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生活クラブの中国産キクラゲ、「残留農薬検査」で基準値以下を確認!

 7月4日、横浜市の小学校給食に使われる予定だった中国産キクラゲから、基準値の2倍を超える残留農薬フェンプロパトリンが検出されたという報道がありました。中国産キクラゲ(乾燥)は生活クラブでも取り組んでおり、組合員から大丈夫なのかとの問い合わせが増えています。検査の結果と、今後の対応についてお知らせします。

農薬7成分とも基準値以下

 7月4日の報道を受けて、生活クラブではすぐに保存サンプルの検査を行うことを決定、問題がないことがわかるまでキクラゲの取り組みは停止するとしました。キクラゲの直近の輸入が昨年12月と今年3月に行われていたため、この2回分の保存サンプルについて、7月6日から検査室で緊急検査を始めました。
  結果が出たのが7月13日。報道されたフェンプロパトリンを含め、7成分について検査され、フェンプロパトリンについては、一つめのサンプルが残留農薬不検出、二つめのサンプルが0.004ppmの検出という結果を見ました。残留基準値は0.01ppmなので、基準はクリアしています。
  今回、同時に検査されたクロルピリホス、ビフェントリン、パラチオン、ジフェニル、シペルメトリン、シハロトリンに関しても、パラチオンで0.02ppmと0.002ppm、シペルメトリンで0.03ppm、シハロトリンで0.01ppmの検出があったほかはすべて不検出でした。検出された成分についても、全点が基準値以内であることから、供給を止める必要性はないと判断し、7月第28週供給予定のキクラゲは1週間遅れて供給、デポーでもキクラゲを棚に並べました。

9月以降の取り組みは見合わせ

 キクラゲは昨年10月に生活クラブ検査室で検査を行って、パラチオンとジフェニルが基準値以下ではあったものの検出され、生産者に改善要求をしています。その後、今年の3月に再び検査をして、また基準値以下でしたがシペルメトリンとパラチオンの検出がありました。そこで再度生産者に調査対応を求め、8月に調査報告書を出そうと準備していた矢先に、今回の報道がされました。
  生活クラブの消費材は本来、国産の原材料を原則としていますが、国内での生産が難しいもの、また公平な取引によって輸入できるものに限り、外国産原材料にも取り組んでいます。生活クラブの消費材登録をしている全加工食品・青果物のうち、中国産原材料を含む消費材(製品配合比10%以上および配合比不明のもの)は64品目。外国産原材料全体を見ても、製品配合比50%以上の消費材は189品目しかありません。
  最近、とくに中国産の原材料についての問題が各国で表面化しています。生活クラブではキクラゲ以外に中国はるさめ、天津甘栗、シナモン、唐辛子、ザーサイ、味付メンマなどの取り扱いがあるため、今回の検査と並行してこれらの調査も行いました(調査結果は下表をご覧下さい)。
  その結果、キクラゲと唐辛子以外の消費材からは残留農薬の検出事例がなく、一般の中国産品での違反事例もなく、重大な問題はないと確認できました。しかしキクラゲに関しては、生活クラブはじめ各検査機関での検出事例、輸入検疫時の食品衛生法違反事例が散見されることから、まず、トレーサビリティを高めることが必要と判断し、申込情報の修正が可能な9月(第41週~)以降の取り組みは見合わせることを決めました。

トレーサビリティの確立と中国産原料の調査へ

 農薬は使えば残留します。最近ではポジティブリスト制度(*)の影響で、検査の感度が以前の10~20倍程度に上がっています。以前は『不検出』とされていたような微量の残留農薬が、今は『検出』になります。そのなかで、少しでも残留農薬を減らすために、農薬の使用時期を吟味するなど、提携生産者とともに努力を重ねています。
  しかし農薬成分は何千種類とあり、さらに全ての製品ロットごとに、一つひとつを検査して確かめていくのは至難のわざと言えます。今の生活クラブの検査機器では、300成分一斉分析検査でフル回転しても1週間に7検体の検査しかできません。検査だけで安全を担保しきることはできません。それ以上に、現地の生産者を特定し、栽培方法の指導や管理をしっかりやっていくほうが確実で、効率もよいと考えます。これからはキクラゲのトレーサビリティの確立と、中国産原材料の安全性の調査、さらに中国以外の外国産原材料の調査を行っていく予定です。

(注*) 残留してもよい農薬を指定し、それ以外の農薬は原則禁止とする方式。日本では2006年5月より導入。

点検結果と検査結果

消費材 点検結果と検査結果
きくらげ 【点検結果】
消費材で残留農薬の検出事例(基準値未満)があり、一般の中国産品では食品衛生法違反事例が多数ある実態に対して、中国国内での生産実態が十分に把握できているとは云えないので、41週(10/15~)からの取組みを見合わせることになった。
【検査結果】
残留農薬検査: 2006年10月4日通関ロット
・環境研究センター:150成分不検出、
・生活クラブ検査室:85成分中2成分検出。基準値未満。
2006年12月28日通関ロット
・生活クラブ検査室:213成分中1成分検出。基準値未満。
2007年3月30日通関ロット
・生活クラブ検査室:220成分中4成分検出。基準値未満。
中国はるさめ
【点検結果】
一般品は、緑豆以外の澱粉を一部使用するものが多く、そのため二酸化硫黄で漂白するが、本品は緑豆澱粉のみを使用しているので、漂白剤不使用。
【検査結果】
年1回検査。検出事例なし。
残留農薬検査:2006年度産緑豆(キューサイ分析研究所、475成分不検出)
天津甘栗
【点検結果】
個別の契約農家について、農事暦の確認と栽培方法の意思疎通をしている。以降、中国国内加工工場、輸出入を通じて、トレーサビリティがある。
【検査結果】
年1回検査。検出事例なし。
残留農薬検査:2006年度産天津栗3検体(キューサイ分析研究所、475成分不検出)
天津むき甘栗
【点検結果】
「天津甘栗」と同一原材料。
【検査結果】
「天津甘栗」を参照
シナモン 【点検結果】
一般の中国産品で食品衛生法違反事例が発生していない。
【検査結果】
残留農薬検査:
・Hill研究所(2006年7月):229成分不検出
唐辛子(鷹の爪)
【点検結果】
消費材で残留農薬検出事例(基準値未満)があるが、一般の中国産品では食品衛生法違反事例が発生していない。
【検査結果】
年1回残留農薬検査:
・生活クラブ検査室(2007年4月):62成分中1成分検出。基準値未満。・Hill研究所(2007年7月):229成分中1成分検出。基準値未満。
一味唐辛子 【点検結果】
一般の中国産品で食品衛生法違反事例が発生していない。
【検査結果】
年1回残留農薬検査:
・Hill研究所(2007年7月):229成分中不検出。
糸とうがらし 【点検結果】
「唐辛子(鷹の爪)」と同一原材料。
【検査結果】
「唐辛子(鷹の爪)」を参照
ザーサイ
【点検結果】
ザーサイ栽培に使用する農薬について取決めをしています。栽培記録を保管して、問題がなかったことの確認書を、現地生産者から毎年取得しています。
【検査結果】
年1回検査。検出事例なし。
衛生検査:四川搾菜(製造2006/8/11)
残留農薬検査:四川搾菜:残留農薬一斉分析、540農薬全て不検出(2007年8月1日)
味付ザーサイ 【点検結果】
原材料供給元は、藤原食品(株)であり、「ザーサイ」と同一原材料。
【検査結果】
「ザーサイ」を参照
味付メンマ 【点検結果】
中国の契約生産者が栽培者に栽培収穫管理の指導をしている。無農薬栽培で、栽培地が竹林なので周辺からのドリフトも考えにくい。
【検査結果】
日本国内で年1回検査。
残留農薬検査:メンマ(06年3月)(食環境衛生研究所、207成分不検出)

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