄内みどりのせっけんプラントを見学
 

庄内地方の各生産者は、生産過程で生まれる資源を地域内で循環させ有効活用しています。たとえば平田牧場では豚の排せつ物を堆肥にして、その堆肥が周辺地域の野菜や果樹の栽培に使われています。また杉勇蕨岡酒造場で出る酒粕は、平田牧場の消費材「豚肉みそ漬」に活用されます。JA庄内みどりでは、遊佐町内の小中学校などから回収される廃食油でせっけんを作り利用を呼びかけるなど、地域全体で環境を守る活動も行なっています。

中でも大きな成果は、平田牧場の「日本の米育ち豚」です。減反で使われていなかった水田で飼料用米を栽培して畜産飼料に活用することをめざし、生活クラブ・遊佐町・JA庄内みどり・平田牧場・山形大学の連携で1996年にはじまったのが「飼料用米プロジェクト」。他に先駆けて進められた飼料用米の取り組みは、現在では全国に広がり農業政策として推進されるまでに発展しました。地域ぐるみの連携で飼料用米を活用し高品質な畜産品のブランド化に成功したことなどが評価され、平田牧場は「第1回飼料用米活用畜産物ブランド日本一コンテスト」(主催:日本養豚協会)で農林水産大臣賞を受賞しました(2018年3月)。生産者の努力はもちろん、生活クラブの組合員が長年にわたって平田牧場の豚肉を共同購入し、生産を支え続けてきた成果でもあります。

飼料用米を育てる水田や豚肉の加工場も視察して回ることで、「地域内での資源循環を肌で感じることができてよかった」という声が組合員からあがりました。

結びつきを深めると同時に、新しい関係も築いて前進し続けます

半分まで建設が終わった「庄内・遊佐太陽光発電所」
 

今年から見学地として新たに加わったのは、2019年2月の運転開始をめざし遊佐町で建設が進む「庄内・遊佐太陽光発電所」です。生活クラブと庄内地方の生産者がともに協力する事業として建設が進められています。一般家庭の年間電気消費量に換算して5,700世帯分をまかなう発電力で、建設地の端から端まで歩くと30分かかるスケールの大きさです。原発に頼らない社会をめざすとともに、食に続いて「エネルギーの地域循環」も作り出す新たな取り組みとして注目されています。

また、もう一つの新しい出来事は、「生活協同組合庄内親生会」が新たに設立されたことです。40数年間にわたって生活クラブに消費材を供給してきた庄内の生産者ですが、庄内地方に「生活クラブ生協」は無いため、自らが生活クラブの共同購入に加わることはできませんでした。庄内地域の生産者や関連団体の方々によって、庄内エリアの生産者が主体である生協が設立され、2017年12月から事業を始めています。生産者からは「今までは自分がつくるもののことしか分からなかったが、ほかの消費材のことが分かるようになった。これからは生産者であると同時に、私たちも組合員。組合員のみなさんと同じ目線で話ができる。距離が縮まった」とのお話がありました。

庄内地方をみおろす鳥海山
 

全ての日程を終え、参加者の組合員代表、福住洋美さん(生活クラブ千葉)からは「空の青さや田んぼの稲の色、音、食べものの味など、産地を五感で感じられる貴重な機会でした。ふだん食べている消費材がどうつくられているか体感できるのはありがたい」との感想がありました。

庄内交流会は、食料の生産と消費にとどまらない関係性をつくりだしています。組合員は、学んだことを身近な組合員やまだ加入していない人たちにも伝えて生活クラブへの共感を広げ、生産者は今後の消費材づくりに組合員の声を生かしていきます。

【2018年9月13日掲載】