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「加害者にならない生活をしよう!」と、講演会や7つの分科会が

協同組合石けん運動連絡会が主催の「明日のいのちのために」をメインタイトルに掲げた「2011シャボン玉フォーラムin埼玉」(受入団体:生活クラブ生協・埼玉)が5月21日、22日の両日、さいたま市で開かれました。実行委員長は、大会スローガンが「加害者にならない生活をしよう!」であることを紹介、「自分が洗濯やいろいろなものを食べることによって自分に対して加害者になっていないか、お腹の中にいる赤ちゃんに対して加害者になっていないかなどを考えながら企画しました。また、石けんをうまく使えるように実践的な講座を多く用意しました」と挨拶しました。(2011年6月3日掲載)

私たちには石けんしかない 

 初日の全体会はまず、協同組合石けん運動連絡会(協石連)代表幹事の吉田由美子さんが、東日本大震災で、昨年のシャボン玉フォーラム受入団体だった岩手県宮古市の重茂漁業協同組合をはじめ、協石連参加団体のなかにも被災したところがあることを紹介し、こう挨拶しました。
 「重茂漁協も大きな打撃を受けましたが、そのなかから、不死鳥のように立ち上がろうとする姿に私たちが力づけられました。復興には瓦礫の問題がありますが、その中には多くの化学物質があって撤去を遅らせています。そのことで、私たちがいかに有害な化学物質や原発に頼っていることをあらためて知らされました。大震災は私たちの暮らしを見直すきっかけになりました。それとともに環境に与える負荷を少なくするという私たちの暮らし方が正しかったことが改めて確認できました。重茂漁協のように、自分たちには漁業しかないと復興を目指すように、私たちには石けんしかないという地道な運動を続けていきたいと思います」
 また、生活クラブ生協・埼玉理事長の吉田文枝さんは挨拶で、今回の原発事故が原子力に依存してきた便利な生活の裏側にあるものを見つめる機会になったとしたうえで、「安全な石けんと、便利だけど危険性を伴う合成洗剤のどちらを選ぶのかが問われている。社会全体で石けんを使う暮らしを選択し、子どもたちの体や環境を守っていくことが大切です」と訴えました。
 この後、石けん使用率が前年比で100%を超えた17団体が、「石けん利用率コンクール」で団体表彰されました。

未来世代のための環境改善型予防医学を提唱

森千里さんは、化学物質を住環境から極力減らした「ケミレスタウン構想」の実践例なども紹介した 全体会ではこの後、千葉大学大学院・医学研究院・環境生命医学講座教授の森千里さんと、医学博士で池川クリニック院長・池川明さんの基調講演が行われました。2人の講演のタイトルはメインテーマ「明日のいのちのために」にちなみ、森さんは「未来世代の健康と環境を基準とした予防医学」、池川さんからは羊水についてのお話がありました。
 森さんは、胎児期の環境汚染物質の曝露が、出生後の健康に与える影響について研究し、環境を改善することで将来起こりうる健康被害を予防する「未来世代のための環境改善型予防医学」を提唱しています。基調講演の内容はそれに沿ってのもので、自身の研究活動や『へその緒が語る体内汚染』(2008年刊)などを紹介しつつ、化学物質の量を削減した社会づくりが大切なことを強調しました。また、健康=内因(素因)×外因(環境)×行動(生活習慣)とする「健康の方程式」を示しながら、21世紀の医学を「20世紀型の疾患の治療ではなく予防医学」と位置づけました。
  さらに森さんは、乳幼児の死亡率が低く、平均寿命が世界でトップクラスの日本で、ここ十数年来、喘息患者が急増しているデータを示しながら、その要因について「遺伝的要因(内因)より環境要因(外因)が大きく、なかでも化学物質が皆さんの体の中に入っていることが大きな問題」と指摘。そのうえで、「ダイオキシンやPCBなどの有害化学物質は誰からも検出されます。大人はすぐに影響は出ないかもしれませんが、化学物質による環境問題は次の世代(子ども)に引きずることを知って欲しい」と訴えました。 

経皮毒に関する著書がある池川 明さん 池川さんは上尾中央総合病院産婦人科部長を経て、1989年に産婦人科の池川クリニックを開設しました。
 講演は、羊水の基礎知識を説明し、「赤ちゃんは羊水を飲んで尿として出しています。妊娠後期には1日 に200~500mlも羊水を飲んで1時間に25 ml前後の尿を出すので、1日で羊水の約半分が赤ちゃんを通して入れ変わることになる。ですから、羊水はきれいなほうがいいのです」と強調しました。そして、故・坂下栄さんの台所洗剤やシャンプーを使った動物実験で皮膚の異常が見られたことなどの内容を紹介しながら、合成洗剤の有害性を指摘しまし た。

石けん運動の広め方や洗濯の極技伝授も 

 フォーラムの2日目は、「アジアの廃棄物(ごみ)―加害者にならないために」から、「あんな・こんな・せっけん運動の広め方」「CMに惑わされていませんか…?」「プロによる洗濯の極技伝授」「「Health&Beauty(生活クラブ埼玉の活動紹介)」「水循環ゲーム・安全なシャボン玉をつくろう!」「もっと知りたい!羊水の話」まで7つの分科会が開かれました。

245	第2分科会で寸劇を披露する「きらら」のメンバー このうち第2分科会の「あんな・こんな せっけん運動の広め方」では、石けんを広める活動をしている3団体が報告しました。
 最初に登場したのは、埼玉県所沢市を中心に活動しているワーカーズ・コレクティブ「きらら」。設立当初から合成洗剤や有害な化学薬品を使わず、石けんをはじめ、重層やクエン酸などを用いた「ナチュラルハウスクリーニング」を実践。現在は一般家庭にとどまらず、生活クラブの物流の要である飯能デリバリーセンターなどの清掃を受け持っています。5人のメンバーはその実際について寸劇を交えて報告しました。また、グリーンコープかごしま生協のメンバーは、新しく加入した組合員向けのパーティーで石けんの使い方を分かりやすく説明していることを紹介、その場で実践している食器類の浸け置き洗いや換気扇洗いなどを実演しました。

小金井市でクリーニング店を営む茂木孝夫さんは「最初に石けんをパラパラ入れる。洗濯物は8分目、週1回、白物はお湯洗い」と、石けん使用の3ポイントをアドバイス 東京都小金井市「まち・小金井せっけんポイントチーム」の能勢富美子さんは、公共施設に合成洗剤は持ち込ませないというテーマで報告しました。小金井市は地下水が豊富なところで、1974年には合成洗剤禁止の請願が採択されたことで、公共施設では合成洗剤を使わずに石けんを使うことを方針としました。ところが、95年に「せっけんポイント」の実態調査で多種多様な合成洗剤が公共施設に持ち込まれていることが分かり、市議会での一般質問を経て〈合成洗剤を持ち込まないよう〉とする掲示がされるようになりました。しかし、その後も事態があまり改善されなかったことから、市の担当者との交渉を繰り返すなどして2008年、「合成洗剤は持ち込まないでください」のポスターを市が作成、さらに改定版の作成・掲示へと進んできたといいます。能勢さんは市の職員とのやりとりについて、「こちらの意見を聞いてもらうためには、最初は相手の話を聞いてあげること。これをすごく努力しました。そうすることで相手もこちらの言い分を聞いてくれるようになりました」と話を締めくくりました。
 また、第4分科会の「プロによるせっけん洗濯の極技伝授」では、ヱスケー石けん(株)の小林衛さんが合成洗剤の問題点や石けんの主な製法などについて説明。
 東京都小金井市でドライではなく、石けんを使用のクリーニング店を営む茂木孝夫さんが「家庭でもできる石けんクリーニングのすすめ」と題して、石けんを使ってダウンジャケットなどの汚れを落とす実際などを伝授しました。

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