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生協の食材宅配【生活クラブ】
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生産参画-春の陣!!

生産参画-春の陣!

 農業従事者の高齢化、後継者不足が深刻です。基幹的に農業に携わっている224万人のうち、65歳以上が占める割合は実に60%以上にのぼり、「命の源」である食料とその安全性も他人任せにできない状況になっています。そこで生活クラブ連合会は2007年から、「誰かが守ってくれるのを待っていても未来は開けない」として、「生産への労働参画プロジェクト」をスタートさせ、08年度から具体的な取組みを進めています。  今春開かれた「生産参画生産者説明会」には、組合員やその家族ら65人が参加。4月、山形県遊佐町のパプリカの定植から始まった生産への労働参画・「春の陣」は、りんごの摘果(長野・上伊那)、採蜜(長野・安曇野)、無農薬田の草取り(遊佐)などと続き、現在、進行形です。(2009年7月6日掲載) 

誰もが「これは大変」と感じる!

 梅雨入り間近、6月中旬の遊佐町。町の中心部から車で20分ほどの中山間地に、小野寺博喜さんの無農薬栽培の田んぼがあります。眼前に広がるのは雄大な鳥海山。しかし、参加者には眺望を楽しむ余裕はありません。早朝から始まった仕事は、腰を折って下を向くという姿勢のまま、田んぼに残っている雑草を手で取るという作業。「昨日も他の田んぼで草取りをしましたが、筋肉痛で…」と、遊佐フリークを自認する参加した女性が言うように、肉体的にも精神的にも厳しい作業だからです。
草取りを始める前、小野寺さんはこの女性ともう1人の参加者にこうアドバイスを送ります。「無理をしなくてもいいよ、マイペースでかまいません。そうしないと腰を痛めてしまうから。それから、草をとる時は足を揃えないこと。揃えると疲れるから」
  草取りは粛々と進みますが、参加者を悩ませたのは稲と稗(ひえ)の区別が見た目ではつかないこと。「違いの説明は受けましたが、稗と思って取ったものがもし稲だったら、と不安で」とは前出の女性。実際、素人には簡単に判断がつきません。
  除草した田んぼはすでに、除草機で1回草取りをした後。雑草だらけではないので一見、その必要がないように映りますが、これも素人目。「除草機が使えるのは縦に一列に植えられている条と条の間だけ。株と株の間では使えないので、こればかりは手取りするしかありません。だから人手が必要で、手伝ってもらうのは本当に助かります」(小野寺さん)
  事実、稲株と稲株の間には雑草がはびこっています。これを取り、田んぼの土の中に埋め込んでいくのですが、この実際を目の当たりにすれば、誰もが「これは大変!」と感じるに違いありません。この作業は稲が成長して草取りの必要がなくなるまでの6、7月にかけて、2~3回はしなければならないといいます。

拡がる労働参画の輪

拡がる生産参画の輪

 今年の生産への労働参画「春の陣」は4月上旬、遊佐町でのパプリカ定植(2回実施)からスタートしました。30cmほどに育った苗のポットをコンテナに詰め、砂丘地にあるハウスでマルチシートにあけた穴に、ひとつずつ植えていく作業です。パプリカが大好きで参加したという男性は、「生産者と直に会い、農家や野菜のこと、都会のスーパーや消費者のことを情報交換できる機会は重要」と話していました。
  5月下旬には、JA上伊那でりんごの摘果作業(1回実施)が行われました。5つの花が固まって咲き、実が膨らみ始めているところを真中だけを残し、あとは手か鋏(はさみ)で落とすという「あら摘果」。簡単そうに見えますが、今年は春に霜が降りた影響で中心果が傷んでいるなど、参加者はどれを残すか迷いながらの作業でした。生産者代表の鈴木さんは、愛知県からの新規就農者。「最初は、生活費の半分しか収入がなかった」と、就農の厳しさの一端も話してくれました。一方、参加者からはこんな声が寄せられています。
  「生活クラブと産地の組織的なつながりを体感し、生活クラブの目指しているこれからの農業の有様を強く感じました」
  「次回以降は作業量をもっと増やしてもらってもいい。摘果のテクニックやノウハウ、日々の苦労をもっと聞きたかった。今後、継続した収穫などの企画もお願いしたい」
  ほぼ同時期、長野県の安曇野では、生活クラブのはちみつの提携生産者であるスリーエイトの採蜜作業(3回実施)が行われました。参加者の一人は、「早朝3時からの結構きつい作業でしたが、生産者や同じく参加した人たちとの語らいは、都会生活では経験できない貴重なもの」と話していました。
  この他、庄内柿の摘果作業(遊佐)や、西日本ファーマーズユニオン四国、奈良などでも5月から6月にかけて労働参画が行われました。

就農希望者も

2009年春の生産参画説明会

 今年の「生産参画生産者説明会」の参加者は65人。回を重ねるごとにその数は増しています。アンケートでその動機を複数回答で聞いたところ「農業に関心がある、まずは農作業を体験したい」が38でトップ。続いて「提携生産者の農業(漁業)等の手助けをしたい」、「田舎くらしをしたい」という結果でした。その一方、「将来、就農したい」、「農業法人に就職したい」と、新規就農を目指す回答も複数ありました。
  労働参画の事務局を担う生活クラブ連合会の「夢都里路(ゆとりろ)クラブ」運営委員会の担当者は、「提携生産者先で作業の手伝いをしたいという動機が多いなかで、就農を検討している人もいます。今後は、就農希望者への農業研修などの企画も充実させていきます」と語っています。
  生産者と消費者、そして都市と田舎の違いを乗り越え、農業生産現場の新たな担い手をつくる事例を示し、日本農業を再生させたいとの思いから始まった「生産への労働参画」。まだその緒についたばかりですが、今後どのような広がりを見せていくのか注目です。

第5回「夢都里路(ゆとりろ)くらぶ」合同説明会ご案内

  • 日時:8月22日(土)13:00~16:00
  • 場所:生活クラブ連合会7階会議室
  • 住所:新宿区
  • 参加予定生産者:JA加美よつば、JA庄内みどり遊佐支店、西日本ファーマーズユニオン、紀州大西園グループ、生産者グループきばる

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