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「すべての遺伝子組換え食品を義務表示の対象に」生活クラブ生協連合会がパブリックコメントを提出

2017年4月から今年3月まで開催された消費者庁主催の「遺伝子組換え表示制度に関する検討会」が報告書をまとめ、消費者庁はそれにもとづく食品表示基準の一部改正案を作成し、10月10日から11月8日までパブリックコメントを募集しています。

基準の改正案では、義務表示の対象範囲を拡大しないまま、任意表示で「遺伝子組換えでない」「遺伝子組換えでないものを分別」と表示できる条件を遺伝子組換え「不検出」と厳格化しています。一括表示事項欄への新たな表示例として示されているのは、「分別生産流通管理済み」「遺伝子組換えの混入を防ぐため分別」と漢字が多くて分かりにくく、特に前者は何の分別かが読解不能です。

遺伝子組換えでない飼料を与えた畜産物・乳製品などについても、「分別生産流通管理された飼料で肥育された牛の生乳を使用」等、表現することが望ましいとされています。

生活クラブ生協連合会(本部:東京都新宿区、会員生協:33生協・1連合会、組合員数合計:約39万5,000人)は10月23日、すべての遺伝子組換え食品を義務表示の対象とすべきと主張し、意見を提出しました。提出した意見は次の通り。


[意見1] すべての遺伝子組換え食品を義務表示の対象にすべきです

・該当箇所 「新たな遺伝子組換え表示制度に係る考え方(補足資料)」3ページなど

・理由

現行の遺伝子組換え表示制度の最大の問題は、表示義務対象原材料の範囲が限られていることです。遺伝子組換えされたDNAやそれによって発現したタンパク質が最終製品から科学的に検出できる食品のみを表示義務の対象としているため、食用油、果糖ブドウ糖液糖など遺伝子組換え由来の原料が加工食品などに幅広く使用されているにもかかわらず、消費者の知る権利が阻害されています。 

現在、加工食品の表示において、ほとんどの食品に遺伝子組換え表示が見られませんが、これには二つの相反する意味があります。 

①遺伝子組換え由来の原料が含まれない(義務表示の対象の場合。国産大豆を用いた豆腐や納豆など)。 

②かなりの確率で遺伝子組換え由来の原料が含まれる(義務表示の対象でない場合。輸入の不分別原料から搾油された食用油、輸入の不分別トウモロコシから作られた糖類を原料とした飲料を含む加工食品など)。 

このように表示がない食品に遺伝子組換え原料が全く使われていないわけではなく、逆に遺伝子組換え原料をほぼ100%使って作られている場合があることが、現行制度の最大の欠陥であり、消費者の誤認を招く最大の原因です。

私たちは、生産者と協力して、信頼できる分別生産流通管理の仕組みを作り上げてきました。科学的検証のみに頼るのではなく、トレーサビリティ(社会的検証)を根拠として全品目が義務表示の対象となれば、このような紛らわしさは解消されます。

 

[意見2]すべての遺伝子組換え食品が義務表示の対象となるまでは、任意表示は現行のあり方を維持すべきです。 

・該当箇所:第3条2、「新たな遺伝子組換え表示制度に係る考え方(補足資料)」6ページなど

・理由

現在、「遺伝子組換え」あるいは「遺伝子組換え不分別」と表示された食品を市場で目にすることはありません。そのようななか、「遺伝子組換えでない」表示の条件だけを厳格化すれば、分別生産流通管理を適切に行なっても「遺伝子組換えでない」表示ができなくなり、消費者にとって遺伝子組換えでないものを選択するための表示が実質的になくなってしまうのではないかと危惧します。

混入率5%以下の分別生産流通管理が適切に実施された食品の表示例として現在示されているのは、「とうもろこし(分別生産流通管理済み)」「大豆(遺伝子組換えの混入を防ぐため分別)」などですが、「不分別」表示と同じく消費者の目からは分かりにくく、特に前者は何の分別かが読解不能です。分かりにくい表示よりもあえて表示しないことを選ぶ事業者が増えることを懸念します。そのようなことになれば、これまで遺伝子組換えでない原料を確保するためにすすめてきた分別生産流通管理のしくみそのものに対しても大きなダメージとなります。 

任意表示のあり方については、すべての遺伝子組換え食品が義務表示の対象となったうえで改めて検討すべきです。

以上

【2018年10月24日掲載】

 

 

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