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【遺伝子組み換えコラムvol.4】こんなものにも使われている、遺伝子組み換え作物

生活クラブは1997年以来、遺伝子組み換え作物(Genetically Modified Organisms=GMO)を取り扱わないことを基本にし、すべての消費材の原材料から家畜の飼料まで見直し、遺伝子組み換え作物を使わないよう対策を行ってきました。
そもそも遺伝子組み換え作物とはどんなものなのか、どんな問題があるのか、なぜ対策が必要なのかなど、このコラムではシリーズで解説していきます。

今回は、知らないうちに身近な食品に使われている遺伝子組み換え作物についてと、生活クラブの遺伝子組み換えへの取り組みについて解説します。

第4回 こんなものにも使われている、遺伝子組み換え作物

■遺伝子組み換えは、知らないうちに広がっている

自給率の低い日本では、国内で使用するトウモロコシ、大豆、ナタネなどを輸入に頼っています。日本向けに最も多くトウモロコシ・大豆を輸出する米国では、トウモロコシの栽培面積の内、遺伝子組み換えトウモロコシの栽培割合が92%、同じく大豆は94%に及んでいます。また、日本へのナタネの最大の輸出国カナダでは、ナタネの栽培面積の内、95%が遺伝子組み換えです。これだけ栽培面積が広がっていることから、日本にも多くの遺伝子組み換え作物が輸入されていることは想像に難くありません。
 

※農林水産省「遺伝子組換え農作物をめぐる国内外の状況」

http://www.maff.go.jp/j/syouan/nouan/carta/zyoukyou/

「我が国への作物別主要輸出国と最大輸出国における栽培状況の推移(平成29年)PDF」より
 

日本では遺伝子組み換え食品への表示が義務付けられていますが、その内容は十分なものとはいえません。例えばトウモロコシ。ポップコーンには表示義務がありますが、コーン油には表示義務はありません。これは、遺伝子組み換え作物を主原料とする加工食品の中で、加工後も組み換えDNA、およびそれによって生じたタンパク質が検出されないものについては表示しなくてよいとしているためです。

参照:【遺伝子組み換えコラムvol.1】そもそも、遺伝子組み換え作物ってなんだろう?

■ 様々な加工食品の原料となる遺伝子組み換え作物

下の図は、大豆とトウモロコシを原料にどんな加工食品などが作られているのかを調べたものです。
トウモロコシはアルコールやぶどう糖加糖液糖や水あめなどの原料となっています。これらは、飲料や菓子、惣菜などの甘味料などに使われます。また、大豆からは乳化剤として使われるレシチンや、うま味調味料などの原料として使われるアミノ酸が作られています。このように、遺伝子組み換え作物は姿を変え、様々な加工食品の原料として使われています。しかし、日本の表示制度が十分ではないため調べるすべもなく、知らないうちに口にしているのが現状です。

図1:大豆を原料とした加工品

図2:トウモロコシを原料とした加工品

■徹底した遺伝子組み換え対策に取り組む

生活クラブでは遺伝子組み換え作物と、それに由来するものは使わないということを1997年に決めました。
当時、輸入トウモロコシ・大豆が加工食品の原料としてどこまで使われているのか、調べるところから始めました。結果、想像以上に多くの食品に使われていることがわかりました(図1・2参照)。以来、主原料だけでなく、微量原材料(仕込み重量割合で5%未満)に至るまで、一つひとつを遺伝子組み換え原料を使わないものに切り替え、対策を進めてきました。
 


例えば「みりん風醸造調味料」や「食酢」の原料として使われていたトウモロコシ由来のアルコール。これをサトウキビ由来のものに変更。またキャンディの原料のトウモロコシ由来の水あめを甘しょ由来のものに変更しました。豚肉、鶏肉、牛肉、牛乳などの畜産品・酪農品も、遺伝子組み換えでない飼料や国産の飼料用米を与えて生産しています。

畜産品や調味料など基礎的な消費材を一つひとつ遺伝子組み換えでないものに変更していった結果、それらを原料とする総菜など加工度の高いものも遺伝子組み換えでない原料で作れるようになりました。例えば「鶏肉しょうゆから揚げ」。主原料の鶏肉は、遺伝子組み換えでない飼料で育てた丹精國鶏。味付けの醤油は、遺伝子組み換えでない大豆が原料のもの。揚げ油は遺伝子組み換えでないなたね油を使用しています。

そのように対策をすすめ、2018年3月現在で、遺伝子組み換え原材料が使われる可能性のある1,647品目のうち1,406品目が遺伝子組み換え対策済みとなっています(2018年3月現在)。残りの要対策品目のうちのほとんどが酸化防止剤のビタミンEやビタミンC、香料の抽出に使用するアルコールなど1%未満原料で対策が必要なもの。遺伝子組み換えのものをやむを得ず使用する場合は、必ず情報を公開することにしています。

*2018年3月現在。GM原材料が使われる可能性がある1,647品目対象

【2018年10月31日掲載】


◆【遺伝子組み換えコラムvol.3】種子と遺伝子組み換え作物 

◆【遺伝子組み換えコラムvol.2】遺伝子組み換え作物の環境への影響

◆【遺伝子組み換えコラムvol.1】そもそも、遺伝子組み換え作物ってなんだろう?