山形県庄内地方の生活クラブ提携生産者が生活協同組合を設立します 「庄内親生会」創立総会を開催
生活クラブ生協連合会は、北海道から兵庫県まで32の単位生協が参加する生協連合会です。各地の生活クラブ生協が組合員に供給する消費材(商品)の開発や受発注、物流等の業務を、生活クラブ連合会が共同事業として担っています。
生活クラブ連合会が供給する、お米、農産物・農産加工品、豚肉・豚肉加工品など、数多くの基幹品目を生産する「主力産地」のひとつが酒田市、遊佐町を中心とする山形県庄内地方です。
ところが生活クラブ生協は、主に首都圏等の都市部を中心に組合員組織が作られ、そこから各地方へひろがってきた経緯があり、都市部から離れた庄内地方には生活クラブ生協がありませんでした。
「生活協同組合 庄内親生会」設立発起人会代表で、株式会社平田牧場(酒田市)社長の新田嘉七さんは、「私たち庄内の生産者は、四十数年間に渡って生活クラブ生協に消費材を供給してきました。しかし庄内には生活クラブ生協が無いため、自分たちの作った消費材を自分たちで共同購入することができない状態が続いていました」「生産者が自分たちの手で生活協同組合を組織する全国的にも例を見ない取り組みで、困難が待ち受けているかもしれませんが、成功に導きたい」と挨拶しました。
この日までに集まった賛同人は616人になります。全員が豚肉や米・野菜、農産産加工品の生産者や農協などの事業所で働くみなさんです。昨年から1年間かけて、農業や仕事の合間を縫って10回の発起人会を開催し、生協づくりの意義や運営の仕組み、配送の方法について議論を重ね、この創立総会を迎えました。
創立総会に来賓として出席された酒田市の丸山市長、遊佐町の時田町長からは、庄内の地産地消の食の循環が始まることと、自然エネルギーや福祉の分野でも連携が深まることへの期待をこめたお祝いの言葉がありました。
創立総会は全議案を賛成多数で決定し、「生活協同組合庄内親生会」が誕生しました。今後、山形県の認可と生活クラブ生協連合会への加入手続きを経て、2018年4月から共同購入事業を開始する予定です。
【2017年12月21日掲載】