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2009年01月05日:生協流通新聞

青森県の「六ヶ所再処理工場」─稼動中止へ意志結束 「阻止ネット」が市民集会

 1989年の事業申請から「竣工」が15回も延期され、アクティブ試験(試運転)最終段階のガラス固化体製造でトラブルが続いている青森県の「六ヶ所再処理工場」。
 生活クラブ・パルシステム・グリーンコープなどの生協や生産者を含め、622団体・個人で構成する『六ヶ所再処理工場に反対し放射能汚染を阻止する全国ネットワーク』(略称・阻止ネット)はこのほど、東京のドイツ文化会舘で再処理工場の問題を改めて問う「ストップ再処理 市民集会」を開催した。
 集会では、京都大学原子炉実験所の小出裕章氏が「六ヶ所再処理工場の問題点」について講演。
また、原子力資料情報室の澤井正子氏は、高レベル放射性廃液をガラス固化する溶融炉の試験状況について、建て屋内部の写真を示しながら、温度管理の難しさなど技術的な問題点を指摘した。
 産地・メーカーでは、魚などを原料とした練り製品の高橋徳治商店(宮城県)、ワカメや養殖アワビ、ウニなどの産地・重茂漁協(岩手県)、農産物のおきたま興農舎(山形県)などが、これまでの取り組みを報告。
 小出氏は、放射能被爆の基本的な問題について、1999年の東海村JCO臨界事故で被曝した作業員の赤く膨らんだ腕の生々しい写真などを示しながら、放射能は人間の内部組織まで破壊することを説明。
 再処理工場はプルトニウムの詰まった燃料棒を切り裂いてウラン、プルトニウム、死の灰に分け、硝酸に溶かしてプルトニウムを分離するもので、環境に放出する放射能の量は桁違いに多くなる。
また、ぼう大なトリチウムを海に放出するが、工場の排水は国の濃度規制(原子炉等規制法)から外されている。 
 イギリスのウィンズケール再処理工場があるアイリッシュ海は、セシウムの放出により世界一放射能で汚れた海となっている。海に沈んだ放射能が海面に浮上し、風で陸まで運ばれ、家庭で使う掃除機のなかからプルトニウムが出た事例もあるという。
 集会では、参加者全員で阻止に向けた意志確認を行うとともに、再処理工場の稼動中止と核燃料サイクル計画の見直しを求めるアピール文を採択した。