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国産鶏種『丹精國鶏』生産と消費〈200万羽体制〉をめざそうーー生活クラブ連合消費委員会が拡大学習会を開催

7月6日、東京都内で生活クラブ連合消費委員会の拡大学習会が開催されました。「はりま総合政策における『丹精國鶏』鶏肉のビジョンを学ぶ」と題し、生活クラブの鶏肉の現状と課題が取り上げられました。各地から集まった組合員も含めておおぜいが参加し、生活クラブの鶏肉「はりま」の生産にかかわる5団体からの報告・発表と、将来にわたる「はりま」の安定生産を維持する「200万羽体制」をめざす活動について学び合う場となりました。

連合消費委員会:各地の生活クラブ生協で消費材の利用呼びかけの活動を担う組合員リーダーで構成されます。生活クラブ連合会の消費材政策の全般に渡って討議し活動方針を具体化する委員会です。

「丹精國鶏」のブランド名で国産鶏種の価値を広くアピール

生活クラブ生協では、2001年より国産鶏種「はりま」の鶏肉を共同購入してきました。2016年5月から、丹精込めて飼育された国産ならではのおいしい鶏肉であることをより広く伝えようと、ブランド名を『丹精國鶏』と名付け、幅広くアピールすることで利用を進めています。
将来にわたっての「はりま」の安定生産には、年間200万羽の生産と消費が必要だと見込まれています。今回の拡大学習会では、生産者による200万羽体制への増産計画と、それを支える組合員の利用結集の意義について理解が深まりました。

国産の肉用鶏種「はりま」を開発した独立行政法人家畜改良センター兵庫牧場の池内豊さんからは「日本の鶏肉の自給率は67%(2015年)ですが、国内で開発された国産鶏種、つまり親鶏種の自給まで考慮した場合の自給率は1~2%です。そして、国産鶏種の意義は①種鶏からの国内自給、②食味や飼養方法も日本の風土に合っている、③諸事情で種鶏の輸入が止まるなどのリスクヘッジなどです。また4月から、生産効率のよい育種改良をめざすフィールドテスト(育種改良試験)を開始しています。」と報告されました。

続いて、はりまの雛(卵種)の生産者・㈱イシイからは卵種の安定生産について、全農チキンフーズ㈱・群馬農協チキンフーズ㈱、㈱丸本・オンダン農協、㈱秋川牧園からは、国産鶏種の生産拡大と安定生産に向けた取り組みについて、それぞれ担当者から報告がありました。その中で、㈱秋川牧園会長の秋川実さんは「多くの人に食べてもらうために鶏種改良のスピードアップを!」と現在大切なステップに入っていると今後の展望にも言及しました。

コンビニチキンの実態から見えたもの

組合員の利用結集について、生活クラブ連合会開発部の鵜沢義宏さんから200万羽に向けた計画的消費について、2016年度の178万羽(前年比111%増)から徐々に増やし、2018年に200万羽の達成をめざす計画が提案されました。2016年第1四半期の部位別利用状況では伸展がみられると報告され、低利用部位についてのバランスのよい利用も呼びかけられました。

鶏肉学習会 かわさき生活クラブまた、鶏肉の利用を進めるために、鶏肉の栄養や調理方法などについての学習活動支援を展開している猪狩裕子さん(生活クラブ連合会「健康な食」推進課)は、ビオサポ学習会ビジョンフード講座「鶏肉-はりま」編を紹介しました。

さらに、組合員活動の一例として、連合消費委員のチームが行なった「コンビニチキン比較調査」が発表されました。人気の大手4社のコンビニの「唐揚げ」と「サラダチキン」を実際に購入・試食し、原産国・原材料などが一目でわかる表にまとめられ、多くの組合員の共感が得られる情報となりました。

開放された清潔な鶏舎で、遺伝子組み換えしていない穀物と飼料用米を食べ、太陽の光、自然の風を浴びながらのびのびと育つ『丹精國鶏』の価値を再認識し、多くの組合員に伝えることで200万羽体制の実現をめざすことを確認しました。

【2016年7月22日掲載】

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