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「循環型農業」で"庄内"に続け!!

「まるごと栃木まつり」に生産者と組合員が大集合

 2007年11月に発足した「まるごと栃木生活クラブ提携産地協議会(以下、提携産地協議会)」は、参加団体の交流の場として、9月7日(日)、栃木県黒磯で「まるごと栃木まつり」を開催しました。県内の生活クラブ提携生産者と地元組合員などが緑濃い屋外会場に集い、新鮮な食材の試食、餅つき、クイズなどを楽しみました。栃木県内の生産者が参加しての大々的な交流会が開かれるのは初めて。産地・栃木がめざす循環型農業へのアピールを兼ね、盛況のうちに終わりました。(2008年9月29日掲載)  

野菜、肉、牛乳などみなそろっている栃木

「まるごと栃木まつり」の様子

トマト、きゅうり、ピーマン、たまねぎ、ナス、ねぎ、大根、ほうれんそう、とうもろこし、いちごなどの青果、パスチャライズド牛乳、平田牧場の三元豚、ほうきね牛・開拓牛、そして黒磯米・・・これらはみな栃木県から生活クラブ組合員の食卓に届けられる農・畜産物です。これらをつくる人たちと食べる人たちが同じ場で交流するイベントが、生活クラブとの提携が始まった1983年以来初めて開催されました。
  会場となった那須塩原市、旧仙台育英那須研修センターの広大な敷地の一角に生産者や組合員が家族連れで続々と集まり、11時前にはいくつものテントはすっかり準備完了。大型トラックの荷台を開けたステージの上から開会の挨拶をしたのは、提携産地協議会代表(栃木県開拓農協専務)の稲見武夫さん。「生活クラブの方々に栃木の農産物をまるごと知ってもらい、まるごと食べていただきたい」と述べ、続く乾杯はパスチャライズド牛乳でと、栃木らしいオープニングでした。早速、牛肉ステーキのよい匂いと焼く音に列ができていました。
  「まるごと栃木まつり」を主催したのは、県内の提携生産者(どてはら会、JAなすの、栃木県開拓農協、箒根酪農協、新生酪農協(株))と生活クラブ栃木、生活クラブ東京、生活クラブ連合会とでつくる「提携産地協議会」。これだけの品目と量の消費材を供給している栃木県を生活クラブの「食糧基地」と位置づけ、国内自給率の向上をめざす産地づくりをしようと、スタートした組織です。この日は、地元だけでなく東京や埼玉からも組合員の参加がありました。  
  まつりでふるまわれたのは、牛肉のほか平田牧場の三元豚の冷しゃぶ、串カツ、サラダ、黒磯米のおにぎりと豚汁、野菜漬け、焼きそば、会場でつきたてのきなこ餅など。どれも大人気で、生産者たちが朝から握った500個以上のおにぎりもすっかり掃けてしまいました。「ほうきね牛は初めて食べました。脂身もやわらくておいしかった」と、組合員歴18年という伊藤みどりさんは満足そうでした。
  会場には、今年初めて作付けられた飼料用米の稲も田んぼから“出張”していたり、牛・豚・鶏のそれぞれのふんを発酵させた堆肥も“初顔見世”。これから栃木がめざす「まるごと」の農業の姿を図解もまじえアピールしていました。

資源循環型農業の実現と飼料自給率アップへ

放牧中の子牛

「まるごと栃木」がめざすものとは何でしょうか。提携産地協議会では、次の3点を掲げています。(1)耕畜連携の資源循環型農業の実現、(2)国内飼料自給率のアップ、(3)県内提携生産者の交流と生活クラブ組合員との交流会の実施。具体的にはどういうことでしょう。 「耕畜連携の資源循環型農業」は、ご存知のように、全国の先頭を切って山形県庄内地方・遊佐町が生活クラブとともに取り組んでいます。水の循環や環境保全型農業を実践してきた遊佐町では、減反を強いられる水田に飼料米を作付けることで、水循環を維持しつつ飼料用米を平田牧場の豚のエサの一部に活用、それを食べた「こめ育ち豚」を生産し、豚のし尿は液肥にして水田に戻す――という“資源が循環する農業”を本格化させつつあります。  
  栃木にも実は、庄内のような資源循環型農業を行う条件がそろっているのです。米・畜肉・野菜の生産者が全県にいて、すでに肉牛生産者は子牛(ホルスタインのオス)を牛乳生産者から買い取り、肉資源として肥育する「地域内乳肉一貫生産」を行っています。
  肉牛約800頭を肥育する佐藤一久さんは、次のように話します。「肉牛の子牛は酪農家から直接買い、牛の堆肥は野菜農家に売ることができるようになりました。堆肥はまだ50トン程度ですが、年内に100トンくらいにできるでしょう。同じ生活クラブの生産者の間で回り始めたな、と思うとうれしいですよ」。佐藤さんの堆肥を使い始めたのは、JAおやま桑支店青果連絡協議会の坂本司郎さんら野菜生産者で、「提携生産者が横につながることで、安心な堆肥を使ってこれまで以上に安心な食べ物を作れる。佐藤さんのところの堆肥はよく発酵していて臭わないのもありがたいね」と話していました。

「こめ育ち豚」「こめ育ち牛」も乞うご期待!

出張中の飼料用米の稲

食糧自給率を上げる一つのカギは飼料の国産化にあることがだんだん知られるようになってきました。配合飼料であれ粗飼料であれ、飼料のほとんどを輸入に依存しているため、このところの穀物価格高騰が日本の畜産農家を直撃、畜産物も値上がりを続けています。いま飼料用米やこめ育ち豚が注目される理由は、まさにそこにあります。
  栃木県開拓農協参事の江羅和夫さんは、「今年から米農家6戸(うち1戸は法人)と契約して飼料米を5.5ヘクタール作付けてもらいました。それを組合員の畜産農家に買ってもらい、米もわらもエサに混ぜて育ててもらうことになっています。今は実験段階ですが、うまくすれば豚は来年にも、牛は2~3年後に『こめ育ち』肉が取れるのではないかと期待しているんです」と、意欲満々に語ります。?
  飼料用米については、今年度から国が流通や販売などの経費の一部に補助金を出すことになりましたが、栃木県開拓農協では補助金を当てにするのでなく、継続的に栽培し続けてくれる農家と連携を進め、資源をきちんと循環させたいと考えていると言います。
  「まるごと栃木」はスタートしたばかりですが、この日の「まつり」の成功でわかるように、生活クラブの産地を育てていくのは、まるごと知ってまるごと食べ続ける組合員なのです。

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