原発事故避難者の住宅支援の継続を求め、19万筆を超える署名を提出
生活クラブ生協は、原発事故避難者の住宅支援の継続や福島県内外における健診の充実・拡大と医療費の減免などを求めて、「原発事故被害者の救済を求める全国運動」に参加し、国会請願運動に取り組んでいます。10月26日、原発事故被害者の救済を求める請願署名の提出行動が行なわれ、全国の生活クラブから集まった70,703筆の署名を国会に届けました。「全国運動」全体では、署名の総数は193,197筆に上りました。
全国の避難者が住宅支援打ち切りの苦難を訴える
国と福島県は、避難指示区域以外の避難者に対して、無償住宅供与を2017年3月で終了させる方針を打ち出しています、署名提出集会には、北海道、新潟県、福島県、東京都、千葉県、神奈川県、静岡県、兵庫県、大阪府、京都府など、全国から180名が参加。生活クラブからも10名が参加しました。各地の避難者は、住宅支援の打ち切りに直面した厳しい現状を訴えました。
北海道に避難している宍戸隆子さんは、雇用促進住宅に避難した低所得者の現状を語りました。宍戸さんはまた、北海道議会で住宅支援の継続を求める請願書が全会一致で採択されたことを報告し、会場からは拍手が起こりました。「避難先の自治体には感謝している。肝心の国はどうして動かないのか…」と、国の支援打ち切りを批判しました。
東京都に避難している熊本美弥子さんは、東京都が都営住宅の優先入居枠を設けたものの、条件が厳しく、応募すらできない人たちがいること、引っ越しの関係から3月の期限前に出てくれといわれた避難者がいることなどを紹介しました。
*写真:大阪に避難している森松明希子さんは、避難生活の苦難を詠んだ川柳を紹介
国会に届け!署名に込められた思い
署名提出集会に参加した生活クラブ千葉理事長の木村庸子さんは、「避難者たちの『住宅支援を続けてほしい』というストレートな声に切実な思いを感じた」と言います。同じく集会に参加した生活クラブ群馬理事長の丸山一世さんは、「住宅支援の打ち切りまで猶予がないので、国会議員には何とか動いてほしい」と請願署名に込められた思いが政府に届くよう、期待を語りました。
「原発事故被害者の救済を求める全国運動」は、今後、国会議員に対して、請願署名の審議および採択を呼びかけていきます。
【2016年11月21日掲載】