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2013年05月20日:生協流通新聞

生活クラブ東京が意見書─米国FDAに非承認を要望

GMサケの流通でパブコメ提出

 「成長を早めた巨大な遺伝子組み換え(GM)サケ、あなたは食べますか」―。
 昨年末、アメリカの食品医薬品局(FDA)は、このGMサケの環境と食品への安全性について問題はないと評価し、近く一般市場での流通が承認される見通し。生活クラブ東京はこのGMサケを食べたくないという意思表示をするため、生活クラブ連合会の呼びかけに応じ、同国FDAに対してパブリックコメントを提出した。
 このサケは同国のベンチャー企業、アクアバウンティテクノロジーズが開発。成熟期間を1年半に短縮するため、大西洋サケ(アトランティック・サーモン)に、成長を早めるように改造したキングサーモンの成長ホルモン遺伝子を組み込み、2メートル近くの巨大なサケに成長すると言われている。
 また、サケの成長ホルモンは寒くなると分泌されなくなり、成長が止まるが、通年成長するゲンゲとよばれるウナギに似た魚の遺伝子を組み込むことで、通常は2─4年かかるところを1年半で成熟するサケを開発した。
 サケそのものを販売するのではなく、卵を養殖場に独占販売する考えで、当初の養殖場としてパナマを予定している。
 同生協では、流通を承認しないことを求めた理由として、このサケが環境中に逃げた場合の「遺伝子汚染」により世界に拡散する危険性や、消費者が食べることで被る危険性など、多くの問題点を指摘。
 EU議会が欧州員会にGMサケの輸入を禁止し、ヨーロッパ市民の食卓に登場しないよう求めたほか、米国内でも「全米動物農業連盟」が米連邦議会に対して非承認の要望書を提出するなど、反対の動きが活発化。アラス力州やカリフォルニア州など、サケの漁業者を抱える州政府や州議会なども強く反対している。
 日本ではサケの国内生産量が減り続け、食卓に出回るサケはほとんどが輸入ものになっている。輸入サケは2010年には24万8674トンにまで増え、国内生産量をかなり上回った。
 輸入先も1990年代までは米国産やカナダ産が多かったが、現在は半数超をチリ産が占めており、大半が養殖ものとなっている。
 そこに目をつけたのがベンチャー企業のアクア社で、米国内でこのサケの一般流通が承認されれば、日本も含め世界的に流通圧力が高まることが予想される。