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2012年09月20日:生協流通新聞

TPPと共済問題を論議─協同組合フォーラム

講演するハンギョレドゥレ共済連代表のパク氏 生活クラブやグリーンコープなどが呼びかけ団体となって結成した協同組合フォーラムは9月8日、東京・港区の浜松町フクラシアで、韓国・ハンギョレドゥレ共済連代表のパク・スンオク氏を講師に迎え、「グローバル化の中の共済の社会的役割」と題したシンポジウムを開催。パク氏は、「韓米FTA(今春から発効)と韓国の共済事業」について講演し、同国での共済事業の後退を強調。韓国でのFTAによる協同組合共済への影響を踏まえながら、TPP問題に揺れる日本での共済事業のあり方について、次期生協法見直しを視野に法制度改正なども含めた活発な議論を展開した。

協同組合共済の規制強化も
韓国の共済連代表が講演

 シンポジウムでは、韓国・ハンギョレドゥレ共済協同組合連合会代表のパク・スンオク氏が「韓米FTAと韓国の共済事業」について基調講演。続いて、行政書士で前東日本国際大学教授の松崎良氏が、次期生協法見直しに向けた共同提案について説明した。
 日本ではTPP(環太平洋連携協定)への交渉参加問題が争点となっているが、TPPの交渉分野の1つに「金融サービス」があり、交渉課題に保険・共済が含まれる可能性がある。日本が参加した場合、現在は保険業法が準用されることになっている共済事業にさらなる規制を要求される恐れがある。
 韓国では今春、韓米FTAが発効し、ポスト保険(日本での簡保にあたる)や協同組合共済への規制強化が始まったという報道もあり、TPP問題に揺れる日本の共済の役割を知る機会として今回の学習会を開催した。
 来日したパク・スンオク氏は、韓米FTAは協同組合の共済事業を徹底してその枠組みの中に引き入れ、米国保険会社に対するオルタナティブとして成長できなくする狙いがあるとし、「信用と共済事業がない協同組合は発展しない」と指摘。
 営利保険会社の保険商品ではなく、万人が1人のために、1人が万人のために連帯と連合の力で互いに助け合う、言葉そのものの相互共済事業を広げなければならないことを強調した。
 また、2005年の改正保険業法によって自主共済が禁止されたことも大きな問題で、共済についての法制度は「たすけあいの仕組み」という性格を踏まえて独自に検討されるべきであり、学習会では共済について先進的な取り組みをしている反貧困たすけあいネットワーク・代表運営委員の河添誠氏が「ワーキングプアの“たすけあいプロジェクト”について、日本勤労者山岳連盟・理事長の斉藤義孝氏が「日本勤労者山岳連盟と自主共済としての遭難対策基金」について活動事例を報告した。