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ひじき刈り取り産地見学交流会で価値を確認

3月から4月にかけての大潮の干潮時に行われるひじきの収穫は「房州の風物詩」です。3月26日、千葉県漁業協同組合連合会との交流活動の一環として、連合消費委員会のメンバー4人が刈り取りから加工工程までを視察し、“浜の母さんたち”が手作りをしたひじき料理や意見交換を通して、生活クラブのひじきの理解を深めました。(2014年4月15日掲載)

旬の春に1年分を収穫

 産地見学交流会が行われたのは、千葉県漁業協同組合連合会(以下・千葉県漁連)のなかで生活クラブ向けのひじき産地である東安房漁業協同組合(南房総市千倉町 以下・東安房漁協)。刈り取り場の東安房漁協本所前に広がるごつごつした磯場一帯では、地元漁師やその家族総出の収穫が終わりに近づき、ひじきを集荷する作業に移りかけていました。4人の連合消費委員は、足場が不安定ななかで行われる刈り取りや集荷の実際を見るのは初めて。中井考子さん(生活クラブ千葉)はその光景を目の当たりにして「広い磯場での作業はとにかく人海戦術。人手がかかることを実感しました」と話します。
 ホンダワラ科の海藻である生のひじきは黄褐色。岩場に生育し、茎の長さは40cm~1mくらいにまで成長します。刈り取りの旬は春で、この間に1年分を収穫します。この時期を過ぎると熟しすぎて味が落ちるだけではなく、根元だけが残って他は流出してしまいます。東安房漁協加工場工場長の渡辺和夫さんによると、ひじきの刈り取りは、畑でいうところの雑草のような他の海藻類なども刈り取るため、生育場所を手入れするという意味も含まれているとのこと。古賀雅子さん(23区南生活クラブ)は、「海も、里山と同じように人の手が入らないと持続しないことを知りました」と振り返ります。

栄養分と旨味を凝縮する製法

 集荷されたひじきは東安房漁協本所の加工場に運ばれます。「鮮度とおいしさを逃さないように収穫と加工作業を並行して行っているため、この時期は朝早くから夜遅くまで作業が続きます」と工場長の渡辺和夫さん。その言葉の通り、生ひじきは搬入後すぐに釜で2時間ボイルされ、その後「蒸らし」→「放熱」→「選別」→「乾燥」を一気に行い、半製品状態で保管します。
 一般的なひじきは輸入品を含め、その大半は刈り取ったひじきを一度素干しし、それを水で戻しから蒸し上げて乾燥します。これに対して生活クラブのひじきは、途中で素干しと水戻しをしないため、栄養分の流出が少ないうえに海藻の香も高く、旨味が十分に凝縮されています。
 千葉県漁連の販売部副調査役の川名将之さんは、国内で流通しているひじきの現状について「9割前後は輸入品。残り1割程度の国産のなかで、おいしさと栄養分を一気に閉じ込めた“房州ひじき”は1割あるかないかの稀少なもの」と前置きし、こう強調しました。「産地の努力で価格を抑えた価値あるひじきを食べているのが生活クラブです。そのことを多くの組合員の皆さんに知っていただきたい」

ひじきの栄養価の重要性を知る機会に

 刈り取りから加工まで、ひじきの製品化には多くの人手を必要とします。驚いたのは、手作業で行われる袋詰めでした。
 選別は、半製品状態のひじきを製品化するために、年間を通して行われる重要な工程です。目視と金属探知機など機械による2段階行われますが、目視は読んで字のごとく「目で視て」行うので、人が担わなければなりません。色落ちしたひじきやひじき以外の海藻類、さらには小エビなどを夾雑物(きょうざつぶつ)としてピンセットで取り除く根と丁寧さが求められる仕事は、神経がすり減ること必至です。「目視選別は熟練しなければできない仕事で機械化は無理」と工場長の渡辺和夫さんは言います。また、袋詰めも機械化は難しく、手作業に頼らざるを得ないとも。
 それらに従事しているのは地域の女性たちですが、東安房漁協女性部活動グループ長の坂本敦子さんは「地域の人たちに働く場があることは、協同組合による地域貢献だと思います」と明言しました。元木知子さん(湘南生活クラブ)は「印象に残ったことの一つはその言葉」としたうえで、「産地交流を通して千葉県漁連と生活クラブとの協合組合間提携(*)についてもよく理解できました」と話します。
 千葉県漁連で唯一のSマーク消費材である「ひじき」をテーマに、同漁連で初めて行われた産地見学交流会となったで、連合消費委員は「産地の人たちが、自分たちのひじきに誇りをもっている」ことを受け止めたばかりではありません。ミネラル、なかでも鉄分、カルシウム、それに食物繊維が豊富なひじきについて、篠崎みさ子さん(横浜みなみ生活クラブ)が「栄養価に目を向け、製法の違いで生活クラブのひじきにはより価値があることをもっと伝えなければ」と指摘するように、栄養価の重要性も認識する機会となりました。

※協同組合間提携=個々の協同組合が組合員の利益のためにさまざまな方法で互いに協力し合うことを指します。生活クラブは2008年の「生活クラブ・水産政策」で「産地との提携強化」の基本政策を確認し北海道の雄武、岩手県の重茂、三重県、長崎県、そして千葉県を拠点産地として位置づけるとともに、今後の強化策として産地形成を挙げ、【国内自給を進めていく基盤となる産地を確立するため、漁協・漁連との直接提携を優先して進める】との方針を打ち出しました。

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