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「飼料用米」の全頭給餌がスタートしています。

「飼料用米」の全頭給餌がスタートしています。

 遊佐町共同開発米部会と平田牧場、それに生活クラブなどがスタートさせた「こめ育ち豚」。全国からの視察が相次ぎ、「飼料用米」は自給率向上の具体的な取組みとして国も積極的な支援策を講じています。生活クラブはさらに、輸入に依存している飼料穀物の自給率を上げるために採卵鶏や鶏肉への給餌を進めていますが、生活クラブのデポーを中心に供給されている「ほうきね牛」と「栃木開拓牛」では2009年12月から、配合飼料に飼料用米を配合した「こめ育ち牛」の取組みが全頭を対象に進められています。(2010年5月7日掲載) 

昨年の実験給餌で食味に高評価

 生活クラブは共同購入で北海道チクレンの牛肉に取組んでいますが、神奈川、千葉、東京のデポーでは栃木県開拓農業協同組合(以下・栃木県開拓農協)で肥育している「ほうきね牛」と「栃木開拓牛」を取組んでいます。栃木県は本州屈指の酪農地帯。牛乳だけでなく、乳牛から生まれた雄の子牛を地域内で肥育し、それを食肉としてデポーに供給する仕組みは「地域内乳肉複合生産体系」と呼ばれています。しかし、トウモロコシをはじめとする飼料は輸入依存度が高く、国内自給率の向上と自給飼料生産による生産費の安定化が急がれていました。そこで、2007年11月に発足した「まるごと栃木生活クラブ提携産地協議会」が注目したのが「こめ育ち豚」で実績のある「飼料用米」。08年には協議会の事業として飼料用米の作付けを実施、09年2月には出荷直前の3ヶ月間、トウモロコシの一部を飼料用米に置き換えて給餌する実験が行われました。ただ、当初は不安もあったといいます。
  「肉牛にお米を食べさせる実験がほとんどなく、雲をつかむような状況だったからです。こめ育ち豚のように美味しい肉になるのか、また、牛がお米を食べなかったらどうなるのかと思いました」(栃木県開拓農協農畜産部次長の加藤効示さん)。
  しかし、不安はすぐに一掃されました。実験牧場となった磯牧場の磯進さんは「牛は喜んで米を食べます」と断言するほど嗜好性が高かったからです。食味については神奈川、千葉、東京の組合員110人に関係機関の39人を加えた149人による食べ比べを実施。アンケートの結果、80%の人が「甘み」「肉色」などについて、飼料用米を与えた牛肉を支持するという結果になりました。

昨年12月からスタート

粉砕飼料用米

 こうした結果を受け、09年12月から全頭を対象にした飼料用米の給餌がスタートしました。対象牧場は磯牧場をはじめとする3牧場。ただ「ほうきね牛」(年間約200頭)と「栃木開拓牛」(年間約390頭)では給餌体系が少し異なります。「ほうきね牛」は、肥育後期の17ヶ月間にトウモロコシの割合を3%減らして飼料用米を3%配合します。「栃木開拓牛」は、肥育後期の11ヶ月間、トウモロコシの割合を5%減らして飼料用米を5%配合します。これに必要な飼料用米は約108tになりますが、09年には食用米の提携生産者「どてはら会」を含む栃木県内の20人が飼料用米を作付けしました。
  ところで、「ほうきね牛」と「栃木開拓牛」「地域内乳肉複合生産体系」とは何か?について即座に答えられる組合員は少ないのではないでしょうか。そこで以下、少し解説し、理解の手助けにします。
  牛も人と同じように子どもを産まなければ乳が出ません。産まれる子どもは雌と雄がほぼ半々ですが乳用牛種・ホルスタインの雌は乳牛として、雄は肉用牛として肥育されます。この雄のホルスタインに相当するのが「栃木開拓牛」。一方の「ほうきね牛」は、ホルスタインの雌に和牛の雄を掛け合わせて産まれた子牛を肉用牛として育てたもので、業界内では「F1」と呼ばれる一代限りの交雑種です。この子牛はF1のために雌牛でも乳牛にはせずに、雄と同じように肉用牛として育てられます。
  畜産業界ではこれらの子牛を酪農家が育てずに、地域外の肥育農家に売られていきます。一方、生活クラブは、栃木県開拓農協に加盟する農家が肥育することで「ホルスタインの乳は牛乳として飲み、産まれた子牛は将来、肉として食べる」という、地域内における乳肉一貫の生産体系=「地域内乳肉複合生産体系」を進めてきました。
  これに加えて自給力向上などを目指した「こめ育ち牛」です。飼料用米価格が輸入穀物価格に対抗できないなど、コスト問題をはじめとする課題も指摘されていますが、地域内乳肉複合生産体系とともに、「肉牛における自給モデルづくり」に期待したいものです。なお、肥育後期の11ヶ月間、お米を配合した飼料で育てられた「栃木開拓牛」の供給は2010年11月から、肥育後期17ヶ月間の「ほうきね牛」は2011年5月から本格的な供給開始です。

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