「生活クラブ電気」の共同購入が10月から本格スタート
10月からの全体取り組みに先立ち、6月1日から首都圏の生活クラブ(約1,500世帯の組合員)で電気の共同購入が始まりました。
再生可能な自然エネルギーを選ぼう!
生活クラブの電気は近い将来、自然エネルギー100%をめざしています。あなたも生活クラブの電気の共同購入に参加し、みんなの買うチカラを集めることで自然エネルギーを広めて、原発のない未来を子どもたちに手渡しましょう。
※㈱生活クラブエナジーは、電気の共同購入事業のために各生活クラブ生協が出資して設立した生活クラブの電力会社です。
ここがちがう!「生活クラブ電気」3つのポイント
◆太陽光・風力など電源構成と比率公開
共同購入する電気は、自然エネルギーの割合が高い電気です。その割合は30〜60%と既存の電力会社の管内ごとに異なりますが、太陽光や風力など電源構成の実績を毎月の電気料金明細書で明らかにしていきます。
◆自然エネルギーをひろげる基金
任意で「生活クラブ自然エネルギー基金」に参加できます。参加の場合は毎月の電気料金の5%を基金に上乗せして寄付します。寄付されたお金は自然エネルギーの開発や省エネルギー活動などに活用します。
◆価格と契約メニューを自分たちでつくれる
電気料金は、使用量に応じて単価が3段階に変わる制度を採用し、取り組む中でコストを明らかにします。契約メニューも契約者である組合員とともにつくります。
「生活クラブ電気」の共同購入で
脱原発と自然エネルギーを広めよう!
みんなの購買力を集めて社会を変えていこう
23区南生活クラブ 住吉夕香さん
電気料金の安さを宣伝する会社もありますが、私は自然エネルギーを広めようとする生活クラブに決めました。原発のない社会を実現したいと思いますが、私には買うことしかできません。それでも生活クラブの電気の共同購入でみんなの購買力を集めれば、自然エネルギーの割合を高めたり、社会にアピールするチカラになると思うのです。それが生活クラブのよさだと思います。なにかを変えたいのであれば、自分で動くしかありません。
子どもに自然エネルギーを選ぶ姿勢をみせていきたい
生活クラブふくしま 内海由佳さん
福島第一原発の事故で、首都圏の電気を福島で発電していることが知られるようになりました。電気は不明なことが多く、生活クラブの電気の共同購入が電源や価格のカラクリを知るきっかけになればよいと思います。私は生活クラブの電気を申込み、自然エネルギーを選んで生活する姿勢を子どもにみせたいと考えています。原発が全部停止しても暮らしていけることが明らかになりましたが、私たちはこの事実を忘れてはいけないと思います。
つくり方が明らかな牛乳と電気をお届けします
新生酪農株式会社 常務 菊池裕二さん
私たちはパスチャライズド牛乳の生産者で、2014年に太陽光発電施設を栃木工場に設置しました。東日本大震災による計画停電で電気の大切さを再認識し、電気をつくることにも参画したいとの思いからでした。原発は事故が起こると甚大な被害が発生します。地球温暖化対策とエネルギー供給の両立には、自然エネルギーしかないと確信しています。牛乳と電気の生産者として、組合員のみなさんとサステイナブルな社会づくりを進めていきたいと思います。
教えて! 電気の共同購入Q & A
これまでに寄せられた主なご質問にお答えします。
Q 電力会社を変える時は、電線やメーターを変えなければいけないの?
A いいえ。利用者が機器を変更する必要はありません。メーターの取り換えが必要な場合は、既存の電力会社の費用負担で行ないます。
Q マンションでも電力会社を変えられるの?
A はい。電力会社との契約が一軒ずつの場合は変えることができます。ただし、マンション全体で一括して電力会社と契約している場合は、変更できません。
Q 電気料金はどうなるの?
A 電気の共同購入事業が安定するまでの間は、既存の電力会社の料金とほぼ同額で、それより高くならないようにします。なお料金は既存の電力会社ごとに異なります。
Q 自宅で太陽光発電した電気を生活クラブで買ってもらえませんか。
A 家庭の太陽光発電からの買取りは、現在は行なっていませんが、今後の研究課題とします。電気のみの購入を生活クラブですることは可能です。
生活クラブのエネルギー7原則
- ❶ 省エネルギーを柱とします。
- ❷ 原発のない社会、CO2を減らせる社会をつくります。
- ❸ 地域への貢献と自然環境に留意した発電事業をすすめます。
- ❹ 電気の価格や送配電のしくみを明らかにします。
- ❺ 生活クラブの提携産地との連携を深め、エネルギーの自給率を高めます。
- ❻ エシカルコンシューマー※として、再生可能エネルギーによる電気を積極的に共同購入します。
- ❼ 生産から廃棄までトータルに責任を持ちます。
※ エシカルコンシューマーとは、「環境や社会に配慮した商品・サービスを選択し、購入・利用するなどの消費行動をつうじて、社会的な課題の解決に寄与していこうという意思を持った消費者」のことで、エコロジーやグリーンなどをさらにすすめた「倫理的・道徳的な消費活動」に取り組む人々をいいます。
各地の生活クラブ生協
『生活クラブOPINION』2016 年6月3回号の記事に一部追記して転載しました。
【2016年5月30日掲載】
【2016年6月10日更新】