放射能について
よくある疑問・質問に
お答えします。

わからないこと、不安なことも多い、放射能や検査のこと。
生活クラブでは、組合員のひとりひとりが、放射能の危険性と放射能汚染の実態を理解し、消費材の利用を計画し工夫できることをめざしています。放射能についての基礎的な知識を深め、疑問や不安を解決しながら、食の安心を高めていきましょう。

放射能Q&A

放射能の基本から、生活クラブの自主基準、放射能検査の方法など、生活クラブに多く寄せられる疑問やご質問に、Q&A形式でわかりやすくお答えしています。

放射能 「基本」のキ

Q「放射線」「放射能」「放射性物質」の違いを教えてください。
A

「放射線」とは、「粒子線」と「電磁波」のことです。ある特定の原子核が別の原子核に変化(崩壊)する際に放出されます。強いエネルギーを持つため、人体に当たると遺伝子を傷つけます。「放射能」とは、放射線を出す能力のことです。この能力をもった物質のことを「放射性物質」といいます。
「粒子線」:「粒子」が飛ぶもので、ベータ線、中性子線、アルファ線などがあります。
「電磁波」:「光」の仲間で、X線やガンマ線があります。

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Q外部被曝と内部被曝の違いを教えてください。
A

人が放射線を身体に受けることを被曝といいます。被曝には2種類あります。
・外部被曝:自然放射線や医療用放射線(X線撮影など)、原発事故などで放出された放射性物質からの放射線を体外から浴びることで被曝します。
・内部被曝:呼吸や食事によって、放射性物質を身体の内部に取り込んで被曝することです。

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Qベクレルとシーベルトについて教えてください。
A

ベクレル(Bq)は、食品などに含まれる放射能そのものの強さを表す単位です。
シーベルト(Sv)は、放射線により身体が受ける影響の大きさを表す単位です。

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Q放射能には「半減期」があるそうですが、それは何のことですか?
A

放射性物質は放射線を出しながら崩壊し、安定した物質に変化して放射能を失います。放射性物質の種類によって、放射性物質の量が半分になる時間(物理的半減期)が異なります。
たとえば、半減期が8日の放射性ヨウ素131の場合、300ベクレル/kgの飲食物は8日たつと150ベクレル/kgになります。また半減期の10倍(80日)が経過すると約1000分の1の量。すなわち上記の300ベクレル/kgの飲食物は0.3ベクレル/kgになります。

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生活クラブの自主基準

Q生活クラブは食品の放射能汚染についてどのように考えていますか?
A

低線量放射線の影響には「しきい値」(=これ以下であれば安全であるという値)がありません。食事による内部被曝はできる限り少ない方がよく、国の基準を満たした食品を摂取すれば安全であるとは考えません。しかし、「被曝ゼロ」は人びとの切実な願いであっても、原発事故の当事国としては実現することはきわめて困難です。
そのため、生活クラブは生産者と協力して、被曝リスクを少しでも軽減した日常生活を継続するため、生活クラブ独自の放射能自主基準を作り、2012年4月から運用を開始しています。

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Q生活クラブは国の基準値をどのように考えているのですか?
A

国の基準値は食品からの内部被曝だけを想定して設定されています。しかし、生活クラブは外部被曝があることを考慮し、国の基準より低くすべきと考えました。そして、国が年間1ミリシーベルト未満とする被曝量の限度を内部被曝と外部被曝で半分ずつ割り当てる考え方で、食品の摂取量などに応じて独自の基準値を設定しました(2012年)。
主食の米をはじめ、牛乳や鶏卵、肉類など、とくに食べる回数や量が多い食品や乳幼児が口にする食品は、基準を低くするべきと考えた数値です。
2016年4月からの新しい自主基準では、2012年に設定した基準値のさらに2分の1以下に設定しました。
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Q「基準値」と「検出下限目標値」はどう違うの?
A

「基準値」はこの数値を超えた食品は供給しないという基準で、「検出下限目標値」は、このレベルの感度で測れるように検査実務を行う目標値、いわば検査の信頼性を担保する目標値のことです。

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生活クラブの放射能検査

Q生活クラブではなぜ、放射能の検査をしているのですか?
A

国内の原発事故の影響は深刻で長期にわたると考えられ、わたしたちはこれまで経験のない事態に直面しています。与えられた情報だけでは信頼性に欠けるので、生活クラブは食品への影響を自ら測定して、食べるための判断材料をそろえ、対策や自主基準を生産者とともにつくっていくために徹底した放射能検査を実施しています。

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Q生活クラブの放射能検査の方法が知りたい
A

埼玉県の戸田・飯能にある集荷・仕分けをするセンターに5台のシンチレーションカウンター(放射能検出器)を2011年より順次設置し、膨大な検査数を実現してきました。2016年6月から埼玉県さいたま市にある生活クラブ検査室に高精度の放射能測定ができる「ゲルマニウム半導体検出器」を新たに導入し、放射能検査を量と質の両面で拡充しています。
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Q生産者はどんな対応をしているのですか。
A

生活クラブの生産者は、従来も定期的に放射能検査を実施していました。原発事故発生以降は、緊急に生活クラブ消費材の原材料や製品についての検査を行っています。たとえば、さまざまな加工食品の原料にもなっている(株)平田牧場の豚肉は、各県にある農場ごとに1頭ずつの検査を実施しました。この他にも、さまざまな分野の生産者に協力をいただき、生産者の了解のもとに生活クラブの放射能検査結果データベースで公開しています。また、2016年4月からは、自主基準値が国の基準の1/10(10Bq/kg)を上回っている「青果物・魚介類・加工食品」と「生椎茸」の区分にある食品について、10bq/kg以下を目標とする「推奨目標」を設け、生産者とともに放射能汚染の低減をめざしています。
なお、これまでの検査実績では、青果物のごく一部と生椎茸以外の食品は、この目標値をクリアしています。

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Q放射能検査はセシウムだけですか?
A

生活クラブの測定器でもストロンチウムやプルトニウムの検査はできません。放射性ストロンチウムなどはガンマ線を出さず、ベータ線を出します。測定には、化学的な抽出操作を行い純粋なストロンチウムを取り出した後、液体シンチレーションカウンターという分析装置で測定をすることが必要になります。
生活クラブは放射性セシウムの自主基準をできるだけ低くすることにより、放射性ストロンチウムなど他の核種の影響も低減することをめざします。

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Q「ND」「不検出」という結果は検出がゼロだったという意味でしょうか?
A

「ND(Not Detected)」、「不検出」というのは、放射性物質がゼロ(無)であるという意味ではなく、検査の際の検出限界値(検出下限値)より多い放射性物質は検出されなかったということです。ですから、検査の際の検出下限値がどれぐらいであったかは検査の信頼性をあらわす目安として重要なのです。

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Qそもそも、「検出下限値」ってなんですか?
A

「検出下限値」とは、測定した検体(消費材など)の中に放射性セシウム等が、「ある」か「ない」かを判断できる限界の値をいいます。たとえば、検出下限値6Bq/kgを目標として検体の量と検査の時間を調整して検査したところ、「結果は5.5Bq/kgの検出下限値で不検出」となった場合、「その検体には5.5Bq/kgを超える放射性物質は含まれていない」ことが測定できたことになります。(その検体に5.5 Bq/kg以下の放射性物質が含まれている可能性は残ります。)つまり、「不検出」という結果を評価する場合、検出下限値がより低い検査 のほうが、精度の高い検査であることになります。なお、「検出下限値」 は、「検出限界値」と呼ばれることもあります。

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Q「検出下限値」は、どうして基準値の1/4が必要なの?
A

放射能検査は、検体の比重や検査時間等の影響により、結果にバラつきが生じます。 このため、厚生労働省は「一般食品の測定下限値(検出下限値)は基準値の1/4 とする」ことを示しており、生活クラブではこれを一般食品以外にも適用しています。他団体のなかには、「基準値」と「検出下限値」が同じ値など、基準値の1/4に及ばない感度で測定しているところもあるのが実態です。

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そのほか

Q生活クラブは原子力発電をどのように考えているのですか。
A

生活クラブではこれまで原発推進に象徴される浪費型の暮らしと社会のあり方を見直すため、資源・エネルギー・CO2の削減をめざし、共同購入を通じてグリーンシステムや再生可能エネルギーにチャレンジしてきました。その背景には、放射能は人間や生き物に対してわずかでも影響のある物質であり、核エネルギーはどんなに厳重な対策をしても共存できるものではないという生活クラブの認識があります。
2011年3月の東京電力福島第一原発の重大事故を受けて、六ヶ所再処理工場の本格稼働中止と、原発の新規建設を中止、既存の原発についてリスク順に廃炉と長期的にはすべての原発と関連施設の廃炉をめざすことを2011年の総会で決議しました。
また、原発事故の以前から脱原発、六ヶ所村再処理工場の即時停止をめざし活動を続けてきました。
生活クラブ北海道は日本初市民の共同発電所となる市民風車を2001年に設置するとともに、東京・神奈川・埼玉・千葉の首都圏4単協は共同で出力2000kWの風車を秋田県にかほ市に2012年に設置しました。さらに、2014年10月には生活クラブ連合会と各地の生活クラブの出資で電気の仕入れ・需給調整と供給を担う「(株)生活クラブエナジー」を設立しました。北海道厚田市で市民風力発電所や各地の生活クラブの配送センター・生産者の施設での太陽光発電などで発電した自然エネルギーを組合員が共同購入するしくみを2016年6月より展開しています。

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