ニュース&トピックス

 ニュース&トピックス一覧へ

遺伝子組み換えイネ隔離ほ場試験栽培の中止を求める要請書を提出

 農業生物資源研究所では、「スギ花粉症治療イネ」「開花期制御イネ」など4種類の遺伝子組み換えイネを研究開発しています。隔離ほ場試験栽培の中止を求める要請行動は、地元の生活クラブ茨城の呼びかけで生活クラブ連合会をはじめ、全国の会員単協、関連団体の賛同署名をすすめました。
 8月20日の研究所への要請書提出の参加者は、生活クラブ茨城環境委員会メンバー、生活クラブ連合会、つくば市民ネットワーク。要請文提出に先だって、農業生物資源研究所の研究者と意見交換をおこないました。   
 意見交換では、日本人の大切な主食である米の遺伝子組み換えに不安を感じていること、周囲に多くの田畑が広がるこの環境で万が一遺伝子汚染の可能性があった場合の賠償責任について、法的整備がない現状への不安の声を届けました。また、同研究所が遺伝子組み換え作物の利点だけを強調して広報していることへの抗議、日本の農業を守る農水省の役割として、早急な「カルタヘナ国内法」の整備の要求も行いました。 

2014年8月20日

独立行政法人 農業生物資源研究所
理事長  廣近 洋彦 様

生活クラブ生活協同組合茨城

遺伝子組み換えイネ及び遺伝子組換え作物の
隔離ほ場における試験栽培の中止を求める要請

 私たち生活クラブ生協は、安全・健康・環境をテーマに、共同購入運動を通して持続可能な社会を作るために活動しています。遺伝子組み換え作物が開発され日本に輸入され始めた時より、その食品としての危険性、毒性の強い農薬使用が前提となる農業のあり方、開発企業の利権、遺伝子汚染による従来の農業や環境への回復不可能な被害などを問題視してきました。そして、遺伝子組み換え食品は食べたくない、遺伝子組み換え作物は作るべきではない、という判断に達し、全取り扱い食品はもちろんのこと家畜の飼料からも遺伝子組み換え原材料を排除しています。また一般食品に使われている遺伝子組み換え原材料の全面表示を求める運動も行っています。
 貴研究所においては昨年に引き続き今年も数種類の遺伝子組み換えイネ、遺伝子組み換えダイズ、トウモロコシの試験栽培が行なわれています。また今年は新たに開花期制御イネ、葉緑体形質転換タバコの試験栽培も始まりました。特にイネは主食である日本の大切な資源であり、イネ自体を遺伝子組み換えすることへの抵抗感はかなり強いものがあります。
 そのうえ遺伝子組み換えイネの栽培による周辺への遺伝子汚染も非常に危惧されます。「カルタヘナ国内法」はいまだに整備されず、遺伝子組み換え作物による影響をうける対象として一般農作物が含まれていません。周囲に多くの田畑が広がるこの環境で、万が一災害や事故による遺伝子汚染の可能性があった場合、周辺への調査義務、汚染した遺伝子の特定義務、賠償責任を栽培側が負うなどの法的整備が全くない現状では、屋外ほ場による試験栽培はとても容認できるものではありません。屋外での試験栽培の即刻中止を強く求めます。合わせて、日本の農業を守る農水省の役割として、早急な「カルタヘナ国内法」の整備を要求するものです。
 また、これまで再三中止要請を行なってきた外資系企業の種子を使った遺伝子組み換えダイズ、トウモロコシの展示栽培は、今年は評価のための試験栽培というように形を変えて行なうようです。表向きは試験栽培ということになっていますが、その内容は今までの展示栽培と変わらず遺伝子組み換え作物の優位性のみを強調するように思える栽培方法となっています。
 現在世界中から遺伝子組み換え作物に使われる農薬に対する耐性雑草・抵抗害虫の多数発生の報告や、使用農薬量の増加、農薬による農民の深刻な健康被害が多く報告されています。昨年は遺伝子組み換え作物を食べさせた動物実験による重度の健康被害の実験結果や、Btトウモロコシの毒性分の人体残留など、食品としての危険性も報告されています。このように遺伝子組み換え作物の弊害や危険性が明らかになりつつある中で、そのメリットだけを強調しあえてデメリットや危険性を示さない国の機関である貴研究所の姿勢には疑問を持つものです。世界中の多くの人々が遺伝子組み換え食品を食べることに不安を感じており、日本でも「食べたくない」と思っている人が多い現状をみれば、国民の健康と環境を守る立場にあるはずの国の研究所においてはそのリスクについての公平な情報提供もするべきであると考えます。
 以上遺伝子組み換えという未知の危険性を厳粛に受け止め、貴研究所における遺伝子組み換えイネおよび遺伝子組み換え作物の屋外試験栽培を直ちに中止すること、カルタヘナ国内法の整備を早急に進めることを強く求めます。

  • 遺伝子組み換えイネ隔離ほ場試験栽培の中止を求める要請書を,独立行政法人農業生物資源研究所(つくば市)に提出しました。(生活クラブ茨城ホームページ)はコチラから
 
 

ページの先頭に戻る