ビオサポだより

第139回

トマトの加工品にはリコペンがたっぷり!

みなさん、「リコペン」って知っていますか? 「トマトに入っている成分よね」「なんとなく体によさそう」…そんな声が聞こえてきます。最近はお店で“リコペンの含有量が高い”ことを売りにしたトマトなども見かけますよね。いったい、リコペンってどんな成分なんでしょう? 今回は、そんなリコペンについて探ってみましょう!

 

リコペンには「抗酸化作用」があると言われています

リコペンは英語で書くと「Lycopene」、リコピンと呼ぶ場合もあります。果実や野菜の赤い色素で、カロテノイドと呼ばれる数ある色素のひとつ。特にトマトやトマト製品に多量に含まれるそうです。なるほど、トマトの赤はリコペンの赤なんですね! そしてリコペンには、抗酸化作用があると言われます。抗酸化作用のある成分を豊富に含む食品を摂取することで、肌の健康の保持や老化抑制の可能性、さらには、さまざまな疾患のリスクが軽減される可能性があると言われているそう。今後の研究の成果を待ちたいと思います。

特に加工用トマトにはリコペンがたっぷり

そしてちょっと意外なのが、加工用トマトには生食用よりもリコペンが多く含まれるということ! 加工用トマトには、完熟時に強い赤色を発色する品種が使われるそうです。しかも、トマトをジュースやケチャップなど加熱加工することにより、生のトマトに含まれるリコペンよりも、体内で吸収されやすい構造のリコペンに変化するんですって。いつも何気なく摂っているトマトケチャップやトマトジュースには、吸収されやすいリコペンがたっぷり!ということなんですね~(^o^)v

 

真っ赤に熟してから収穫される加工用トマト

私・助っ人Wも、生活クラブのトマトジュースの原料となる加工用トマトの収穫にお邪魔したことがあります。原料になるトマトは、畑で真っ赤になるまで熟したものを収穫して、すぐにトマトジュース工場へと運ばれていました。それまでトマトといえば、支柱に支えられて茎が縦に伸びていくものだと思っていたのですが、加工用トマトは違っていて、茎が畑を這うように広がっていたのが驚きでした! 真夏の太陽をたくさん浴びられるよう、加工用トマトはこのような露地栽培で行われているのだそうです。こうして太陽の恵みで真っ赤になったトマトだからこそ、リコペンも豊富ということなのでしょうね。

国産加工用トマトの生産を組合員も支えています

こうした加工用トマトは夏にしか収穫できないため、収穫シーズンは大忙しで人手もたくさん要ります。しかも露地栽培のトマトの収穫は、炎天下、畑にかがんでずっと低姿勢で行わなければいけないため大変な重労働。高齢化も進む国内の加工トマト農家にとっては大きな負担です。そこを少しでも解決していこうというしくみが、トマトジュースの原料となる加工用トマトの生産現場で行われている「計画的労働参加」。組合員が苗の植え付けや収穫の作業に参加し、きちんと対価を受け取るのが特徴。この費用は原料トマトの価格に含まれるので、生活クラブのトマトジュースを飲む組合員はみんな、このしくみに参加していることになります。自分たちの食を支えるしくみに自分が参加しているって、ステキですよね(*^-^*)

実は、日本の加工用トマトの自給率は5%ほどしかなく、市販のトマトケチャップやトマトジュースの多くは輸入トマトを原料にしたものがほとんど。作った人の顔が見える、国産トマトのトマトケチャップやトマトジュースは貴重なんですね。手をかけて私たちのもとに届けられるケチャップやジュースを食べて飲んで、せっせとリコペンを摂取したいと思います!

 

トマト加工品

 

【参考】
■一般社団法人全国トマト工業会
http://www.japan-tomato.or.jp/
■「栄養・食糧学データハンドブック」日本栄養・食糧学会(同文書院)
■「健康食品のすべて ナチュラルメディシン・データベース」日本医師会/日本薬剤師会/日本歯科医師会(同文書院)