おおぜいの自主監査

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「生活クラブ愛知」による「かつお本節」の監査

監査実施日:2010/01/15

監査者 生活クラブ愛知
名古屋北エリア消費委員会
監査参加人数 6
監査対象生産者 みえぎょれん販売(株) 監査対象消費材 かつお本節

監査した主な内容

  • 工場の衛生管理。
  • 製造ライン。
  • 容器包装。
  • 廃棄物のリサイクル。

主に以下のことが確認できました(概要)

<自主的努力項目について>

  • 作業場内への昆虫の侵入防止策について
    虫の侵入を防ぐ建物の構造であり、蒸煮室と外部との搬入口、削りパック加工室出入口に防虫カーテンが設置されていました。削りパック加工室内のエアコンの吹き出し口にはメッシュカバーが取り付けられ、捕虫器の設置も確認できました。
  • 衛生管理について
    加工室入室前に従業員どうしで粘着ローラーを使用していること、鏡の設置、手洗い場の蛇口が自動になっていること、エアーシャワーの設置、手指消毒のためのアルコール噴霧装置の設置を確認できました。

<製造ライン>

  • 原材料の保管状況について
    生加工場で解凍中の冷凍魚、冷凍庫内、冷蔵庫内は整理整頓されていました。
  • 蒸煮室、削りパック加工室内の工具や掃除道具などの備品は置き場所が決められ、乱れずに置かれているだけでなく治工具取扱作業標準が張られ、安全な取り扱い方が確認できるようになっていました。
  • 解体日ではありませんでしたが、生加工場が生臭くありませんでした。合成洗剤を使用せず、床や作業かごは高圧洗浄機を使用しているとのことでした。
  • 平成7年、自主的に工場排水処理プラント施設が設置されていました。装置の基本はホーラー剤(微生物棲息有機質ろ過剤)と言う木質細片を使用することにより、化学薬品等は一切使用せず自然界に存在する微生物の浄化作用により汚水中の有機物を水と炭酸ガスとに生分解する。工場より排出される、魚の解凍水、解体水、煮汁の原水を処理水に浄化し、さらにその処理水を原水の希釈水として中水利用する、循環型装置。次世代エコロジーシステム。

<容器包装>

  • 無添加の容器・包装材の使用ついて
    回答が×。現在3年前の手配在庫を消化中。在庫は1年分ある見こみ。次回手配分は検討できるが、回転が良くないのでロットの問題と価格が上がることが予想され、価格面が課題となっているとのことでした。
  • 可能な限り添加物を排除について
    回答が×。「可能な限り添加物を排除しているが、一般品レベルである。」とのことです。
  • 容器包装の資材規格書を確認しました。
  • ノントルエン印刷について
    回答が×。ノントルエン印刷の方が水性インキ印刷より現実的で、採用はまだですが検討中とのことでした。

<廃棄物のリサイクル>

  • 解体後の骨や内臓を屋上で乾燥させているところを確認できました。雨天時は冷蔵庫で保管するそうです。新生わたらい茶、他みかん農家へ肥料として出荷していることを納品伝票で確認しました。

<その他>

  • 原材料かつおの放射性セシウムの残留検査を実施について
    回答が×でしたが、2007年度まで毎年実施していたとのこと。2007年度実施は書類で確認しました。
  • 主要原材料供給元の点検について
    回答が×でしたが、巻き網で漁獲→漁獲した船の船名、入港予定、数量内訳を事前に連絡をもらい入港日に配車→セリによる買い付け→直ちに積み込み→翌日朝到着→午前8時より1時間かけて荷降ろし→全量の約半分を冷凍保管し半分を翌日、翌々日の加工に備える。買い付け問屋との付き合いは40数年になるが一度のクレームもなく信頼のもと長い付き合いをしているとのことでした。
  • 排煙について
    近隣からの苦情は無いそうです。煙突の向きは手動で変えることができるようでした。 追加調査依頼事項については省略。

主な監査意見・感想など(概要)

監査事前準備依頼書の疑問事項について丁寧に回答をして頂き、監査当日も多くの書類と伝票を準備され対応して頂きました。

<自主的努力項目について>

  • 食品工場として工場の周り、工場内が整理され容易に清掃できる構造でした。衛生管理について、努力項目の達成を確認できました。手指消毒のためのアルコール噴霧装置の壁に21年度スローガンが張られ従業員が常に自分で意識できるようになっており、装置の設置に留まらない管理体制に感心しました。

<一貫生産へのこだわり>

  • 市販品の中には、節づくりの工程まで、海外や国内の他工場で行うこともあり、節を仕入れて燻し、香り付けされたものもあります。カビを霧吹きで吹き付ける方法もあるようです。それに対し、原材料のかつお漁は一本釣りよりもまき網漁が良いという考え。買い付け問屋との信頼関係。薪にこだわりぬいた「燻」の工程。「カビ付け」は自然の力を借りていることなど。一貫生産と簡単に言い表されないほどの「こだわり」とその「こだわり」を受け継いでいる職人のみなさんの強さに圧倒されました。

<製造ライン>

  • 「かつお本節」は全体の約2%弱ということでした。
  • 生活クラブ独自規格品の区分製造管理について
    回答が×です。生活クラブ独自規格品以外の製品を同ラインで製造しています。ただし、スペック的には同様の基準を有しています(外装違う、配合、容量が違うなど)。という回答でしたが、「かつお本節」は削り節ではないので、(配合が違う)は該当しないと思いました。天日干し後、加工工場へ搬入し、袋詰めする工程は当日確認できませんでしたが、消費材の特徴を考慮すると回答は○で良いと思われます。
  • 食品が直接触れる製造工程資材の溶出試験の実施について
    回答が×です。事前に資料を頂き確認しましたが、けずり節よりも検査項目が少ないと思われます。

<容器包装>

  • 無添加の容器・包装材の使用について
    回答が×です。かつお細けずり、かつお厚けずり、パックだしは無添加追求フィルムを使用しているため、容器包装に関して印刷会社の資料を拝見しましたが、かつお本節の利用状況から現状では難しいと思いました。

    平成21年1月~10月までの「かつお」水揚量は生鮮→前年同期比57%、冷凍→93%と減少傾向にあり、(農林水産省「産地水産物流通統計」より)東南アジア諸国の水揚げ量が増加しています。鳥インフルエンザやBSE問題で欧米の肉食から魚食にシフトしていることや、加工品の原材料がマグロより安価なかつおに変わり、加工工場がタイに集中していることが原因となっていますが、フィリピン産のかつお節が輸入されていることを知らない方も多いと思います。和食の基本である「だし」にはかかせない「かつお節」や原材料の「かつお」の現状と山彦鰹節の伝統的な製法について、あらためて丁寧に伝えていく必要性を感じました。

監査後の活動計画

  • 3/4エリア大会で八方だしを試食します。
  • 3月ニュースで本節の製造工程や監査の内容を伝えます。
  • テーマコミュニティの活動(ワンポイントクッキング)では、だしの取り方を教えます。

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