ニュース&トピックス

 ニュース&トピックス一覧へ

アメリカ政府が遺伝子組み換えサケの流通を先送りに

表示制度が確立するまでは、販売禁止

アメリカ食品医薬品局(FDA)は2015年11月、成長速度が速くなるように遺伝子を操作された遺伝子組み換えサケ(GMサケ)の食品としての流通を承認しました。これに対し、生活クラブ生協連合会はアメリカの市民団体「食品安全センター」と共同で反対の声明を発表しました。

>>生活クラブの声明はこちら

この遺伝子組み換えサケの流通に、アメリカ政府が待ったをかけました。1月末、FDAが、この遺伝子組み換えサケの表示方法が決まるまでは、飼育されるパナマからの輸入を禁止すると発表したのです。

以下、食品安全センターのプレスリリースからの抜粋です。
(英文サイト)
http://www.centerforfoodsafety.org/press-releases/4215/fda-puts-brakes-on-genetically-engineered-salmon-until-labeling-requirements-are-established


FDA、遺伝子組み換えサケの輸入に待った

2016年2月1日

ワシントンD.C.発―米国の食品医薬品局(FDA)は1月29日(金曜日)、アクアバウンティ社の承認済み遺伝子組み換えサケについて、表示方法が決まるまで輸入を禁止すると発表した。このサケは別の種の遺伝子を使って組み換えたもので、昨年(2015年)10月に表示義務がないまま承認を受けた。しかし、昨年12月に議会を通過した予算案の附帯条項に、遺伝子組み換えサケの表示方法を確立するよう食品医薬品局に指示する文言が盛り込まれ、食品医薬品局は消費者に商品の詳しい情報を提供しなければならなくなった。

「そもそも、遺伝子組み換えサケは承認されるべきではなかったが、食品医薬品局がこのサケに関する基本的な問題にまず1つ対処することになったのは、承認に反対した数百万人もの人々や、(附帯条項付与に尽力した)ムルコウスキ上院議員の努力のたまものだ」と食品安全センターのジェイディー・ハンソンは語った。「表示問題を解決するだけでなく、承認そのものの見直しをはかるべき。在来サケやサケ産業に従事する人々にとっての経済的影響や環境への影響に対する調査は十分ではない」。

アクアバウンティ社は、カナダのプリンスエドワード島で遺伝子組み換えサケの卵を生産し、市場に出せる大きさまでパナマの施設で飼育して切り身にし、アメリカで販売する予定だ。しかし、健康や環境への影響に不安があっても、消費者はこのサケを口にしてしまう可能性がある。9000件以上の食料品店やレストランが遺伝子組み換えの魚を販売しないと公言しているが、表示がなければ、ふつうは見分けがつかないためだ。

「食品医薬品局は、米国への輸入だけでなく、プリンスエドワード島からパナマへの卵の輸送もやめさせるべき」とハンソンは話す。

食品医薬品局は、数百万人の市民と40人以上の議員から出された承認反対の訴えにも耳をかさず、アクアバウンティ社の遺伝子組み換えサケを承認した。さらに、300以上の環境団体、消費者団体、保健医療や動物の福祉団体、漁業団体、食品会社、シェフやレストランなどの不安の声も無視したままである。

>>遺伝子組み換えサケの環境や健康に与える被害の可能性についてはこちら(PDFデータ)

(訳:廣内かおり)

(2016年2月10日掲載)

 
 

ページの先頭に戻る