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「六ヶ所再処理工場」に反対し放射能汚染を阻止する全国ネットワーク発足

「六ヶ所再処理工場」反対運動を始めました

「全国ネットワーク」が発足

 青森県六ヶ所村にある「六ヶ所再処理工場」は、日本国内の各原子力発電所で燃やされた使用済み核燃料から、燃え残りのウランとプルトニウムを取り出す化学工場です。その本格稼動が、今年の11月にも始まろうとしています。
  「六ヶ所再処理工場」は、本格稼動時、民生用では世界最大規模となる年間800トンもの使用済み核燃料を処理し、その過程で大気や海中に大量の放射能を放出します。
  放出された放射能は消えることなく空と海の両方に広がり、東北地方はもとより、東日本全域が、放射能汚染の直接的な脅威と恐怖にさらされます。
  そこで、生活クラブ連合会では、六ヶ所村の使用済み核燃料再処理工場の本格稼動に反対し、豊かな自然、食べ物、そして生命を守ることを目的に、他の生協団体、事業者団体とともに、7月28日、全国ネットワークを発足させました。

●全国ネットワークの「発足と参加の呼びかけ」(PDFファイル)はコチラをご覧ください。

発足集会には300人もの参加者が

 全国ネットワークでは、(1)放射能汚染による風評被害や実被害を発生させないよう行動し、(2)自主的に放射能汚染を監視し、自然と環境や第一次産業を守り育て、(3)生産者と連携し、産地と消費者をつなげ続けていき、(4)「六ヶ所再処理工場」による空と海の放射能汚染に反対し、豊かな自然環境と生命と食べ物を守る運動の大きなうねりを、ともに創ること---を呼びかけています。
7月28日に東京赤坂で開催された全国ネットワークの「キックオフ集会」では、生活クラブ連合会をはじめとした六つの呼びかけ団体や約350の賛同団体・個人の300人以上が参加し、「キックオフ宣言」や今後の活動計画等を確認するとともに、「全国ネットワーク共同声明」を採択しました。
また全国の生産者団体で初めて組織をあげて反対決議をした重茂漁協(わかめ等の提携生産者・岩手県宮古市)からも数人が参加し、「漁業者としては死活の問題であり、提携先等の関係団体と協力して反対運動を盛り上げていきたい」との決意が表明されました。

六ヶ所村長宛のメッセージカード

 今後、全国ネットワークでは、「六ヶ所再処理工場」の本格稼動を阻止するため、メッセージカード(内閣総理大臣、経済産業大臣、青森県知事、六ヶ所村長宛)の送付、署名活動(内閣総理大臣、経済産業大臣宛)等に取組み、また「六ヶ所再処理工場」による放射能汚染の監視、放射能測定を行い、結果の共有と協議にもとづく公表などを予定しています。さらに、8月25日には青森市での集会も実施されます。

●署名用紙(PDFファイル)はコチラからダウンロードしてお使いください。
●署名呼びかけ文(PDFファイル)はコチラです。

再処理工場の危険性

「低レベル放射性廃棄物」の容器

 「六ヶ所再処理工場」については、これまで様々な問題点が指摘されています。 その第1は危険性です。再処理の過程で、工場からはクリプトン、トリチウムなど人体や自然環境に害を及ぼす様々な放射能が大気中や海中に放出されます。海中に放出された放射能は再処理工場の危険性魚や海藻に蓄積、また、大気中に放出された放射能は広範囲に広がり大地、農作物に降り注ぎます。これらは、食物連鎖を通じて人間の体内にも蓄積されるのです。イギリスやフランスで稼動している再処理工場付近では、子供たちが高い確率で白血病に侵されているという報告があります。第2は、再処理工場でトラブルが生じて大きな問題になっていることです。海外では、イギリスのセラフィールドでプルトニウム漏れや大量の廃液放出などの重大な事故が起きています。
  六ヶ所の再処理工場でも、貯蔵プールの不正溶接による冷却水漏れや貯蔵プール施設で火災、使用済み核燃料貯蔵プールの冷却水ポンプ3系統すべてが停止するなどの事故がありました。また最近では、貯蔵プール施設内の耐震設計ミスも明らかにされています。

●全国ネットワークの賛同団体申込書(PDFファイル)はコチラです。

【2007年8月15日掲載】
 

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