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第22回総会で決定した「原発対応」について

6月24日開催の総会では、「第3号議案 東日本震災対応方針」で、原発事故への対応については下記の通り決定しましたのでお知らせいたします。今回の原発事故を私たち自身の生活圏で起きた未曾有の出来事です。今後、この方針に基づき消費材の検査について強化をしていきます。

第3号議案 東日本大震災対応方針

原発事故への対応

<1>基本方針

  1. 今回の福島第一原子力発電所の事故は、現在もなお「非常事態宣言」の状態にあります。環境・人体・作物への汚染は続いており、最終的な汚染の範囲と程度を見極めることができない事態のなかに私たちは置かれていますが、「安全・健康・環境」生活クラブ原則を追求する取り組みを続けます。この状況下の食品放射能汚染に対して、従来の平時における自主基準値(セシウム37Bq/kg)にもとづく運用は物理的に不可能であると判断し、やむなく停止せざるを得ません。
  2.  当面は、原発事故に対応した国の暫定規制値にもとづき、供給を継続します。しかし、これを無批判に運用するのではなく、「放射能汚染が人の健康に与える影響に閾値はなく、より影響を受けやすい子どもや妊婦をはじめとして、できるだけ避けるのが望ましい」という考え方にもとづき、以下の諸対策に全力で取り組みます。
  3. 委託による消費材の放射能自主検査を継続しながら、更に検査対象を拡充するために、2つのデリバリーセンター(消費材全般の飯能DC、青果物の戸田DC)に新たな食品放射能測定装置を自前で配備し、9月からほぼ全品目を対象とする物流品放射能検査を開始します。また、提携生産者にも、共に放射能汚染に立ち向かうために、消費材の原材料や製品の自主放射能検査を引き続き求めていきます。
  4. 消費材の放射能検査結果は、組合員ニュースや連合会ホームページに掲載して、組合員に報告し、すべて情報公開します。
  5. 自主検査の結果により供給を止めた場合の提携生産者の損失は、まず東京電力と国に対して補償を求めます。仮にそれが受けられない場合であっても、その損失は組合員カンパなどの資金を充てて生活クラブが保障します。
  6.  生活クラブ連合会自主管理委員会で、放射能汚染状況の全貌を把握し続けながら、放射能に対する共同購入のあり方も含めて検討し、おおぜいの組合員による学習会と討議を重ね深めながら、提携生産者とともに、新たな放射能自主基準を創造していきます。
  7.  「脱原発社会をめざしましょう」という見解を総会で特別決議して社会的に表明するとともに、「六ヶ所再処理工場」に反対し放射能汚染を阻止する全国ネットワークや放射能汚染食品測定室と連携して、脱原発社会の実現のための諸活動をすすめていきます。
  8. 生活クラブ組合員は、「安全・健康・環境」生活クラブ原則を追求するために生活クラブに集い、この原則を批准する提携生産者とともに、この難局に立ち向かいます。

<2>非常事態が継続している状況

3月11日(金)の東日本大震災に伴い福島第一原子力発電所において放射能の放出を伴う重大事故が発生し、放射能による環境汚染ならびに食品汚染が起きています。
厚生労働省は3月17日に「飲食物摂取制限に関する指標」で放射能汚染された食品の取り扱いについての基準を公表しました(表1)。この値は、東海村JCO臨界事故後にその反省から原子力安全委員会が改定した「原子力施設等の防災対策について」で、国際基準に準拠して原子力施設の事故発生時の災害応急対策として定められたものです。
厚生労働省は3月19日、福島県産原乳と茨城県産ほうれん草から17日公表の暫定規制値を超過した放射能が検出されたことを公表しました。その後、5月20日までに全国で3592検体の食品の放射能測定の結果、286検体が暫定規制値に対して不適合となり、福島県・茨城県・栃木県・群馬県・千葉県の市町村で出荷規制が行なわれ、現在も福島県と茨城県の一部で出荷規制が続いています。
福島第一原子力発電所の冷温停止に向けて、東京電力と政府による工程表が発表されていますが、その実現性には残念ながら多くの疑問符がつけられており、新たな障害やメルトダウンしている状況が明らかになるにつれ、今後も予断を許さない状況が続きます。

<3>食品の放射能汚染に対する従来の基準値

1986年4月26日に発生した旧ソ連のチェルノブイリ原発事故で、国内の食品も放射能汚染されてしまいました。「生活と自治」208号1986年8月1日に「いま、どう考えるべきか 食品の安全性 『生活と自治』放射能汚染調査報告」という記事で、新生酪農の牛乳のヨウ素汚染や、わたらい茶の検出結果が報告され、政府の基準値の考え方や原発の大事故が起こる確率の検討がされています。
続いて「生活と自治」210号10月1日に「いま、原発をどう考え何をしていくべきか」という特集が掲載され、各単協の動きや組合員の声、生産者の声が紹介されています。
事故から、ほぼ一年経過した「生活と自治」216号1987年4月1日に「改めて『食品の安全性』を問う」という記事で、輸入食品のスパゲッティとマカロニが、国の定めた基準値より低い濃度でしたが、組合員の討議を経て供給停止になった経緯が記載されています。
「生活と自治」219号1987年7月1日に「放射能汚染問題 生活クラブの方針決まる」という記事があり、「当面の自主基準値は国(370ベクレル)の1/10以下に」ということを含む5項目の方針が決まりました。

  1. 輸入食品の安全性追求。
  2. 自主的な調査および検査の実施。
  3. 行政および内外企業のデータ公開要求。
  4. 当面の供給基準値。国際機関および国の基準値の十分の一以下とする。
  5. 原発の凍結および廃止を課題とする。

この方針にもとづき、自主基準値を上回る1986年度産わたらい茶を供給停止としました。記事には、「痛みを分かち合いながら議論を」という見出しもあり、決定までの組合員討議の内容が記載されています。
「生活と自治」228号1988年4月1日では「放射能汚染のお茶 その後の動き各単協は!?」として、処置方法をめぐる苦渋の声も伝えています。その半年後の「生活と自治」235号では「放射能汚染食品の対策と今後の方向性」という記事があり、従来方針5項目をさらに深めた方針が連合委員会で確認されたとして、総括をしています。チェルノブイリ原発事故から2年が経過した後のことです。
以後、この自主基準値は、「安全・健康・環境」自主管理基準に引き継がれています。
その後、「六ヶ所再処理工場」に反対し放射能汚染を阻止する全国ネットワークでも、同等のレベルでの警戒基準値の設定し、呼びかけ団体として参加している生活クラブ連合会もその警戒基準値の運用を確認していました。

<4>従来の自主基準(放射性セシウム37Bq/kg)の運用を停止した理由

  • 生活クラブは「安全・健康・環境」生活クラブ原則に掲げた10原則に則り、この非常事態に対応する努力を続けています。
  • 放射線被ばくは、ある一定レベルまでは無害であるという立場は取りません。どんなに微量の放射線であろうと、その被ばく線量に比例して確率的に発ガン性、発達障害などの影響を及ぼすと考えて対応策を選ばなくてはなりません。しかし、原発事故による非常事態に際して、激しく広範な環境汚染と食品汚染が現実としてあり、東日本に住む者にとって有効な選択肢は多くありません。
  • しかも、子どもや妊婦などの放射能摂取による内部被ばくは、成人に比べて更に厳しく管理する必要があります。しかし、現状で得られる限られた情報(真偽の不確かな情報も含む)を駆使して、成長に必要な栄養バランスを崩すことなく、放射能摂取を極少にする食材の調達は極めて困難なことです。そして、今後も予測不能な状況が不安を掻き立ててしまうことも避けられません。
  • 国は3月17日に食品の放射能規制値を、従来の輸入食品の暫定基準(放射性セシウム370Bq/kg)ではなく、厚生労働省(2002年3月)「緊急時における食品の放射能測定マニュアル」に規定していた暫定規制値に変更しました。4月5日には魚介類に対する暫定規制値を追加しました。
  • この暫定規制値は、1年間にわたって食べ続けても国民の健康に影響を与えないことを目標に国が設定したものです。事態が安定するまでの当座の期間に限定して、消費材を供給するかどうかの判断材料とせざるを得ない苦渋の選択でした。
  • 国の暫定規制値より厳しい「生活クラブ独自の自主基準」で管理して欲しいという組合員の要望があることは承知しています。自主基準に抵触して出荷できない提携生産者には、生活クラブがきちんと生産費と生活費を保障すればよいではないかという考え方です。しかし、生活クラブの自主基準は通常の暮らしの中での放射能防護を念頭に決めたもので、今回の重大な原発事故による広範囲な非常事態の中では管理しきれないものです。農地の放射能汚染の状況は、汚染されたときの気象や地理・地形に大きな影響を受けます。同一の生産団体であってもその栽培圃場は広範囲に点在し、個々の圃場の汚染状況は異なります。検査可能な数にも限りがあり、全消費材の検査をして37Bq/kg以下であることを確認してから組合員に供給する体制を築くことができません。
    仮に、生活クラブが独自の自主基準でその生産物を扱わないことを決めた場合、提携生産者の周囲にいる一般の生産者が激しい風評被害にさらされることになります。例えば、生活クラブが供給しないことを理由に、他の事業者が十分な生産者補償を行なわずに周辺農場からの生産物の取引を拒絶した場合に、その生産者が地域社会での生活基盤を奪われる可能性がありますが、生活クラブが代って地域全体の生産者に補償することはできません。
  • 生命の産業である農業、漁業、畜産などの第一次産業を維持することが、今を生きる人たちだけではなく、次世代以降の人たちが、日本の国土で生産された食料を食べ続けるために必要なことであり、そのことによってしか、生活者の食の自立、健康の増進、地球環境の保全は達成されません。
    そして、今回の原発災害により、広大な土地が立ち入り禁止になり、多くの人々が被ばくしているだけでなく、自主基準をクリアする食料だけを調達して供給することもできなくなったことから、食べものや人間が原発とは共存できないことを改めて認識して、放射能汚染の源である原発への依存から脱することを私たちは決議しました。

表1.飲食物摂取制限に関する指標

注)100Bq/kgを超えるものは、乳児用調製粉乳及び直接飲用に供する乳に使用しないよう指導すること。
2011年3月17日 厚生労働省医薬食品局食品安全部
放射能汚染された食品の取り扱いについて(福島原子力発電所事故関連)
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001558e.html

<5>消費材の放射能検査

消費材の放射能検査は、これまでは年間60検体程度の検査を放射能汚染食品測定室に依頼して実施してきました。今回の原発事故に対応して、緊急検査計画にもとづき、放射能汚染食品測定室や公的な登録検査機関などに依頼して実施し、その結果は組合員ニュースや連合会ホームページに掲示しました。6月以降も緊急検査計画を引き継ぎつつ、畜産物の検査対象範囲を広げています。9月からは、飯能DCと戸田DCに食品放射能測定装置を配備して、全消費材の放射能検査体制を拡充します。
今後も、生産者に対する風評被害の発生を防ぎつつ、「六ヶ所再処理工場」に反対し放射能汚染を阻止する全国ネットワーク(呼びかけ団体:あいコープみやぎ、グリーンコープ共同体、大地を守る会、生活クラブ連合会、日本消費者連盟、パルシステム連合会)や放射能汚染食品測定室と連携しつつ、検査結果の評価と解析を実施します。

【3月下旬から5月までに実施した緊急検査内容】

放射能汚染食品測定室の検査受託能力は、事故前は毎日2検体であったものを、事故後は毎日10検体程に増強しましたが、複数の検査依頼者に検査枠を割り当てるために、生活クラブが依頼できる検査数枠には限界があります。以下のように、食生活における使用頻度の高い主要品目から順位をつけて検査を実施し、連合会ホームページに結果を掲載するとともに、組合員ニュースなどに掲載しました。

  •  【牛乳】 関連会社である新生酪農㈱(栃木・千葉工場)が製造し生活クラブが供給責任を負う消費材です。集乳日ごとに毎日「原乳」を検査しました。横内新生ミルク(株)(長野県)については3/23集乳検体が不検出だったことから、当面は日次検査の対象としませんでした。
  • 【農産物】 葉物野菜については、行政や官公庁の検査結果が次々と公表されて、必要により供給に制限が課せられました。試みに8品目の野菜類の検査を実施しました。
  • 【畜産物】 《豚肉・牛肉》栃木県産(主にデポー供給)の検体を隔週を目途に検査しました。《鶏卵》鹿川グリーンファーム・旭愛農生産組合の検体をそれぞれ毎週検査しました。
  • 【水産物】 この間に供給したほとんどの冷凍魚・乾物は原発事故前に漁獲されたもので、概ね半年程度の在庫があります。当面対象とする海域は東北から千葉県までの太平洋沖の近海産水産物としました。千葉県産ひじきについて、4月に収穫した製品の自主検査結果の報告を受けました。

【6月から8月までの緊急検査計画】

検査委託先の実施可能枠数を、以下のように割り振ります。

  • 【水稲】 玄米の収穫前ですが、稲の茎葉の放射能測定を7月頃に行ないます。
  • 【牛乳】 引き続き、新生酪農㈱(栃木・千葉工場)の集乳日ごとに原乳の検査を継続します。(株)横内新生ミルク(長野県)の原乳は、月1回検査します。(月61検体)
  • 【畜産物】 鶏卵、豚肉・牛肉・鶏肉のバランスをとって計画を立て、水稲検査と合わせて月16検体の検査を継続します。6・7月の検査予定を示します。
  • 【水産物】 現在供給されている冷凍魚・乾物の多くは原発事故前に漁獲されたもので、概ね半年程度の在庫があります。当面対象とする海域は青森県から千葉県までの太平洋沖の近海産水産物ですが、対象範囲については今後の状況によって判断します。対象海域の水産物を取り組む場合は、供給前に生産者に検査の実施を求めます。
  •  【農産物】 検査可能枠数の限界と、圃場ごとの汚染状況の違いのために、農産物の検査は優先順位が低くなります。野菜類については、行政や官公庁の検査結果が次々と公表されて、徐々に供給制限が解除されています。
    事故の推移と汚染状況を調査しながら、毎月検査計画を検討します。


 6月、7月の畜産物検査予定はコチラ(PDFファイル)からご覧下さい。
 
注)6月7月の検査予定は、6月中旬時点での実施計画です。諸般の事情により変更することがあります。

【9月からの本格的検査体制の確立】

放射能汚染範囲は東日本全域から地球全体に及び、また、汚染地域(ホットスポット)が細かく斑に存在することが報告されています。そのため、放射能の検査をするとき自治体の境界は意味を持ちません。また、産地全体を網羅する検査ができれば詳細が分かりますが、これまでは、そのような検査体制をとることができませんでした。
そこで、生活クラブの物流拠点である飯能DCと戸田DC(青果物)にそれぞれ1台ずつ食品放射能測定装置(NaIシンチレーションカウンタ)を新たに配置して、共同購入する消費材の検査体制を確立します。現在、測定装置の注文がメーカーに殺到しているため、装置の納期は8月になります。この検査は「物流品放射能検査」として、検査結果は連合会ホームページで毎日公開します。
飯能DCと戸田DCでは9月から、原発事故による汚染状況の捕捉ができるまでの期間(当初数か月を計画します)は、入荷するほぼ全品目(OCR注文用紙は毎週600枠)について簡易放射能検査(下記参照)を実施します。ただし、サイズ違いの企画や、食肉など部位別に品目が分かれているものは、モモ肉など代表的な部位で測定を行ない、個別には測定しません。農産物は青果物デリバリーセンター(戸田DC)で供給している毎週100企画に対して、毎週300検体の検査能力があるので、複数産地の青果物にも可能な限り対応します。両DCを通過しない消費材(デポーや直納品、関西DCなど)についても、消費材を計画的に両DCに送付して簡易放射能検査を実施します。当初数か月で消費材の汚染状況が捕捉できた後には、両DCで、重点検査品目と日常的な物流品検査が必要ない品目とに振り分けて、毎月物流品放射能検査計画を決めます。特に、重点検査品目については検査結果が、組合員の受け取り後すみやかに連合会ホームページに掲載され、組合員が消費する前に確認できることを目指します。
また、提携生産者には、可能な限り、その原材料や製品の自主的検査を呼びかけます。この検査は、提携生産者による「提携放射能検査」として、生活クラブ自主管理制度の基準検査の一項目に位置づけます。提携放射能検査は、原材料や製品をあらかじめ抜き取り検査をするものですから、必ずしも供給する消費材と同一ロットでの検査結果ではありません。生活クラブに提出された提携放射能検査の結果は、提携生産者の確認を得て、注文時に間に合うように連合会ホームページに掲載します。

生活クラブの自主検査の例

 

 

 

 

 

【消費材の検査内容】

新規導入する食品放射能測定装置(NaIシンチレーションカウンタ)は、食品から発するγ(ガンマ)線をとらえて、食品中の放射性元素(主に、ヨウ素131とセシウム134、セシウム137)を測定する装置です。測定時間を長くするほど、高感度で正確に測定することができますが、検査数が少なくなります。

◆簡易放射能検査(5分間):
包材荷姿のまま、測定時間5分間の放射能測定を行ないます。約100Bq/kg程度の検出下限での測定です。各DCについて、1時間に10検体(1日60検体、1週間で300検体)の検査能力になります。検査が必要な検体数が減ってきた場合は、測定時間を伸ばして測定感度を上げることも可能です。検査後の検体(測定器に入れるために切断する検体を除く)は、品質上の問題が生じない範囲であれば、通常の消費材として供給します。

◆2時間放射能検査:
放射能汚染食品測定室で実施中の検査と同等の検査です。包材から内容物(1kg)を取り出して、1検体の測定に2時間をかけて行ないます。検出下限を数Bq/kg程度にできる見込みですが、1日に検査できる検体数は20分の1になります。また、検体は破壊されるので、検査ロスになります。
10時間放射能測定:
汚染がほとんどないと予測する消費材についても、より高感度な放射能測定を行なうことができます。職員の帰宅後夜間に測定時間をとるので、簡易放射能検査能力に影響することなく、各DCについて1週間に5検体の検査が可能です。

<6>環境や土壌の放射能の測定

農産物の圃場や畜産物の牧場などの環境や土壌の放射能レベルを測定するために、放射線サーベイメータ(現在、測定器の品薄のため納入は9月になります)を生活クラブふくしまと連合会に各1台を配備します。

【活用事例】

 生活クラブふくしまでは子どもたちの生活環境を守るために、小中学校、幼稚園、保育園、公園などの環境放射線を詳細に測定して汚染マップを作成する組合員活動を計画しているので、それを支援するため、測定器1台を配備します。
連合会では、提携生産者の圃場の土壌などを測定して、栽培計画の策定に活用します。

【予算】

  • 現在の委託検査費用:500万円(2011年度分)
    放射能汚染食品測定室(月532千円×6か月(3~8月)=320万円)、その他の検査機関
  • 食品・放射能測定装置キャンベラジャパン製CJ-NAI 2台
    見積額:900万円(設置費用を含む。消費税別)。
  • 測定経費(当初2年分) 1200万円
    人件費、電気代、報告書印刷プリンターコスト
  • 環境・土壌測定用サーベイメータ 2台
    見積額:91万8千円(消費税別)
  • 放射能自主検査の結果が国の暫定規制値を超えて供給できなくなった場合に、提携生産者の経済損失を迅速に補填するための積立金:概算2000万円
    金額見積(2か年の間に野菜類で10回、果物類で1回、その他加工食品類でも5回の事例を想定)
    野菜類:1品目1産地1週間の仕入額 平均50万円×10回=500万円
    果物類:1品目1産地1週間の仕入額 平均487万円×1回=487万円
    加工食品・水産・酒:1企画の仕入額 平均218万円×5回=1090万円 
  • 合計金額:4691万8千円
    この検査体制の確立費用は、今後実施予定の第2次支援カンパの一部を充当します。

<7>検査結果の判定と行政への通報

両DCでの消費材の簡易放射能検査で国の暫定規制値を超える恐れがあるという結果になった場合は、DCでの組み込み作業は継続したまま、直ちに厚生労働省の検査マニュアルに準じた検査方法で再測定を行ない、汚染濃度を確定します。また、生産ロットが区分けできる場合には、ロット毎の区分測定も実施して、汚染の範囲を確定します。この再測定で、国の暫定規制値を超えていることが判明した場合には、次のように対応します。また、基準内であることが確認できた場合は、通常通りに供給します。再測定実施について、その結果とともに連合会ホームページに掲載します。

  1. 当該ロットの供給を中止して、代替品対応ができるときは代替し、できないときは欠品とします。
    すでにDCでの組み込み作業が終了している分については、申込み者リストを出力して、配達時に抜き取り回収して、欠品とします。
  2. DCを所轄する保健所に検査結果を届け出て、産地の保健所に通知してもらいます。
  3. 戸田DCでの検査結果の場合は、全農を通じて、その産地から青果物を供給している他の事業団体にも連絡します。当該提携生産者の被害を最小限に留めるために、生産ロットの区分けのための検査の実施について、事前に覚書を交わして他の事業団体に協力します。
  4. 当該ロットの消費材の廃棄方法については、行政の指示によります。
  5. 自主検査の結果により供給を止めた場合の提携生産者の損失は、まず東京電力と国に対して補償を求めます。仮にそれが受けられない場合であっても、その損失は組合員カンパなどの資金を充てて、生活クラブが保障します。
  6. 再測定を行なった検体については、後日、外部の検査機関でも検査し、両結果のクロスチェックを行ない、再測定の検査精度を検証します。

<8>検査結果の公表

牛乳・鶏卵・豚肉・牛肉のこれまでの検査結果は、連合会ホームページに掲載しました。コチラ(PDFファイル)からご覧下さい。ひじきについては下表をご覧下さい。

9月の本格検査体制が整うまでは、放射能検査結果を以下のように公表します。

  •  【牛乳】 新生酪農(株)(栃木・千葉工場)の検査結果を毎日、連合会ホームページに掲載します。ただし、土日曜日の関係など、検査実施がずれる場合があります。
  • 【畜産物・農産物】 検査結果を毎日、連合会ホームページに掲載します。
  •  【水産物】 対象海域の水産物を取り組む場合は、提携放射能検査の結果を供給前に連合会ホームページに掲載します。
  • 【提携放射能検査】 提携生産者の確認を得て連合会ホームページへ掲載します。

9月の本格検査開始後は、毎日100検体を超える物流品放射能検査結果を報告します。毎日の検査結果をエクセルシートでダウンロードできるようにするとともに、その概要について連合会ホームページに毎日掲載します。暫定規制値の判断をするための再測定結果は、必ず、この概要報告に含めて掲載します。定期的に組合員ニュースとして検査結果のまとめを発行します。
提携生産者からの提携放射能検査結果の連合会ホームページへの掲載は、8月までと同様に引き続き行ないます。

<9>放射能に関する自主基準の検討のすすめ方について

  • 自主基準の内容については、自主管理委員会で検討し連合理事会で決定します。検討する前提として、大規模汚染について終息の見通しが立ち、環境と生物(食物)への放射能汚染の最終的な規模(範囲や程度)が一定明らかになる必要があります。これから1年がかりで、公的調査や生活クラブの自主検査の結果を継続的に把握することが、まず必要です。
  • そして、汚染の実態を把握することと同時に、公的な基準のレベルについても把握(日本の暫定規制値と、国際的基準との比較検討)することが必要です。また、平時と事故時(あるいはそのいくつかの段階)についても想定しながら検討していく必要があります。
  • 以上のとおり、「汚染実態の把握」と「公的基準の把握」を、自主管理委員会の2011年度の方針に加えます。自主基準の具体的検討は、仮に2011年度の期中に着手できたとしても2012年度に行なうことを想定します。

<10>政府などへの要請

「福島第一原子力発電所事故に関する見解」の「2.行政機関への要望・意見」のとおり、4/14付で内閣総理大臣宛および該当する県知事宛に送りました(資料⑦「福島原発事故対策についての緊急要請」)。連合総会で決定する特別決議をふまえ、今後、具体的な政策提案を行ないます。

<11>脱原発についての見解の整理

「第5次連合事業中期計画」では、「原子力発電に依存しない、脱原発社会、持続可能なエネルギー社会に向けた取組みをすすめます」と方針を定め、また、省エネルギーの事業・暮らしをめざす「CO2排出削減総量削減自主行動計画」では、原子力発電由来の電力分(約30%)を念頭に削減ガイドラインおよび目標を検討してきたところです。
この計画については、共同購入事業をつうじて暮らしや社会のあり方の対案提起とモデル実践に取り組むことが基本ですが、今回の大事故によって国のエネルギー政策・原子力推進政策の是非が大きな社会的争点となることを受けて、原子力発電に対する見解を早急に表明することが、組織的にも社会的にも必要な情勢であると判断します。
4/12連合理事会で検討のポイントを確認し、持ち帰っての会員単協討議の結果とそれをふまえた下記の見解骨子について、5/17連合理事会で継続討議しました。そして、6/14連合理事会では連合総会の特別決議案を討議決定しました。

 

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