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遊佐の小さな酒蔵で寒仕込み 遊佐の米と鳥海山の伏流水でつくる酒(茨木 高芳さん)

杉勇(すぎいさみ)のある山形県遊佐(ゆざ)町の上蕨岡(かみわらびおか)は、かつて鳥海山(ちょうかいさん)の山岳修験の拠点として栄えた集落でした。その一角にあって江戸時代から修験道と密接に関わってきた酒蔵が杉勇の前身です。1923年に現在の地に合資会社として改めて設立され、現在に至っています。時代が変わっても、高品質な手づくりの酒は変わることなく地元の方々に根強く支持され続けています。

蔵の地下には鳥海山の氷河を源とする清冽な伏流水が流れていて、杉勇の酒はすべてその水を使って寒仕込みされます。水質はきれいな味のタイプの酒に適した軟水で、水温は季節を通して一定しています。

現在の酒の製造量は年間約500石(一升瓶換算で約5万本分)、その全量が特定名称酒*に該当する製法で仕込まれています。蔵人は全部で9人。これは全国の酒蔵の中でも最も小さい規模のグループに属します。この家族的な環境の中で、杉勇の酒は大切に醸されます。

*特定名称酒…酒税法において、原料、製造方法などの違いによって分類された特定名称の清酒を「普通酒」と区別してこう呼ぶ。吟醸酒・純米酒・本醸造酒など8種類あり、所定の条件に該当すれば、それぞれの名称を表示することができる。

組合員だけが飲める
遊佐の米だけを使った生活クラブオリジナルの酒

高品質で手づくりにこだわる杉勇の酒は、以前から遊佐町を訪れた生活クラブの組合員の皆さんにご愛飲いただき、ご好評をいただいていました。そうした交流を続けるうちに、組合員や役員の方々との対話を通して生活クラブの「安全・健康・環境」に対する考え方に共感し、遊佐の米だけを使った生活クラブオリジナルの「純米酒 遊佐来(ゆざこい)」を開発。1993年から、組合員の皆さんだけに飲んでいただけることになりました。この酒はJA庄内みどりのご指導のもと、生活クラブの消費材としてすでに実績のある「遊YOU米」と同じ栽培方法でつくった酒米で仕込むことで、より安全な消費材として提供できるようにしたものです。

その後、「遊佐来」は定番取り組みの消費材として定着しました。そして、もっと多くの種類の杉勇の酒を飲みたいという組合員の皆さんのご希望にお応えするために、1996年からは「遊佐来 しぼりたて生原酒」を年末限定で、1997年からは「純米吟醸酒 鳥海燦燦(ちょうかいさんさん)」を取り組んでいただくようになりました。これらの酒も大変ご好評をいただいています。
こうしたおつきあいの中で、生活クラブが推進している「安全・健康・環境」に対するさまざまな取り組みにも参加させていただき、より安全で高品質な酒をご提供したいと努力を続けています。
 

こしき(蒸し器)から仕込みに使う蒸し米を掘り出すもろみの櫂入れ(醗酵が進んだもろみを撹拌)

「消費することで生産者を育てる」
相互的で先進的な生活クラブの取り組みに感謝

寒仕込みの本番を迎える酒蔵私たちは毎年、山形親生会、庄内交流会などのいろいろな機会を通じて組合員の皆さんと交流させていただいています。そのたびに感じるのは、組合員の皆さんの意識の高さと生産者への思いやりや尊敬の気持ちです。

一般に、買い手と売り手は対等ではなく、買い手の立場が優先されて当然、といった考えが強く、納入業者や下請け業者、直接の生産者などは、ともすれば買い叩きや無理の押し付けを呑まされてしまいがちです。また、そういう風潮を多くの人が当たり前のこととして受け入れているようにも見受けられます。

しかし、生活クラブの皆さんはそうではありません。買い手として消費するだけの一方通行ではなく、生産者と消費者は対等な関係にあり、「消費することで生産者を育てる」という、相互的で先進的な考えを当初から実践してこられました。そのことに心から感謝します。生活クラブと提携している私たち生産者は、組合員の皆さんのお気持ちに支えられ、育てられているのだと実感しています。だからこそ、そのお気持ちに応えるべく日々努力できるのだと思います。この場をお借りして、改めてお礼を述べさせていただきたいと思います。

(2015年12月掲載)
※掲載時期によりパッケージが現在のものと異なる場合があります


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