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東日本大震災、放射能汚染問題に立ち向うために!

生活クラブ連合消費委員会は毎年、委員の入れ替わりの時期にあたる7月、その年度の大きなテーマとなる課題について学習会を開いています。今回の大きなテーマは「東日本大震災」。7月6日に東京で開かれた拡大学習会は東日本大震災で被災した地域と「つながる」ことを基本に、被災地の提携生産者からの報告や放射能汚染問題の講演、さらに被災地を抱える岩手、ふくしまの両単協、それに首都圏4単協から活動報告がありました。(2011年8月24日掲載)

「つながる」意義をあらためて考える

 「学習会でつながる意義をあらためて考えましょう」と訴える連合消費委員長の植田さん今回の拡大学習会では、9月から開始する消費材の放射能検査の講演と学習もあったためにテレビ、新聞の取材陣が駆けつけ当日のNHKニュースでも報道されました。また、参加者は連合消費委員に止まらず、北海道から兵庫までの各単協から消費政策に関わる組合員ら160人以上が参加。被災した生産者の状況や放射能汚染問題、それに伴う第一次産業への影響などに関心が高く、自給力向上について危機感をもって学習会にのぞみました。

「来春にも肉厚わかめを供給したい」と意気込む重茂漁協の高坂さん 学習会の冒頭、植田泉連合消費委員長は、東日本大震災とそれに続く放射能汚染という未曾有の体験のなかで生活クラブは4月から「つながるキャンペーン」を展開したことを紹介し、「その意味は生産者とともに地域全体でつながること。この学習会でつながる意義をあらためて考えましょう」と挨拶しました。

「組合員の仲間を増やして」と訴える高橋徳治商店の高橋さん 第一部は「東日本大震災からの復興に向けた思い」と題して、岩手県宮古市の重茂漁業協同組合・高坂菊太郎参事と宮城県石巻市の(株)高橋徳治商店・高橋英雄社長からメッセージがありました。2人とも生活クラブグループからの支援活動への謝辞を述べたうえで、高坂さんは6月29日に開催された同漁協の通常総会で、「行政には頼らず『協同の精神で』復旧・復興を図ることを決意した」と続けました。さらにほとんどを津波で失った漁船については新造船の発注や中古船を購入したことを報告し、「養殖施設の復旧も急ピッチで進めています。来春にも『肉厚わかめ』の供給を再開したい」と結びました。

救出される重茂漁協の第一根竜丸 高橋さんはいまだに爪痕が残る石巻市内の様子や自社工場の生産設備をヘドロの中から出したことなどを生々しく語りましたが、「震災で多くのものを失って、これまでの甘い考えを改めた。こんなことで負けていられない」と事業再建への意欲を見せ、「ぜひみなさんの温かいご支援を、そして仲間に増やしてください」と訴えました。

「計画的消費ができる組織づくり」などを提案 

 第二部は「東日本大震災、原発事故への対応方針と実行計画」と題して、生活クラブ連合会吉田弘之事業部長が復興支援に向けた取組みと今後の共同購入に向けての方針について、続いて、槌田博品質管理部長が福島第一原発事故による放射能汚染問題について報告しました。
 吉田部長は「被災した岩手県、福島県ではライフラインが止まり、食料を買いに行くのも困難になった。そのなかで自前の物流システムを持つ生活クラブは組合員にきちんと申込品や支援物資を届けることができた。私たちの共同購入の仕組みは災害時にも有効だと評価してもよいのではないか」と語りました。その一方、スーパーなどで品薄になった納豆やヨーグルトの注文が急速に増えたことに触れ、「生産者に無理な協力をお願いした側面があったことも事実で、『計画的な消費』を日頃からどう考えるかが課題」と参加者に呼びかけました。

 生活クラブ連合会は6月の連合総会で、被災した生産者・組合員・地域に向けて生活クラブグループ一体となって全力で支援し続けていく「東日本大震災対応方針」を確認し、また福島第一原子力発電所事故による放射能汚染への対応では、9月に自前の食品放射能測定装置を2台配備しほぼ全品目を対象とする物流品放射能検査を実施することを決定しました。
 槌田部長は「この先1、2年、私たちは食べることによって放射性物質を体に取り込まざるをえない状況にあることを覚悟しなければならない」と語りました。また、今回の原発事故に当たり生活クラブが1986年の旧ソ連・チェルノブイリ原発事故による輸入食品の放射能汚染を想定して定めた自主基準(放射性セシウム37Bq/1㎏)を、今回は一時的に国の暫定規制値で運用することにしたことに言及し、「当時と現在とは置かれている状況が異なる。当時は放射能汚染された食品を輸入しないといった対策で済んだが、今回は自分たちの住んでいる土地が汚染されているので、止むを得ずの措置として放射線量の規制値を上げざるを得ない」と理解を求めました。そして、「9月からの生活クラブ自身での放射能検査の実施のほか、提携生産者にも放射能検査実施を呼びかけ、検査結果の情報は随時公開していきます」と報告しました。

被災した重茂の漁港施設陸に打ち上げられた重茂漁協の船

震災時の生活クラブの対応なども報告

被災した高橋徳治商店の魚町工場 第三部では被災地である岩手とふくしまの両単協、それに首都圏の東京、神奈川、千葉各単協の理事や連合消費委員が、震災時における生活クラブの対応や今後の共同購入のあり方を報告しました。このうち、生活クラブ岩手・理事の菊地美由紀さんは、交通寸断等を起因とする物資不足が深刻であった震災発生翌週の月曜日から消費材が届いたことに「驚きを感じた」と話すとともに、「食べることが被災生産者に対する最大の支援です。復興支援で取組む重茂のわかめを『足りなくなるくらい』結集しましょう」と訴えました。
 生活クラブふくしまで連合消費委員の竹田京子さんも菊地さんと同様「生活クラブグループのありがたさを感じた」と述べました。
 また、この日参加していたJAちばみどりの金谷斌さん(旭市)は放射能問題に触れ、「JAちばみどりでは野菜の検査を徹底的に行っており、3月20日から2ヵ月間、自主的に出荷を停止しました」と報告しました。放射能問題についてはこのほか、「放射能による影響を懸念して、例年実施している『田んぼの生き物調査』に今年は子どもの参加を見合わせる」や「『生活と自治』に掲載された放射能問題への対応についての加藤好一・生活クラブ連合会長のインタビュー記事をみんなで音読した」といった報告も参加者からありました。
 最後に植田委員長が「生活クラブは人の組織です。困っていたり不安を感じている人と話すことで、つながりを深めていくことが重要です」と締めくくりました。

地盤沈下が起こり水に浸る石巻市街支援活動では高橋徳治商店の機械類を洗浄も行われた

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