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放射能汚染 全品検査がスタート(生協流通新聞)

2011年09月20日:生協流通新聞

生活クラブ 生産者にも自主検査を要請

フタを開けて検体を入れると中央の突起部で放射線を感知 生活クラブ連合会の物流センターに、5月に注文した放射能測定器が納品され、9月から同連合会で取り扱う消費材のほぼ全品目で検査がスタートした。
 設置したのは、全国から集まった消費材を小分けして各配送センターに出荷する飯能デリバリーセンター(DC)と、青果を小分けする戸田DCに各1台ずつ。測定器1台で1日60品目を調べるため、「5分間簡易測定」を実施。この方法だと、通常の1ベクレル単位での精度は得られないが、国の暫定規制値(放射性セシウムで500ベクレル)以内であるかどうかの判定はできる。万一、国の規制値を超える値が検出された場合は直ちに供給を停止し、東京電力に損害賠償を求めていくという。
 測定器は米国製のNaI(TI)シンチレーションカウンターで、1台約450万円。この機器は、エネルギースペクトルで放射性物質の核種や放射能を求めるガンマ線スペクトロメトリーで放射性ヨウ素やセシウムを測定。導入した2台の費用は、現在募集している組合員からの第2次カンパで賄う予定。
 この全品検査の開始を前に、一般消費材と青果の提携生産者を対象に放射能検査の説明会を開催し、消費材の原材料や製品などについて生産者にも自主検査を求めた。
 具体的には、コメは玄米への影響を事前に見極めるために土壌・稲・籾(もみ)米・玄米の各段階で自主検査を要請し、畜産物は牧草や飼料について、野菜は各産地の土壌、果実はもっとも出荷の早い品目で、また水産物や加工食品・酒は原材料の検査を求めるという。
 加工食品の原料や青果の対象エリアは、静岡・長野・富山県以東の本州で生産されたもの、水産物は東北から太平洋沖で漁獲されたものなど食品によって対象は異なる。
 同連合会で1週間に取り扱う消費材は約600品目あり、これを2つのDCで1日それぞれ60品目ずつ検査し、ホームページで結果を公表していく。これにより、組合員は消費材が配達される週にすべての検査結果を知ることができるが、組合員が申し込む時に1人ひとりが判断する材料として検査結果が分かるためには、生産者の自主検査が不可欠となる。


 

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