【東日本大震災から1年 vol.4】提携生産者に寄り添う生活クラブ岩手
岩手県、宮城県にある生活クラブの提携生産者の復旧・復興支援の最前線に立ち続けるのが、生活クラブ岩手(本部・岩手県水沢市)です。
生活クラブ連合会が発行する月刊紙「生活と自治」3月号では、岩手単協の支援活動の軌跡を追いました。
ホームページではその一部を抜粋して掲載します。
生活クラブ岩手理事長の熊谷由紀子さんは、昨年3月17日に高橋徳治商店(宮城県石巻市)、同18日に重茂漁協(岩手県宮古市)を直接訪ねたことが、この1年間の岩手の活動の原動力になったと振り返る。
「見慣れた風景が無残に変わり果て、その中に取り残された生産者たちを目の当たりにした時に、心に誓ったのです。私たちは一緒に復興するんだと」
支援の第1段階では食料品などの応急支援物資の提供が中心となったが、3月末からは高橋徳治商店の本社工場のヘドロ撤去など、事業再開に向けての復旧支援に着手。岩手の組合員、職員などの活動を知ったボランティアが県外からも集まり、延べ500人が約2ヵ月かけてヘドロを取り除いた。支援者の宿泊や食事のサポートを全面的に引き受けたのも岩手の組合員たちである。
重茂漁協についても、奇跡的に津波の被害を免れて6月から出荷を始めたワカメの袋詰めを手伝い、岩手が独自に取り組んでいる消費材「重茂パック」(重茂で水揚げされた魚の詰め合わせ)の利用を進めるとともに、絶えず地元と対話を重ねて支援の在り方を模索してきた。
そして、11月には高橋徳治商店が、12月には丸壽阿部商店が消費材の生産を再開した。熊谷さんは言う。
「私の中では支援の段階は終わったと考えています。これからは末永い交流と消費材の利用が求められています。これこそが生産者が暮らしを取り戻すことにつながり、地域の復興を進めていく力になると信じています」
生産者と苦しみを分かち合い、今までにも増して結びつきが深まったと話す熊谷さんは、これからの関係づくりこそが重要と感じている。
「生活と自治」2012年3月号より抜粋。生活クラブ岩手の支援の取り組みについて、詳しくは同紙をお読みください。
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