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生協の食材宅配【生活クラブ】
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連合消費委員会「産地研修」を実施

連合消費委員会「産地研修」を実施

 冷凍野菜原材料の原産国表示偽装が問題化したなかで、生活クラブは冷凍野菜の再開発に取組んでいます。連合消費委員会は8月18~19日にかけて茨城県の冷凍野菜工場を視察するとともに、鹿島港にある全農(全国農業協同組合連合会)サイロでNОN-GMОの分別管理の実際を見学し、最近のGMО事情について担当者と意見交換しました。(2009年9月29日掲載) 

冷凍野菜の再開発に向けて

 生活クラブが冷凍野菜の再開発に取組む契機となったのは、冷凍野菜原材料の原産国表示偽装が社会問題化したことでした。そのなかで、国産原料のトレースを確かなものにするためには、全面的にメーカーに依拠するのではなく、生活クラブが自前で開発することの必要性が明らかになりました。再開発された冷凍野菜は来年の2月からの取組みになりますが、連合消費委員会の委員ら26人は18日、冷凍野菜工場の実際を学ぶために「冷凍国産ほうれんそう」や「冷凍塩ゆでえだまめ」の取組みがある水戸冷凍食品(提携・全国農協食品)を視察しました。

冷凍塩ゆでえだまめの加工場

  当日は、「冷凍塩ゆでえだまめ」の冷凍加工が行われていました。参加者は原料の入荷から冷凍加工、梱包に到るまでの全工程を視察するとともに、工場近くにある原料を供給する大豆畑を見学、水戸冷凍食品のスタッフや農家と意見交換しました。大豆の収穫には農機具が使われていましたが、手収穫に比べると取り残しが出てしまうという弱点があります。本来なら手で収穫したいところですが、それでは採算が合わないといいます。また、この地域でも農家の高齢化が進んでいるため、水戸冷凍食品では自社に農産部を設けて収穫支援などを行っています。
  その後、(社)日本冷凍食品協会のコンサルタントで、水戸冷凍食品の顧問を務める矢治長子さんを交えて、冷凍食品についての質疑応答の場が設けられました。質問で出されたのは、誰もが気になる生鮮との栄養価の違いなど。これに対して矢治さんは、「急速冷凍することによって損なわれる栄養素はありません。また、たとえば冷凍ほうれんそうはブランチング(軽い湯通し)によりビタミンCが若干減少しますが、これは生を家庭で加熱調理する場合の減少と同じです」と説明しました。

サイロの視察、映像などで分別管理の全容を把握

 19日は、アメリカからの輸入穀物の主要な荷揚げ港である鹿島港の全農サイロの視察と、全農担当者らとの意見交換に時間の大半を割きました。
  全農グループの協力の下、生活クラブは1991年から収穫後に農薬を使わないポストハーベストフリー(PHF)トウモロコシに取組んでいます。さらに、遺伝子組み換え作物が日本に上陸するようになった96年の翌年からは、NОN-GMトウモロコシを導入しています。このプログラムを「PHF/NОN-GMトウモロコシ」と呼んでいます。その後、畜産飼料に使われる大豆カスでも同様の取組みを進めてきました。他のトウモロコシと混ざらないようにするためには、産地・アメリカ国内における集荷から日本への輸送、さらには保管、国内における流通には厳重な分別管理が求められます。これを「IPハンドリング」と呼んでいますが、この日の参加者は、全農が準備したDⅤDやサイロの視察、説明でその全容を把握しました。

CGB社のリバーエレベーター(中央奥)と大型外航船(手前)

  「PHF/NОN-GMトウモロコシ」は、全農グループのCGB社が組織する約1500戸の農家が契約栽培しています。収穫後は同社のリバーエレベーターに集積され、ミシシッピ川を下ってニューオリンズ近郊の全農グレイン(ZGC)のエレベーターまで運ばれ、その後、大型外航船に積み替えて日本まで海上輸送されてきます。この間、他の穀物と混ざらないように厳重な分別管理が行われていますが、それを担保しているのが、「社会的検証」と「科学的検証」という二重のチエックです。PHF/NОN-GMトウモロコシを栽培していることを証明する農家の作付け証明書や、CGB、ZGCのIPハンドリング証明書が前者。後者に当たるのが、残留農薬検査報告書とGMО検査報告書です。
日本到着後もマニュアルに基づいた厳密な分別保管がされ、それを原料に後述するJA東日本くみあい飼料の各工場で、PHF/NОN―GMО飼料が製造されています。

「NОN-GMОを!」の声をアメリカの農家に

全農サイロの前で

 ところで、アメリカにおけるバイオエタノールブームの影響でトウモロコシ価格が高騰。その結果、農家の作付けが遺伝子組み換えトウモロコシにシフトし、その比率は06年の61%から09年には85%にまで高まりました。そのため、「NОN-GMОの確保は困難になる」という声が国内からもあがったほどです。ただ、全農の担当者によれば「今後もGMトウモロコシが増えるという見通しもあります。しかし、GM大豆の作付け比率は08年、91%に達しましたが、09年は90%と頭打ち傾向にある。トウモロコシについても同じことが言えるのではないかと思います」としたうえで、こう続けました。「NОN-GMОの需要がある限りこのプログラムを維持しつつ、その力を結集しアメリカの農家にそれを必要としている人がいるということを伝えることが必要だと認識しています」  ちなみに、生活クラブが他の生協などとともにPHFトウモロコシに取組んだ当初、年間の取扱量は3000トンでした。これが現在のPHF/NОN-GMОは約40万トンに達しています。 全農サイロでの質疑応答では、NОN-GMОの品質管理について質問が集中しました。 全農グループが品質管理で大きな関心を持っているのは、アメリカから日本へ輸送する際の海洋環境だといいます。アメリカのコーンベルト地帯と呼ばれる中西部からミッシッピ川を下ってニューオリンズに集積されたトウモロコシは、約40日かけて鹿島港に到着します。この間、海上でシケに遭遇すると穀物が水をかぶるなどしてダメージを受けることがあります。かつてはそういう被害を受けたこともあったといいますが、昨今はGPSの利用でその種の事故は激減したといいます。  また、「アメリカではNОN-GMОを望む声はないのでしょうか」という質問も出ましたが、そういう声はあまり大きくなく、実際の主たる需要は日本と韓国であること、さらには全農が韓国のNОN-GMОの取組みにもかかわっていることも明かされました。  全農サイロを視察した後、参加者は隣接する全農グループのJA東日本くみあい飼料の鹿島工場を訪問。昨今の事情から工場内の視察はできませんでしたが、参加者は工場の概要などの説明を受けました。同社の飼料工場は全部で7つあり、鹿島工場は鶏、豚の飼料を生産する専用工場です。完全に分離した施設、製造ラインで配合飼料が製造され、NОN-GMО飼料も徹底した分別管理のもとで生産されているなどの説明を受けました。

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