阻止ネット「もんじゅ視察ツアー報告会」に参加
生活クラブは阻止ネット(*)に参加し、六ヶ所再処理工場の稼働を止めるための活動を全国の団体と協力してすすめています。2017年11月には、阻止ネットの「もんじゅ視察ツアー」に参加し、「高速増殖炉もんじゅ」を訪れました。2018年2月1日、このツアーの報告会が東京で開催され、生活クラブからの18人を含むおよそ70人が参加しました。
(*)「六ヶ所再処理工場」に反対し放射能汚染を阻止する全国ネットワーク
http://www.soshinet.org/home
「もんじゅ視察ツアー」の報告記事はこちら(生活クラブ活動情報 2017年12月掲載)
「もんじゅは廃炉でも核燃料サイクルは止まらない? 阻止ネット「もんじゅ視察ツアー」に参加
「もんじゅ」廃炉と破綻
もんじゅは50年も前から核燃料サイクルの要として開発が目指されてきましたが、ナトリウム漏洩火災事故や事故現場を撮影したビデオの隠ぺいが発覚するなどトラブルが続き、2016年12月、ついに廃炉が決定しました。集会ではまず、原子力資料情報室の伴英幸さんが「『もんじゅ』廃炉と破綻」をテーマに、この長い歴史について講演しました。また、増殖炉は廃止されたものの、フランスに技術開発委託し、高速炉開発として再出発しようとする国の動きに対して、「国内建設の技術・場所ともに見通しがない」と警鐘を鳴らしました。
ツアー参加者の報告として、藤田ほのみさん(生活クラブ神奈川・理事長)は、生活クラブの再生可能エネルギーの取り組みにも触れながら視察の感想を語りました。「風車のある地元の活性化に地元の人びととともに取り組む生活クラブから見ると、もんじゅの技術は地元の発展を無視した重厚長大なもので、とても古臭く思えました。」
六ヶ所再処理工場の廃止、核燃料サイクルの断念を
集会の終わりに集会アピールが採択されました。アピールは、「もんじゅ廃炉によって、使用済核燃料を再処理しプルトニウムを生産する如何なる理由も大義名分もなくなったことを、政府が率直に認め、六ヶ所再処理工場の廃止、核燃料サイクルの断念へと政策転換することを求めます」と訴え、「私たち阻止ネットは、この政策転換が実現されるまで、多くの市民と協同して、粘り強く運動を継続するものです」と阻止ネットの今後の活動の継続を宣言しました。
報告集会に参加した宮﨑幸恵さん(生活クラブ都市生活)は、報告会の感想を次のように話しました。「もんじゅ視察ツアーに参加したかったのですが、残念ながら日程が合わず、今回の報告集会に参加しました。報告を聞いて、この目で見たかったと改めて思いました。廃炉のニュースは喜ばしいことだと思っていたのに、形を変えた継続と聞き、これからも監視の目が必要だと感じました。組合員にも伝えていきたい。」
【2018年3月5日掲載】