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放射能汚染を阻止する運動の継続を確認

放射能汚染を阻止する運動の継続を確認

  生活クラブ連合会をはじめとする消費者グループなど7団体が呼びかけ、昨年7月に結成した「『六ヶ所再処理工場』に反対し放射能汚染を阻止する全国ネットワーク」の1周年集会が11月29日、東京都内・ドイツ文化会館で開催されました。全国から約220人の参加者があり、六ヶ所再処理工場の本格稼動阻止を求め運動を継続していくことを確認、アピールしました。(2008年12月12日掲載)  

原発が出す1年分の放射能を1日で放出する!

「マグニチュード7以上の大地震が起きている場所は赤丸がついているところ。灰色の丸印は原子力発電所が立地している地点です」。世界地図に落とされた2色の丸印の分布状況に、会場から思わず嘆息が漏れました。原発立地と大地震発生地点とが高密度に折り重なっているのは、日本列島だけだからです。これは集会の講演者、京都大学原子炉実験所の小出裕章さんの「六ヶ所再処理工場の問題点」と題する講演内容のごく一部です。
  さらに講演では、以下のような問題点も指摘されました。
  大地震国・日本が、現在全国に55基ある原子力発電所の使用済み燃料からプルトニウムを取り出し、そこから再び原発で再使用できるMOX(プルトニウム・ウラン混合酸化物)という燃料をつくるのが日本原燃の六ヶ所再処理工場の業務です。毎年そこで扱う使用済み燃料800トンは放射能量にすると広島原爆が撒き散らした放射能800グラムの10万倍に相当するとのことで、それだけでもとてつもなく危険な工場であることがわかります。問題は、プルトニウムを取り出すため各原子力発電所からの使用済み燃料棒を細かく切り裂き、硝酸に溶かし分離するさいに膨大な量の放射能を環境中に放出することです。その量は、原子力発電所が1年で放出する量を1日で放出すると言われています。

最終段階の試験運転がトラブル続き

さらに怖い話として小出氏が指摘したのは、再処理工場の排水の場合、原子力発電所に課されている放射性物質の排出濃度の規制を受けないことになったことです。六ヶ所再処理工場から出るクリプトン、トリチウム(三重水素)、炭素14という3種の放射性物質については、「十分な拡散・希釈効果を有する高さ約150メートルの主排気筒、沖合い約3キロメートル、水深約44メートルの海洋放出口から放出します」とされているといいます。
  「これらの物質の補足技術は確立されているにもかかわらず、全量をそのまま環境中に放出する理由は、すでに建設費だけで2兆円以上をつぎ込んだ再処理工場でこれ以上、処理コストをかけられないということだけなのです」と、小出さんは怒りを込めて伝えていました。要するに、六ヶ所再処理工場は日本中の使用済み核燃料の放射能を薄めて空気と海を通して拡散する施設なのだということです。  
  その六ヶ所再処理工場の「アクティブ試験第5ステップ」と呼ばれる最終段階の試験運転が延期に延期を重ねています。高レベル放射能廃液をガラス固化する試験がうまく行っていないからです。その現状について原子力資料情報室の澤井正子さんが、「六ヶ所再処理工場で今、何が起きているか―ガラス固化体が製造不能! 施設直下には活断層!」と題して報告しました。高レベル放射能廃棄物をガラス固化する工程でガラス溶融炉の運転がトラブル続きであること、ガラス固化の技術自体に問題があること、2007年11月に開始し4ヵ月で終えるはずだった試験が1年たった今も続いており、本格操業が2009年2月に再び延期されたことが報告されました。澤井さんは、「おそらく次回も無理でしょう。しかし、政府が妥協して本格稼動にゴーサインを出してしまうかもしれない」と懸念を述べました。

多くの団体から活動報告

「六ヶ所村再処理工場に反対する全国ネット」結成1周年集会

 このような六ヶ所再処理工場の現状と背景についての講演と報告の後、全国ネットワークの呼びかけ・賛同団体からの活動報告がありました。トップは生活クラブの提携生産者でもある岩手県・重茂漁業協同組合。アワビ漁と養殖ワカメの種付け最盛期とぶつかり参加できないかわりにビデオメッセージが届き、地域ぐるみで、きれいな水と海を守り豊かな漁場を維持している様子を紹介し、「六ヶ所は最大の危機。核のごみを押し付ける政府に抗議していく」と伊藤隆一組合長は訴えていました。  
  続いて、全国ネットワークの賛同団体であるサーフライダー・ファウンデーション・ジャパンの森野あつしさん、宮城県の高橋徳治商店社長の高橋英雄さん、おきたま興農舎の小林温(ゆたか)さんが、それぞれの地域や持ち場で行ったイベントや啓蒙活動について報告しました。また、呼びかけ団体のパルシステム連合会、大地を守る会、日本消費者連盟、生活クラブ生協連合会(青森単協理事長から)、グリーンコープ共同体、生協連合会きらり、生活協同組合あいコープみやぎが、それぞれ活動報告を行いました。印象的だったのは、サーフライダーや有機農業を行う小林さんのような若い人たちが、「六ヶ所村ラブソディー」の上映会などを開催して同世代に伝える活動を行っている姿でした。
  最後に、6人の国会議員から集会への激励と連帯のメッセージが披露された後、集会アピール案が読み上げられ、満場一致で採択されました。アピールでは、全国ネットワーク結成以来、再処理工場の本格稼動中止を求め84万9345筆の署名を集め内閣総理大臣・経済産業大臣に提出したこと、青森市での300人集会、日比谷野外音楽堂での2000人集会やパレードなどで市民や国会議員への働きかけを行い、その広がりに手ごたえを感じていること。ガラス固化製造のトラブル、付近の活断層の存在を指摘し、きわめて危険な再処理工場稼動中止を求めています。そして、次のような決意で締めくくっています。
  「私たちは、漁業・農畜産業をはじめとする生産者とともに、食べもの、自然環境、命を守るために、今後も引き続き、六ヶ所再処理工場の稼動中止を求めて活動を進めていきます」

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