びん再使用ネット 容リ法改正へ請願署名(生協流通新聞)
2011年03月05日:生協流通新聞
リターナブル(R)びんの普及を進める全国生協が2006年(前回)の容り法改正に向けて行った国会請願署名で実現できなかった製造者への「拡大生産者責任(EPR)」。Rびんの商品を取り扱う生協で構成する「びん再使用ネットワーク」は、国会議員を通じて加入生協から集約した32万筆の署名を順次、国会事務局に提出。3月1日には、署名に取り組んだ全国生協やRびん関係者が衆議院議員会館に集まり、「容り法見直しと2R促進の検討会議」を開催。費用に税金を投入するリサイクルより、リデュースとリユースの2Rを優先して進める法改正を要望した。
リサイクルよりリユース─2R促進へ32万筆を国会提出
税金投入によるリサイクルを見直し、製造者と消費者による公平な負担でリリユースが進む社会へ転換を」─。
飲料や調味料などのリユースびん商品を取り扱う全国生協で構成する「びん再使用ネットワーク」は3月1日、東京・霞が関の衆議院第二議員会館で国会議員や署名活動に取り組んだ生協が参加し、「容り法見直しと2R促進のための検討会議」を開催。容り法は2006年に改正されたが、循環型社会に向けて2Rが進むEPRの内容は盛り込まれなかった。
国会議員では、当日未明に予算案が衆議院を通過するという慌しい状況のなか、民主党・衆議院議員から内閣総理大臣補佐官を務める細野豪志氏、田島一成氏、櫛渕万理氏、小野塚勝俊氏、森岡洋一郎氏、自由民主党・衆議院議員の伊吹文明氏、民主党・参議院議員の大河原雅子氏などが出席して、各党から「2R促進」の理解や容り法見直しに対する考えなどが述べられた。
加入生協で取り組んだ請願署名32万筆が集まり、国会議員を通じて国会事務局に提出。集会では生活クラブ連合会、生活クラブ千葉、東都生協、パルシステム東京、グリーンコープふくおか、同おおいた、新潟県総合生協の理事や理事長が、2Rを促進する学習会やイベントなどそれぞれの取り組みについて報告。
生活クラブ連合会では署名16万2000筆を集約したが、生活クラブ千葉の小畑聖子理事は容リ法改正の市民案について触れ、「製造者への拡大生産者責任を徹底し、私たちもコストを負担していくので企業にも協力してほしいということです」と趣旨を説明した。
関係者として、全国びん商連合会会長・吉川康彦氏、京都府立大学准教授の山川肇氏、行政から環境省・廃棄物リサイクル対策部リサイクル推進室長の森下哲氏、経済産業省・産業技術環境局リサイクル推進課長の岡田俊郎氏などが参加し、2Rを優先した資源循環型社会の構築に向けて何をなすべきか、それぞれの立場で考えを述べた。