防災やまちづくりに生活クラブが自治体と連携 長野県塩尻市と「包括連携協定」を締結
9月21日、長野県塩尻市と生活クラブ生活協同組合(長野)・生活クラブ生協連合会の包括連携に関する協定書の調印式が塩尻市内で行なわれました。
生活クラブと塩尻市は、同市の水源地である北小野地区の水源利用について提携をはじめたことが契機となり、水源地を守る活動やトマトケチャップの加工用トマトの生産、福島の子どもたちを守るリフレッシュツアーなどを通して協力関係を積み重ねてきました。これからの持続可能な社会づくりのために、生活クラブと自治体の連携した取り組みを強めることが今後も求められています。
まちづくり・福祉・地域防災など、多様な分野で生活クラブと塩尻市が協力し、ともに地域社会の発展をめざします。
調印式には生活クラブと塩尻市の関係者22人が集まりました。
塩尻市長の小口利幸さんは、生活クラブの多くの生産者が長野にあるという縁、水のふるさととしての縁が今回の連携に至った経緯であることを述べ、連携への期待を次のように語りました。
「防災時の連携締結をしている例は数多くありますが、包括連携というのはなかなかありません。生活全般にわたっての包括と捉えていきたいです。ともに発展していくことを望んでいます」
続いて生活クラブ長野の理事長・成田由美子さんは、諏訪湖の水を守る石けん運動から始まった生活クラブ長野の歴史を紹介。次のように決意を述べました。
「生活クラブは共同購入を通して、エネルギー問題や環境問題に取り組み、生産者とともに消費材をつくりあげてきました。そういった活動が自治体と連携することで、さらに一歩進んでいくと確信しています。地域に頼りにされる生活クラブでありたいです」
そして生活クラブ連合会専務理事・福岡良行さんが挨拶をしました。
「今回の協定で進める項目は、いずれも生活協同組合として大事な課題としてきたことで、自治体と一緒になって取り組むことはたいへん意義のあることです。日本の状況を考えると、みんなで助け合って住みやすい地域をつくっていく必要を感じています。これを実現しないと次世代に荷物を背負わせてしまいます。協定に基づき自治体と手を携えるのは初めての経験です。形が残るように成功させていきたいです。一体となって未来を切り拓いていきましょう」
主催者挨拶に続き、来賓の長野県議・丸山大輔さん、塩尻市議で北小野地区振興会長・横沢英一さん、そして長野県内の生活クラブ提携生産者による「ぐるっと長野地域協議会」副代表の小松直さんからお祝いの言葉が贈られました。
最後に生活クラブ長野の事務局より協定書の主旨説明が行なわれ、調印が執り行なわれました。
塩尻市、生活クラブ生活協同組合(長野)、生活クラブ事業連合生活協同組合連合会の包括連携に関する協定書連携・協力事項(抜粋)
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※同時に災害時応急生活物資の供給等に関する覚書も作成されました
【2016年10月3日掲載】