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放射能問題に立ち向かう生産者とともに

福島第一原発の事故による放射能問題を生産者のみに負わせるのではなく、食べる側の私たちも共に担っていこうと4月度の生活クラブ連合理事会では、生産者に一定の費用を補償するしくみとして基金を設立することを決定しました。あわせて生活クラブが独自に実施している食品の放射能検査の精度を、さらに高めていくことにしました。(2013年5月13日掲載)

その名は「放射能汚染に立ち向かう生産者を支援する基金」

 2011年3月11日の大震災により引き起こされた東京電力福島第一原発の過酷事故。それによる放射性物質の拡散は日本中を震撼させ、今なお福島県の人々をはじめ多くの人を苦しめ続けています。
 放射能はどんなに小さな値であっても「安全」といえるレベルはないと、生活クラブは考えます。この考えに基づき生活クラブは2012年に食品における放射能の自主基準値を決定しました。具体的にはお米は国の10分の1以下、牛乳や鶏卵、食肉は5分の1以下など厳しい基準です(下表1※参照)。この自主基準を超えた食品は共同購入で取り扱いません。

■生活クラブの自主基準値と国の基準値の比較表(表1※)

生産者に生活クラブ独自の放射能検査の説明会を開催(2011年8月)。生産者の協力なしでは生活クラブの放射能対策は不可能でした 自主基準の決定に際し、生産者への補償のしくみを検討することとしました。それは国の放射能基準値を下回りながらも自主基準値を超えて供給を停止した食品については、生産者が負担するのではなく生活クラブとして補償する必要があると考えたからです。
 放射能が原因で共同購入できなくなった食品の補償は、本来ならば東京電力や国がすべきものと考えますが、現状では裁判で争わなければならないのが実情です。それでは時間もかかり、生産者の負担は増すばかりです。
 そこで生活クラブ連合会では専門委員会を設けて補償のしくみを検討、全国に32ある地域の生活クラブの意見をもとに2013年4月の連合理事会で「放射能汚染に立ち向かう生産者を支援する基金」の設立を決定し、生産者に補償する原資を確保することとしました。基金の目標額は1億円。今年度はこれまでの復興支援カンパから2000万円を充当し、数年かけて造成する予定です。
連合理事で生活クラブ静岡理事長の前田りつ子さん(右端)。
写真は2011年に放射能自主基準を討議した自主管理委員会の模様 生活クラブの放射能基準の検討に関する専門委員会に携わった連合理事の前田りつ子さんは、基金について次のように話します。
 「小さい子どもをもつ親をはじめ、誰でも放射能の影響は限りなくゼロにしたいと思っています。私たち生活クラブは食品の放射能検査を独自に行い、実現可能と判断をして国より厳しい自主基準値を決めました。そして、この私たち自身で決めた自主基準に、組合員一人ひとりが当事者として責任をもつ必要があると考えました。基金の設立が、生産者を支えるひとつとなり、日本の第一次産業を守り、私たちの食を守ることにつながっていくと思っています」
 基金では自主基準値を超えたために供給を停止した生産者の一定費用を補償するほか、生産者が供給を再開するために大規模な放射能対策を行う場合の一部費用を支援する予定です。
 また組合員だけが基金を造成するではなく、生産者同士で“支え合うしくみ”があることも望ましいと考えます。今後、生産者に対しても基金の説明を行い、生産者と組合員が共につくりあげていく基金とすることを検討していきます。

放射能検査は検出限界を引き下げた「第4ステップ」へ

 事故当初は食品から放射性物質が検出されるたびに報道されていましたが、いまでは新聞でもほとんど取り上げられなくなりました。
 しかし、放射性セシウム137の半減期は30年です。生活クラブでは原発事故は収束しておらず、食品への放射能汚染は継続していると考えています。実際、厚生労働省のホームページを見ると、今年4月26日発表では岩手産のコゴミから170ベクレル/kg、4月25日発表では群馬県産タラノメから350ベクレル/kgなど、国の基準値を超えた検出が続いていることが分かります。
 生活クラブではこれまで4台の放射能測定器を購入して独自に放射能検査を実施してきましたが、4月から高感度な検出器をもつ放射能測定器を新たに導入しました。そして、放射性セシウムの検出限界の目標をさらに引き下げることとしました。たとえば自主基準値が10ベクレル/kgであるお米は、その4分の1にあたる2.5ベクレル/kgを検出限界の目標とするなどです(下表2※参照)。

■生活クラブの自主基準値と第4ステップの検出限界目標(表2※)

 「一口に検出限界を下げると言っても簡単ではありません。検出限界は測定器の性能や検査時間、検体の重量や密度によって異なるからです。新たに導入した測定器は100gの検体を約17分(1000秒)検査すれば、検出限界を10ベクレル/kg以下にする性能を有しています」と、生活クラブ連合会の槌田博品質管理部長は説明するとともに、生活クラブ独自の放射能検査の目的を次のように話します。
 「検査の主な目的は(1)供給する食品が自主基準を達成していることを確認すること、(2)自主基準値を超えている場合は確実に感知して供給を止めること、(3)検出限界をふくめて検査結果を公開して組合員一人ひとりが利用の判断できるようにすることです」
 2011年9月に生活クラブ独自で検査をはじめた時を「第1ステップ」と呼びました。同年11月から開始した、子どもが食べることが多い食品の重点測定を「第2ステップ」、そして自主基準の暫定運用を決め、それに則った検査を2012年4月から開始したことを「第3ステップ」としました。
 今回の測定器の増強と検出限界の引き下げは、放射能検査の「第4ステップ」といえます。生活クラブはこれからも徹底した放射能検査を継続するとともに、組合員に向けて検査結果を公開していきます。

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