共生地域創造財団「石巻の明日を創る!『ともいき』シンポジウム」に参加
12月11日、宮城県石巻市のJAいしのまき本店にて共生地域創造財団(※参照。以下、財団と表記)主催「石巻の明日を創る!『ともいき』シンポジウム~復興支援から困窮者支援へ」が開かれ、行政、支援先、グリーンコープ、生活クラブなど総勢105名の参加がありました。
財団では東日本大震災発生時から被災者に寄り添った支援、最も小さくされた者(支援の行き渡らない人々)への伴走型支援を続けてきましたが、これまでの5年間の活動報告とこれからの活動として石巻の生活相談事業の紹介と行政、地域NPO団体を交えてのパネルディスカッションが行われ、復興支援の次のステップとしての生活困窮者支援の必要性とそのあり方について活発な議論が交わされました。
※被災者支援を目的として生活クラブ連合会、NPOホームレス支援全国ネットワーク、グリーンコープ共同体の三者で東北を拠点に設立した公益財団法人です。
参加者の感想
「震災後の生活支援は、まさしく生活困窮者支援なのだと感じました。基調講演で、『生活困窮者支援は、実は誰もが対象で様々な問題が重層的にあり、制度をヨコに突き刺し連携によって成り立つ支援であること』とおっしゃっていたのはとても共感でき頼りになる言葉だと思いました。
生活クラブも立ち上げ団体として、毎年カンパ金を寄付している団体です。人ごとではなく自分のこととして捉えていけるように実際に会う・見る・感じることができる活動を組み立てたいと思います」(生活クラブ東京 土谷雅美さん)
「パネルディスカッションでは奥田さんの『多様な課題に対応した多くのプレーヤーがいないと問題解決につながらない』の言葉が印象的でした。石巻では震災前より子どもたちを取り巻く環境が厳しくなっているとのこと、胸が痛みました。財団は石巻事務所を開設し支援活動を始めましたが、地域の困難を抱える人々を支えきるには人手不足なのは否めません。人件費もかかります。私たちのカンパだけでいつまで支援が続けられるのか不確定であり、カンパをしている多くの組合員にこの活動を伝える必要性を感じました」(生活クラブ千葉 木村庸子さん)
「生活に困窮する人など社会的に弱い立場にある人たちの震災被害は深刻で、暮らしを再建するには難しい問題を抱えていることを再度確認しました。ともすれば置き去りにされがちな人たちの自立に向けて、必要な人に必要な支援が届くような社会を目指していきたい。そのためにはこれからも財団と共に活動していきたいと強く思いました」(生活クラブ岩手 豊川京子さん)
「『共生地域創造財団』という名称がなかなか覚えづらかったのですが、今回のシンポジウムテーマ『ともいき』で、『共に生きる地域を創る』からきていることが理解できてストンと落ちてきました。基調講演で包括支援、地域づくりがおぼろげにイメージできた後に報告を聞いたので、財団の5年間の活動の流れと今後展開しようとする事が分かりやすかったです。パネルディスカッションでは、団体同士の連携必要性と連携することで活動がより広がっていく様子も知ることができました」(生活クラブふくしま 竹田京子さん)
【2017年2月1日掲載】