生産者リレーエッセイ

 記事一覧

vol.55

油谷 好未さん提携先オリエンタル酵母工業(株)

提携品目 マヨネーズ

22年かけて開発した
生活クラブのマヨネーズ完成までの道のり

油谷 好未さん


 
 

 オリエンタル酵母工業(株)は、わが国初の製パン用イースト製造会社として1929年に創業し、各種食品素材から飼料、バイオ分野へと事業を展開してきました。マヨネーズは1958年から製造・販売を始め、現在は、成田空港の南に位置する千葉県富里市の当社の子会社、(株)パニーデリカで製造しています。
 生活クラブとの出会いは1976年。現在のマヨネーズが完成するまでに、開発者は頭を抱え、研究に研究を重ね、幾多の壁を乗り越えて、ようやく現在の味にたどり着きました。

当時の常識を覆す
グルタミン酸ナトリウム抜きのマヨネーズ

 当時、市販のマヨネーズには、食品をまろやかな味わいにするグルタミン酸ナトリウムが必要不可欠な素材となっていました。グルタミン酸ナトリウムとは、うま味調味料に含まれている成分で、食品添加物として表示が義務づけられています。生活クラブとの提携当初のマヨネーズにも使用していましたが、組合員からの強い要望により、すぐに不使用品の実現のための研究がスタート。
 グルタミン酸ナトリウムを抜く作業には、相当の苦労がありました。製造現場では、「冗談じゃない。何を考えているのだろう」という声まで出たと聞いています。何度もテストを繰り返し、ようやく完成したのが1980年のことです。ですが、そのマヨネーズはお世辞にも美味しいとは言えず、「頭で食べろ」と言われたほどでした。原因は、グルタミン酸ナトリウムを除く分、素材の味がストレートに感じられてしまうためです。
 そこで、素材に注目しました。マヨネーズの主原料は、油と卵と酢です。それらにこだわることで美味しいマヨネーズができるのではないかと考え、生活クラブの提携生産者のこだわり原料を使うことができないかと検討を始めました。
 とくに、味に強く影響が出るのが酢です。酢の選定にこだわらないと、ツーンと鼻につく味になってしまいます。たどり着いたのが、私市醸造(株)のりんご酢と米酢のブレンド。2対1という割合にもこだわり、まろやかでコクのある味わいを出せるようになりました。卵は(有)鹿川グリーンファーム(現、(株)生活クラブたまご)の卵です。卵と酢を提携生産者の原料に変えることができたのが1993年。開発から実に17年もの月日をかけて、ようやく“身体にも舌にも美味しいマヨネーズ”が完成しました。

提携生産者のこだわり原料でGMO対策も万全

 味に続いて問題となったのが、GMO(遺伝子組み換え作物)対策です。卵・酢については、提携生産者こだわりの原料をすでに使用していたためクリアすることができましたが、問題となったのが油です。生活クラブのマヨネーズに使用される原料の75%を占める油をNON-GMOのものに変えなければ、GM問題を解決したとはいえません。
 そこで、油も提携生産者である米澤製油(株)のなたね油を使用することになりました。以前から当社で使用している油の混入を防止するため、生活クラブ専用タンクを設置し、厳重な管理を行なうようにしました。そうして、油のGM対策も完了したのが1998年。これにより現在のマヨネーズが完成しました。以来16年間、変わらぬ品質で、安全・安心のマヨネーズを作り続け、おなじみのリユースびんでお届けしています。

マヨネーズを使ったアレンジレシピ

 最後にマヨネーズを使ったアレンジレシピ「冷めてもやわらかトリマヨ焼き」をご紹介します。
 マヨネーズに漬け込むことで肉がやわらかくなり、マヨネーズが油の役割も果たすため、フライパンに油をひく必要がありません。冷めてもやわらかさが続くので、お弁当のおかずにも大活躍の逸品です。ぜひ試してみてください。

(2014年5月掲載)

【次回生産者】

ひじき、冷凍しじみなどの生産者、千葉県漁業協同組合連合会の川名将之さんです。お楽しみに。

ページの先頭に戻る