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生活クラブも参加し、世界の課題解決へメッセージを発信

生活クラブも参加し、世界の課題解決へメッセージを発信

 「もう一つのノーベル賞」といわれるスウェーデンのライトライブリフッド賞を生活クラブが受賞したのは1989年。人類が直面する平和、貧困、環境、人権などの分野ですぐれた活動をしている人物、団体に贈られる同賞の創設30周年記念イベントが9月15~18日、ドイツのボンで開催されました。生活クラブも歴代受賞者として招待を受けて代表団(連合理事2人、事務局1人)を派遣。日頃の活動報告をはじめ世界が直面する課題について各国のNPOや市民活動家との議論に参加しました。(2010年11月2日掲載) 

生活クラブ提案のワークショップも

佐々木郁子連合理事(写真左)、インドの環境活動家のヴァンダナ・シヴァさん、荻原連合理事

 ボン会議の統一テーマは「コースを変える─私たちの未来を取り戻すために」。食料、天然資源、社会正義、人権、気候変動など世界規模で直面する緊急課題への対応が遅れているとの認識の下、歴代受賞者が活動で立証した解決策を世界に発信し、経済やライフスタイルの変更を迫るというのが主な趣旨です。  
  会議は15日のボン市長やライトライブリフッド財団事務局長の挨拶による歓迎式典を皮切りに、80人以上の歴代受賞者および多数のNGOや活動家が参加する各分野ごとの全体会議、ワークショップ、対話集会が開催されました。15日午後には生活クラブの提案による歴代受賞者によるワークショップを開催。「生命の商品化に対する闘い」をテーマに荻原妙子連合理事(神奈川)を進行役に議論がスタートしました。  
  冒頭、荻原連合理事が少数の企業が食料や遺伝資源(植物種・動物種)を独占しているが、生活クラブはそのような「生命の商品化」や遺伝子組み換え(GM)に反対、種の保存、食料自給力の向上で闘っている旨を報告。続いて生活クラブが依頼したゲストスピーカー3人による報告を含めた議論を行いました。  
  世界的に有名なインドの環境運動家のヴァンダナ・シヴァさんは「多国籍企業によるGM作物の種子の独占により種子価格が上昇し、農家は農産物を高く売れないために経営を圧迫し、自殺者まで発生している」とインドの現状について説明。また、カナダでGM農業の反対運動を展開しているパーシー・シュマイザーさんは「カナダでは菜種のほとんどがGMになってしまい、GM以外の種子を買おうとしても売っていない」と指摘。モンサントなど多国籍企業によるGM種子の独占と価格支配が世界に浸透している実態が報告されました。  
  さらにカナダのモード・バーロウさんはGM作物の新たな問題点として「EUとカナダの自由貿易協定(FTA)のため、GM作物が栽培されていないフィンランドにカナダから圧力がかかっている」と指摘。同様に参加者の「地球の友マレーシア」の活動家からも「マレーシアではGM作物導入を阻止しているが、米国とのFTA交渉により、再びGM作物導入の危機にさらされている」と報告。日本も含めた世界各国が進めるFTA交渉がGM作物の導入に拍車をかける危険性が明らかにされました。
  一連の議論を通じて佐々木郁子連合理事(京都)は「GM作物の未来に及ばず恐怖を改めて感じた。日本ではGM作物はNON-GM(非遺伝子組み換え)作物より安価なのに、生産現場ではGMのほうが高く、モンサントなどの企業が、作物の栽培から販売まで一元管理していると聞き、さらなる恐怖と憤りを覚えた」と述べています。

生活クラブの活動報告に多くの質問が

公開イベントにゲストとして参加し、生活クラブの活動全体を報告する荻原連合理事

 翌16日には国際有機農業運動同盟(IFAOM)とCOLABORA(コラボラ)が共催する公開イベントにゲストとして参加。「公正な社会のための消費者のエンパワーメント」と題し、生活クラブ発足の経緯から現在に至る活動全体について荻原連合理事が報告。続く午後の分科会では「変革の推進力としての消費者の力」をテーマに、荻原連合事が、生活クラブが組合員参加の運営による買う力の結集を通じて、食糧問題、雇用問題、エネルギー問題などにどのように立ち向かい、社会に変革をもたらしたかについて実践例を報告。その後、参加者との質疑応答が行われました。  
  ドイツでは生協の認知度が低く、生活クラブという未知の組織の具体的実践報告とあって参加者から多くの質問が出ました。事務局の清水亮子さん(市民セクター政策機構)によると「消費者がまとまって力を発揮している例がないために、新鮮な驚きをもって迎えられ、熱心な質問が飛び交いました。消費材をどうやってメンバーに届けているのかという具体的質問にはじまり、独自の消費材開発により企業から攻撃されることはないのか、といった質問も出ました」といいます。  
  生活クラブの活動に対するドイツ市民の関心の高さは、翌17日に開催されたフェアトレードの公開シンポジウムでも見られました。この日はヨーロッパ最大のフェアトレード会社であるGEPAの公開フォーラムに招かれ、佐々木連合理事の「生活クラブとフェアトレード」についての講演と一般市民50人が参加する公開討論を開催。  
  フェアトレードは南北の経済格差解消を目指し、南の生産者や労働者の持続可能な生産と生活を支えるために対話、透明性を基盤に公平な条件下で行う国際貿易のことです。講演では、生産者と直接対話し、独自の基準に基づいて価格を決める生活クラブの生産原価方式について説明。また、外国産のエビやバナナだけではなく、たとえば国内でも組合員がトマト生産地に出向いて農作業の手伝いをするなど消費者と生産者がお互いに顔の見える関係を作り上げていることも説明しました。  
  ヨーロッパのフェアトレード商品は基本的に第3者認証機関による認定であり、生活クラブのやり方とは違うことから当初は批判的な意見も出るのではと思っていたそうですが「参加者には逆にその違いがおもしろいと受け止められ、会場からも多くの好意的な質問が出た」(清水さん)といいます。

参加者の理解と共感を得られた

ワークショップに参加した歴代受賞者の皆さんと。前列左が清水亮子

 ボン会議では、歴代受賞者との交流だけではなく、さまざまなNGO、企業、市民が集う国際的な舞台で生活クラブの活動を知ってもらうよい機会になりました。  
  清水さんは今回の参加の意義について「生活クラブの強みは、歴代受賞者の中でも実践的活動を通じて社会にいろんな変革をもたらしていることに最大の特徴があり、その点を強くアピールすることができた。その結果、実践的活動に対する具体的な質問が多数飛び交うなど参加者の理解と共感を得ることができたと思います」と語っています。  
  また、荻原連合理事はボン会議の全体を通じて「最も切羽詰まった課題に対して、それぞれの地域で実践し、解決モデルを示してきた人たち、問題意識や課題解決について世界に発信し続けている人たちが、一堂に会し熱心に語り合う機会が準備され、世界に向けて発信する場を共有できたことに深い感動を覚えた」と感想を述べています。

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