訪ねてわかった、被災地の現状 復興支援カンパにご協力ください【第8次カンパ】
2011年3月11日の東日本大震災、東京電力福島第一原発事故から7年が経とうとしています。亡くなられた方、被害にあわれた方にあらためてお見舞いを申し上げます。震災の被害は甚大で、今なお暮らしの再建に苦しんでいる方や放射能汚染に不安を抱えている方に対し、生活クラブは息の長い支援を続けていきます。
*写真:津波により多くの児童や先生が犠牲になった石巻市立大川小学校(宮城県)も視察しました。
一般社団法人 コミュニティスペースうみねこ(宮城県女川町)❶
代表の八木純子さん
20代から高齢者まで14人が、地域の交流の場や雇用づくりを中心に活動をしています。女性はカフェでのランチ提供、男性はいちじく栽培、若者は女川名物のさんまをかたどった “さんまなたい焼き”の販売などで働きがいを見出しています。震災から時間が経つなかで助成金が激減、活動を支える資金づくりが課題です。
*写真:元漁師などが栽培するいちじく
視察を終えて
復興のためにはコミュニティ、 生きがい、 居場所、 仕事があることがどれほど重要かがわかりました 。(23区南生活クラブ 小野幸子さん)
復興支援 WEB限定品
うみねこが自家農園で作ったいちじくの葉茶を取り組みます!
3月1回と4月1回企画でインターネット注文「eくらぶ」限定取り組みです。ほのかないちじくの香りが楽しめます。eくらぶのログインはこちら>>
※申し訳ありませんが北海道・関西地方の組合員、デポー組合員の方は注文できません。
NPO法人 シャローム(福島県福島市)❹
事務局の川島ゆかりさん
震災前から、障がいを持つ人も持たない人も共に生きる社会をめざす活動をしており、活動のひとつに「ひまわりプロジェクト」があります。食用ひまわりを栽培し、油を製造・販売する活動ですが、原発事故で断念しかけました。そのとき、福島県外の人が栽培を申し出てくれ、これを契機に全国の協力者にひまわりの種を送り、花が咲いた後に採れた種を返送してもらい、食用油を製造する活動が始まりました。
ひまわりを栽培してくれる人や油の販売先を探しています。
*写真:「みんなの手」と名づけられたひまわり油
視察を終えて
「年々訪れる人が減るなかで、よく訪ねてくれた」と話されたのを聞き、震災・原発問題を風化させてはいけないと思いました。(生活クラブ千葉 船水 香さん)
NPO法人 花見山を守る会(福島県福島市)❺
代表の高橋真一さん
福島の桃源郷と呼ばれる花見山公園の整備活動をしてきた団体で、震災・原発事故後に、避難住民のためのサロンや震災孤児への支援を始めました。サロンでは手芸や民謡サークルなどが行なわれ、避難者の心の癒しや友だちづくりの場になっています。今でも故郷に帰れない避難者は、家族が別々に暮らしたり、将来のことで悩んでいるのが実情です。このような人が助け合ったり、心のふれあうコミュニティの場所が重要です。
*写真:麓にある花見山を守る会の事務所
※NPO法人花見山を守る会については、「生活と自治」3月号にも記事が掲載されています。
視察を終えて
地域に必要なことをその時その時に応じてやってきた説得力があり、また、本当に花見山が好きなんだな…ということも伝わってきました。(生活クラブ都市生活 岩田淳子さん)
おおぜいの人からのカンパが被災地の励みに
生活クラブ大阪 高垣智子さん
被災地を訪れて、あらためて被災の大きさを感じました。現地で活動されている人の話を聞くと、暮らしや心など見えない部分の復興はまだまだこれからで、支援が必要なことがわかりました。支援活動の資金となるカンパは非常に重要です。多くの人からのカンパが、被災地の励みになります。ぜひご協力ください。
福島県や宮城県で地域に根ざした活動を行なうシャローム(左)、うみねこ(中央、右)のみなさん
被災地で生活困窮者を支援しています。
生活クラブは被災地で生活に困っている人の自立に向けて、支援のノウハウをもつ公益財団法人・共生地域創造財団を通じた支援を行なっています。
●見守り訪問:仮設住宅や被災した家を訪ね、困っていることがないか聞き取りなどをしています。
●食料や生活物資の支援:フードバンクと連携し、必要に応じて食料の提供などを行なっています。
●生活相談:さまざまな生活上の困難や悩みに財団スタッフが相談に応じています。
●就労訓練:生活困窮者の就労に向けた訓練として、かきの出荷作業などを実施しています。
行政・福祉団体の連携で支援策を検討
生活クラブは東日本大震災を契機に、NPO 法人ホームレス支援全国ネットワーク、グリーンコープ共同体の3 団体で、被災者支援を行なう公益財団法人・共生地域創造財団(以下、財団 本部・宮城県石巻市)を設立しました。財団は震災当初から在宅被災者など、行政や民間の援助が届かない人を探し出し、きめ細かな支援を行なってきました。
震災から約7 年が経った被災地では、仮設住宅の撤去が進んでいます。財団は仮設住宅の訪問などから、外から見ただけではわからない生活に困窮する人の支援に取り組んでいます。
「高齢で介護が必要な親と仕事のない子が一緒に暮らし、転居費用がないため、仮設住宅から出られないなど、困窮の原因や状況はさまざまです。介護、住宅、就労など数種の支援が必要で、私たちは関係する行政や福祉団体が一堂に会するなかで、支援策をつくるようにしています」と、財団大槌事業統括の石井優太さんは話します。そして、その人に活用できる支援とその優先順位を考え、課題を一つずつ解決していくことで自立が進みやすくなります。
時が経ち助成金や支援団体が減るなかでも支援を継続
財団では、相談者一人ひとりのケースに応じて、食料や生活物資の支援、情報提供などを行なうほか、就労訓練として、かきの出荷作業などを継続して実施しています。
この就労訓練に協力しているのは、震災時に財団の支援を受けたかき生産者の亀山秀樹さんです。
亀山さんは、「一方的に支援を受け続けるのはつらく、私も人の力になりたかった」と受入れの動機を話します。財団は支援する人とされる人の枠を超えた、人が共に生きる関係をめざしています。
時が経つなかで被災地では東北以外の支援団体が撤退したり、助成金がなくなったりしていますが、財団は地域で活動をする団体の要望を聞いて支援を続けています。
「できることに限りはありますが、被災者支援を通じて出会った人や団体、地域に寄り添った支援をこれからもしていきたい」と石井さん。
暮らしの再建やコミュニティづくりには時間がかかります。生活クラブは共生地域創造財団とともに、今後も復興を支援していきます。
*公益財団法人・共生地域創造財団:2011 年に設立され、被災者支援や復興支援活動を通じて出会った団体の支援、就労支援などを実施しています。
*写真左上:財団の石巻事務所のスタッフ。後列左から三人目が石井優太さん
*写真左下:「高齢者に温かい惣菜を提供したい」というNPO 法人昭和横丁の要望に応え、財団が提供しているキッチンカー
*写真右:就労訓練に協力するかき生産者の亀山秀樹さん(宮城県石巻市 蛤浜)
放射能から子どもたちを守る活動は2020年まで続けます!
生活クラブは被災地の団体と連携した復興支援活動を行なっています。また、放射線量の心配のない地域で、子どもたちに思いきり遊んでもらうよう企画したリフレッシュツアーや、福島の子どもと知る権利を守るために甲状腺検査を実施しています。
放射能から子どもたちを守るこれらの活動は、少なくとも2020年度まで継続していきます。復興支援活動は、みなさんからのカンパに支えられています。復興支援第8次カンパへのご協力をよろしくお願いします。
生活クラブ生協の組合員のみなさまへ
「復興支援 第8次カンパ」へのご協力をお願いします
【配送ご利用の方】
- 取組期間:2018年4月4回(16週)までの注文書
- 申込方法:注文書裏面の6桁番号記入欄に下の6ケタの注文番号を、数量欄に申込み口数をそれぞれ記入してください。
1口500円で、何口でも申し込めます。
※インターネット注文「eくらぶ」では申し込めません。 - 注文番号 233986
- 支払方法:共同購入代金と一緒に引き落とします。集金月は、集金明細表でご確認ください(「東日本大震災カンパ」と記載)。カンパ金は非課税・割戻し対象外(班購入では4%還元対象外)です。
- このカンパは特定組織への支援金を含むため税制上の優遇措置の適用対象外です。
- ※北海道の組合員の方は、カンパ注文番号が異なります。生協からのお知らせをごらんください。
【デポー(店舗)ご利用の方】 (東京/千葉/神奈川)
- 《東京・千葉・神奈川のデポー》デポーでお配りする「生活クラブOPINION 復興支援ニュース」のカンパ申込み用紙にご記入のうえ、所属のデポーへ提出してください。
1口500円。カンパ口数をご記入ください。 - カンパ申込用紙提出締切りは7月31日(火)です。デポー購入代金と一緒に引き落とします(9月)。
★『生活クラブOPINION 復興支援ニュース』 2018年3月1回(9週) 掲載記事を転載しました。
【2018年2月19日掲載】